実態を無視して語る愚かしさ

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Naka51@神道学者 @genshin01

なんだか神社の分祀やら合祀に関するツイートが回ってきたのですが、私個人の感想としては、普段神道や神社に関わらない人が、軽々しく口にしていい話題ではないと思います。

2013-10-07 22:45:00
Naka51@神道学者 @genshin01

合祀や分祀の肯定・否定以前の話として、神道としては当たり前の話なのですが、神社は神さまがお鎮まりの場所です。そして、神さまを大切に思う人たちがいらっしゃいます。それを慮らない限り、その話がどれだけ理論的であったとしても、私にとっては愚劣なものとしか思えません。

2013-10-07 22:56:18
Naka51@神道学者 @genshin01

「明治を境に神道が断絶」とか「伝統の創出」といった言説に耳を傾けていて思うのは、あんまり事情知らないんじゃないか?ということ。たとえば、なぜ建武の中興や大化の改新ではなく、神武の創業という昔にまで遡って目標を立てる必要があったのか。このあたりを分かっているのかな?と思います。

2013-10-09 00:12:34
Naka51@神道学者 @genshin01

神道が身近な存在であることは良いと思います。なので誰でも話をしやすいのだと思いますが、歴史的なことについて意見を述べることは、少し事情が違うのではないでしょうか。特に近代については、一次史料に基づいた見解が教科書等に反映されているとは言えない状況です。

2013-10-09 00:18:21
Naka51@神道学者 @genshin01

神前結婚式等を取上げて「ほーらあなたが伝統的だと思ってる神道なんて歴史が浅いじゃない?」などと仰る方もいますが、ではあなたが言う神道は、人間の文明や歴史の移り変わりを無視して、何も新しいことをしてはいけない…ということですか?と思ってしまう。新しい形を通して表現するものがある。

2013-10-09 09:16:07
Naka51@神道学者 @genshin01

変化した外面にだけ目をむけ、中身のことを無視。そのうえで、やれ断絶だの何だの平気で口にできる神経が分かりません。これ、神道の話に限らないと思いますよ。

2013-10-09 09:20:26
Naka51@神道学者 @genshin01

特に近代神道。明治から昭和に生きた神道・神社関係者の人生を、無視した発言が多すぎます。実態を無視して自分の知識が正しいとか、批判するって変ではないですか?周りが言ってるから…という感覚で尻馬に乗っていませんか?それこそ、そういう人が国家神道の語で批判している精神性ではないですか?

2013-10-09 09:37:48
Naka51@神道学者 @genshin01

近代神道を批判する研究者と話すと、中には史料が「読めない」人がいたりします。お互いに実態を探ろう!という関係だと、「この史料どう意味?読めないんですが…」「ああ、これはね…」となるんですが、「批判」が先行していると、こういう会話になりません。

2013-10-09 12:01:57
Naka51@神道学者 @genshin01

そういえば平泉澄先生の『少年日本史』。(※現在は講談社学術文庫『物語日本史』)確か小学生の高学年を意識して書かれた本だったと記憶していますが、これは面白い本だと思います。大人が読んでも十分読み応えがあります。先生や親御さんに読んでほしい本です。

2013-10-09 23:39:22
Naka51@神道学者 @genshin01

靖国神社の「靖国」という名前は明治天皇が命名されたもの。「祖国を平安にする」「平和な国家を建設する」という願いが込められています。もうすぐ秋季例大祭。改めてその意味をかみしめたいと思います。

2013-10-12 01:06:49
Naka51@神道学者 @genshin01

昔、いわゆる左翼系の研究会に呼ばれて、研究発表をしたことがあります。事前にレジュメを出していたので、当然、批判的なコメントが噴出。この反応は予想していたので、机に『神社関係法令史料』等を出して「では史料を見てみましょう」と読み合わせをしたことがあります。

2013-10-12 01:13:38
Naka51@神道学者 @genshin01

(そんなことを言っても、ダメなものはダメかな…)と内心思っていたのですが、これに関しては私の見立てが甘かった。この研究会がきっかけで、今に続く交流が生まれました。この経験もあり、私はいわゆる「国家神道」を語りたがる人に神社関係史料を読んでほしいと思います。

2013-10-12 01:18:22
Naka51@神道学者 @genshin01

しかし靖国神社に関しては「そんなの神道ではない」とか「新たな伝統だ」と言うことが「知的」だと思っている人が多いです。

2013-10-12 01:31:30
竜樹 @wakaume0618

@genshin01 そういう方は、一度山口輝臣氏の論文と史料を熟読なさるべきですね。

2013-10-12 01:36:53
Naka51@神道学者 @genshin01

@MtHiroandkou 本っっっ当に多いです。神道では阪本是丸先生の論文を読んで頂きたいと切に思います。

2013-10-12 01:46:09
竜樹 @wakaume0618

@genshin01 阪本先生は、基礎研究ではないですか。研究史を知らずに、感情論だけなど、まさに論外です。

2013-10-12 02:01:35
Naka51@神道学者 @genshin01

@MtHiroandkou そうなのです。しかし、そういった方の基礎研究リストには村上重良・宮沢俊義・丸山眞男といった先生方以外、記されていないようで(*_*)阪本先生の御著書『国家神道形成過程の研究』などは、検索にもすぐかかると思うんですが。

2013-10-12 02:13:24
竜樹 @wakaume0618

@genshin01 あの村上重良はともかく、丸山真男が基礎研究などとはとんでもない了見です…。

2013-10-12 02:18:08
Naka51@神道学者 @genshin01

@MtHiroandkou 信じがたいのですが、実際に耳にした言です。改めて「世の中は広い…」と思ったのを覚えています。

2013-10-12 02:23:27
Naka51@神道学者 @genshin01

キリスト教の方と近代神道の話をして、高確率で問題になるのが靖国神社。その中で「そう考えるのか」と思ったのが「一宗教法人」が「国家」を絡めた活動をするのは変!という主張。昔「法学関係者ならまだしも、制度や法律が変わったから、信念・信仰・祭祀を変えても当然ということなんですか?」と

2013-10-12 13:23:18
Naka51@神道学者 @genshin01

聞いたことがあります。まだ学生だったので純粋に「靖国神社にとって良い選択は何ですか?」という流れの中でした質問でした。

2013-10-12 13:27:09
Naka51@神道学者 @genshin01

私が期待したのは「靖国神社をめぐる状況を理解した上で、キリスト教の歴史から考えると、こう考えたほうがいいんじゃないですか?」というやり取りだったんですが、最終的に「歴史的経緯はともかく、今の法律や制度がこうなんだから駄目」という結論になってしまいました。

2013-10-12 13:31:56
Naka51@神道学者 @genshin01

靖国神社について思うのは「そこに御霊が鎮まっておられ、その御霊を祀る方がいらっしゃる、そして御霊に祈りを捧げる方がいらっしゃる」事実を大事にして頂きたいということ。

2013-10-12 13:40:51
Naka51@神道学者 @genshin01

だからキリスト教の方とお話をする時は、靖国神社の歴史、そしてどんな祭祀が行われてきたか?ということをお話しさせて頂きます。例え分かって頂けないとしても、そこは説明していくべきだと思います。

2013-10-12 13:44:32
Naka51@神道学者 @genshin01

おそらく靖国神社をはじめ、近代神道のことは、神道人や神道の専門家だけしか分かっていないことが沢山あるのだと思います。だからこそ場があれば、少しでも理解を深めていきたいと思っています。その意味で対話の姿勢を示されたいる方々は有り難いです。

2013-10-12 13:50:29
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