烏賀陽弘道氏の語る、「幸せとは何か」
- Eric_Ridel
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実はぼくたちの生きている資本主義という現実は、もうとっくに隅から隅まで拝金主義で塗り固められているので、どこか部分を取り上げて「それは拝金主義だ」ともう区別すらできないのかもしれない。
2010-10-19 05:08:36「拝金主義」という言い方が飲み込みにくいのなら、「物質主義」でもいいです。「形にならないもの」より「形のあるもの」を優先させることですね。
2010-10-19 05:09:33自由とか愛とか誠意というものは「物質」ではありません。でもぼくらは「何かを買うとそれが手に入る」という幻想を真実だと教え込まれて生きている。
2010-10-19 05:10:37「ものを買えば精神的な価値を身につけられる」なんて、ここで書き出せば「そんなのウソに決まってるじゃん」という程度の戯れ言ですよね。誰も信じない。
2010-10-19 05:13:06しかしクリックしてヤフーに飛べば「オール電化にすればエコな暮らしが送れる」と東京電力がいい「ニーハイブーツを買えばあなたは美しい女性になる」とだれかがいい「iPadを買って」「ブロードバンドを引いて」「ツイッターをすれば」あなたは知恵と知識が身に付くという。
2010-10-19 05:15:06だから、彼らが「利潤を得たい」と広告にお金を出すスポンサーに身体を貸し、にこりと微笑み、40歳になってもしなやかな体をほこり、地上波デジタルテレビを「国防の備え」みたいに勧め、グリーのゲームをしていると魅力的な女の子になるよう見せるのは、職業として当然だ。
2010-10-19 05:22:00それら消費をしてみると、あなたは草薙クンやベッキーの演じるような価値を手に入れるのだろうか?去年買った服や靴、もう今年は「流行遅れ」になっていないか?
2010-10-19 05:24:11「流行遅れ」で、それを着て街や学校に行くと、回りが軽蔑の視線を投げつけてくるような、足がすくむような恐怖を感じたことはないか?
2010-10-19 05:25:10日本の現代に生きている僕らは殺戮や破壊の恐怖からは今のところ逃れたようだ。しかし、そうした「見えやすい恐怖」ではない「見えにくい恐怖」は去っていないように思える。その「見えない恐怖」は、低音やけどのように、静かに、知らない間に傷跡を残して行く。
2010-10-19 05:30:21