岩上安身氏による福沢諭吉の対外政策論説紹介

岩上安身氏による福沢諭吉の対外政策論説紹介 福沢諭吉の対外政策に関する論説から、彼の同じ亜細亜人に対する考え方を考察する。 これは基本的に、自分用のまとめです。 続きを読む
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岩上安身 @iwakamiyasumi
重要資料については、可能な限り、引用された部分ではなく、原典を読むべき、とはよく言われるが、本当にその通りだとつくづく思う。昨今、「時事新報」の論説等について、真筆論争の起きている福沢諭吉であるが、その論説そのものをまとめて読んでいる。
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続き。「福沢諭吉朝鮮・中国・台湾論集〜国権拡張脱亜の果て」杉田聡編(明石書店)。福沢の「脱亜論」等は評判が悪い、と聞いて、わかったような気になり、今さら当時の論説をわざわざ読み返さなくてもいいだろう、時代制約もあったろうし、と、思ってきた人(私もその1人)。読んでみた方がいい。
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続き。ここでつまみ食いをして紹介するより、実際に読んでもらった方がいい。福沢諭吉の対外政策に関する論説群は、ありのまま読めば、ネトウヨと変わらない。こう書くと、ネトウヨの元祖は明治の「知の巨人」、ということになり、ネトウヨにお墨付きを与えるようで、複雑ではあるが。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。二、三、紹介しておこう。1882年3月に書かれた論説。「圧制もまた愉快なるかな」。タイトルからして悪魔的、かつ今日的である。ほんの少し前なら、圧制など過去の話と笑って片付けられたが、安倍政権の誕生以降、誰も笑えなくなった。140年前の論説は、今も命脈を保っている。
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続き。福沢諭吉は、洋行中に目撃した、英国人が中国人に対して、「幕吏」の如く、威張り散らしている様子にふれ、なんと「英国人民の圧制を羨むのほかなし」と書く。羨ましい、というのだ。そして、いつの日かその英国人民すら奴隷のように扱いたい、と続ける。
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続き。「その英人をも奴隷のごとくに圧制して、その手足を束縛せんものをと、血気の獣心、おのずから禁ずることあたわざりき」。中国人を憐れむのでもなく、英人を憎むのでもなく、圧制する側に立てば愉快だろう、というのだ。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。締めくくりはこうだ。「圧制を憎むは人の性なりと言うといえども、人の己れを圧制するを憎むのみ。己れ自ら圧制を行うは、人間最上の愉快と言いて可なり(中略)」。福沢は、圧制は最上の愉快、と言い切っている。その後、こう続く。…
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続き。「……今日、我輩が外国人に対して不平なるは、なおいまだに彼の圧制を免れざればなり。我輩の志願は、この圧制を圧制して、ひとり圧制を世界中にもっぱらにせんとするの一事あるのみ」。要するに世界制服宣言である。その理由も、自存自衛のため、などではなく、愉快だからである。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。85年3月の有名な「脱亜論」「これはアジア東方の悪友を謝絶するものなり」というくだりが有名である。付き合いをやめよう、という程度の話かというとさにあらず。中国と朝鮮の二国は 明治維新のような改革があれば別だが、そうでなければ、…
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続き。……「今より数年を出でずして亡国となり、その国土は世界文明諸国の分割に帰すべきこと、一点の疑いあることなし」。このままでは分割されてしまう。隣国を心配しているのか、と言えばそうではない。分割すら列強の隊列に加わろう、とあからさまに主張するのだ。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。「今日のはかりごとをなすに、わが国は隣国の開明を待ってともにアジアを興すの猶予、あるべからず。むしろその伍を脱して、西洋の文明国と進退をともにし、その支那・朝鮮に接するの法も、隣国なるがゆえにとて特別の会釈におよばず。まさに西洋人がこれに接するの風に従って処分すべきのみ」
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。「処分」、である。なんという酷薄な、と思う。福沢は徹底してアジア侵略を支持した。明治の日清・日露あってこその、昭和の満州事変、日中戦争、そして米英相手の太平洋戦争がありうる。欧米列強から東亜を解放する、などという陳腐な大義を掲げる偽善は、福沢には見当たらない
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。1894年7月。「日清の戦争は文野の戦争なり」というタイトル。これは国と国との戦争ではなく、文明と野蛮の戦争であり、野蛮を文明化する戦争であると主張する論説。ここで皆殺しを肯定する。「陸上の牙山にてもすでに開戦して、かの屯在兵を皆殺しにしたることならん(中略)」
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。「……幾千の清兵はいずれも無辜の人民にして、これを皆殺しにするは憐れむべきがごとくなれども、世界の文明進歩のためにその妨害物を排除せんとするに、多少の殺風景を演ずるはとうてい免れざるの数《運命》なれば、彼らも(中略)、その運命の拙きを、自ら諦むるのほかなかるべし」
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。そして、中国人が反省したならば、「多少の損失のごときはものの数にもあらずして、むしろ文明の誘導者たる日本国人に向かい、三拝九拝してその恩を謝することなるべし」と、虐殺しても感謝されるはずだと、気の狂ったようなことを書いている
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。同年8月8日には、朝鮮人の赤ん坊を抱いた日本兵が中国人の頭部に「文明」の弾丸を撃ち込む漫画を掲載した。http://t.co/SfVJx53mVY
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続き。きりがないのでここらでやめておく。列強の側に立ち、その隊列を「文明」と称して、侵略を正当化する、その姿勢は、安倍政権が強調する価値観外交、すなわち、日本は米国と、自由と民主主義という価値観を共有しており、価値観の異なる中国と対峙している、という物語と相似である。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。福沢諭吉を擁護する論者もいる。「福沢諭吉の真実」(文春文庫)を著した平山洋氏は、その代表格。時事新報に掲載された、国権拡張を擁護する論説の多くが、福沢の真筆ではなく、側近が書いたものだ、として、福沢を擁護し、自由主義者としての福沢のイメージを再強化しようとする。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。しかし、この平山氏の主張についても、杉田氏は平山氏の手法の問題点を細かく指摘し、批判する。実際、時事新報の創刊者で、オーナー経営者で、主筆で、編集トップは、福沢諭吉である。弟子に草稿を書かせても、彼の思想のもと、すべての論説が書かれ、掲載されたことは間違いない。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。昨年末(と言っても2日前だけど)に発刊した「IWJ特報」で、井上勝生北海道大学名誉教授のインタビューを掲載し、そこで知られざる日清戦争の時期の日本軍の朝鮮人農民に対する虐殺について詳しく触れたが、こうした事件に対する福沢の態度も異様である。関連づけて読んでいただきたい。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。もし、福沢諭吉をまっとうに批判できないならば、安倍政権の姿勢も批判できないだろう。巷のレイシズムやヘイトスピーチの横行も批判できないだろう。圧制は愉快、と言い切り、アジアを分割せよ、とためらいなく主張した明治期最大のイデオローグが偉人として紙幣の肖像画に採用されている国
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。福沢が煽った日清戦争から太平洋戦争の大敗までは、一本の道でつながっている。今度、同様の反復が行われようとした場合、日本が欧米から見放され 孤立するまでに前回ほどの時間はかからない。米国が日本を守る、と考えるのはお花畑過ぎる。米国が守りたいのは自国の利害、権益である。
岩上安身 @iwakamiyasumi
続き。「分割」されるのは、今度は日本かもしれない、ということを、我々は忘れてはならないと思う。
岩上安身 @iwakamiyasumi
大隈重信が御札にならないのは、対華21箇条をつきつけたから、と聞いたことがあります。RT @keishinJohn: 伊藤博文の1000円札が無くなったのは朝鮮総督だったから。 福沢の極右の様な発言集、教えて頂いてありがとうございます。
岩上安身 @iwakamiyasumi
「元々の福沢先生」って、何ですか。福沢の論説の「原典」より「元々」の何かがあるんですか。RT @thejimmyguns: しかし、元々の福沢先生は興亜論者として、アジア外交の有用性を指摘してきた人物です。
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