ウルトラハイパー大雑把に言うと、体Kに対して最大アーベル拡大K^abがありますが、このGalois群 Gal(K^ab/K) が分かるということです。
2013-12-30 04:05:43そこでGalois群を考えてみると、Gal(K^alg/K) = lim Gal(L/K) = lim Z/nZ となります(L/Kは有限次拡大を動く)。なんじゃこれよく分からんぞo(`ω´*)oプンスカプンスカ!!
2013-12-30 04:09:02そこでGalois群の代わりとなるような群を探しましょう。Galois群は中間体と部分群が対応するような群です。そこでここでは有理整数環Zを取ります。 部分群 0 ⊂ nZ ⊂ Z と有限次拡大 L ⊃ K が対応します。
2013-12-30 04:11:49あ、ちなみに部分群 nZ ⊂ Z と有限次拡大 L ⊃ K が対応するとき、 Gal(L/K) = Z/nZ となっていて確かにGalois群っぽくなってますね????
2013-12-30 04:15:02ちゃんと書くと、F = F_q を有限体として、まず A := { H⊂Z | Hは指数有限部分群 } と B := { k/F | k/Fは有限次(アーベル)拡大 } という集合を考えます。
2013-12-30 04:21:10勿論 A = { nZ | n>0 } B = { F_{q^n} | n>0 } です。そこで AとB の間に nZ ←→ F_{q^n} という一対一対応が付きます。
2013-12-30 04:24:08この対応 A←→B は通常のGalois理論での対応と同じようになってるわけです。 (nZとkが対応するとき、Gal(k/F) = Z/nZ ) なのでZをGalois群の《近似》だと思えるわけです。
2013-12-30 04:26:13近似というのはどういう意味で言っているかというと、写像 ρ: Z→Gal(F^alg/F) で、以下を満たすようなものが存在します。
2013-12-30 04:29:06k/Fを有限次(アーベル)拡大とすれば、制限写像 Gal(F^alg/F)→Gal(k/F)があります。これとρを合成して Z→Gal(F^alg/F)→Gal(k/F) が得られますが、ここから準同型定理により、あるnに対して同型 Z/nZ = Gal(k/F) が成り立ちます
2013-12-30 04:30:56これが一般に代数体K/Q や 一変数代数関数体 K/F(x) でも成り立つというのが(1次元)大域類体論。QやF(x)でなく Q_pやF((x)) (あとRとC)でも成り立つというのが(1次元)局所類体論。
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