走れひかりん

李乎飛から始まる壮大なストーリー。 メロス:飛華梨 その妹:妹 セリヌンティウス:海那 老翁:シルバー 続きを読む
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ヒカリさん @vvHiKaRivv

飛華梨は激怒した。“@kaina_n_718: 村・李乎飛の間違いだろ”

2014-01-12 19:41:14
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

かの邪智暴虐のwodaを除かなければならぬと決意した。 RT @vvHiKaRivv: 飛華梨は激怒した。“@kaina_n_718: 村・李乎飛の間違いだろ

2014-01-12 19:42:19
ヒカリさん @vvHiKaRivv

飛華梨には政治がわからぬ。飛華梨は大阪の府民である。漫画を描き、ゲームと遊んで暮らしてきた。

2014-01-12 19:45:14
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

けれどもwodaに対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明飛華梨は村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此この樹海の市にやって来た。

2014-01-12 19:47:26
ヒカリさん @vvHiKaRivv

飛華梨には兄も、姉も無い。親戚も無い。十五の陽気な妹と二人部屋だ。この妹は、村のあらゆる律儀な高校を、テストをして迎えることになった。受験日も間近なのである。

2014-01-12 19:53:27
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

飛華梨は、それゆえ、合格祈願やら受かった時の祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。先ず、その品々を買い集め、それから樹海の大路をぶらぶら歩いた。メロスには竹馬の友があった。海那である。

2014-01-12 19:56:06
ヒカリさん @vvHiKaRivv

今は此の樹海の地で妖精をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。歩いているうちに飛華梨は、樹海の様子を怪しく思った。

2014-01-12 20:00:15
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

ひっそりしている。もう既に日も落ちて、樹海の暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、樹海全体が、やけに寂しい。のんきな飛華梨も、だんだん不安になって来た。

2014-01-12 20:01:42
ヒカリさん @vvHiKaRivv

路で逢った樹海の住人をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈はずだが、と質問した。樹海の住人は、首を振って答えなかった。しばらく歩いてシルバーに逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。シルバーは答えなかった。

2014-01-12 20:05:52
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

飛華梨は両手でシルバーのからだをゆすぶって質問を重ねた。シルバーは、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。 「wodaは、人を殺します。」 「なぜ殺すのだ。」 「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」 「たくさんの人を殺したのか。」

2014-01-12 20:08:36
ヒカリさん @vvHiKaRivv

「はい、はじめはwodaの妹婿さまを。それから、御自身のお世嗣を。それから、妹さまを。それから、妹さまの御子さまを。それから、皇后さまを。それから、賢臣の魚の目様を。」 「おどろいた。wodaは乱心か。」

2014-01-12 20:12:26
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

「いいえ、乱心ではございませぬ。魚の目を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、魚の目の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、六人殺されました。」

2014-01-12 20:16:03
ヒカリさん @vvHiKaRivv

聞いて、飛華梨は激怒した。 「呆あきれたwodaだ。生かして置けぬ。」  飛華梨は、単純な女であった。買い物を、背負ったままで、のそのそwoda城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏の警吏に捕縛された。

2014-01-12 20:19:29
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

調べられて、飛華梨の懐中からはペンタブが出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。飛華梨は、wodaの前に引き出された。「このペンタブで何をするつもりであったか。言え!」暴君wodaは静かに、けれども威厳を以もって問いつめた。

2014-01-12 20:22:00
ヒカリさん @vvHiKaRivv

そのwodaの顔は蒼白で、眉間の皺しわは、刻み込まれたように深かった。 「樹海をシンジの手から救うのだ。」と飛華梨は悪びれずに答えた。

2014-01-12 20:24:34
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

「おまえがか?」wodaは、憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、俺の厳選がわからぬ。」 「言うな!」と飛華梨は、いきり立って反駁した。「人の嫁パを疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。wodaは、手持ちの忠誠をさえ疑って居られる。」

2014-01-12 20:27:35
ヒカリさん @vvHiKaRivv

「疑うのが、正当のバトルなのだと、俺に教えてくれたのは、廃人達だ。人の心は、あてにならない。にわかは、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」 wodaは落着いて呟き、ほっと溜息をついた。 「俺だって、平和を望んでいるのだが。」

2014-01-12 20:32:08
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

「なんの為の平和だ。自分の地位(レート)を守る為か。」こんどは飛華梨が嘲笑した。「罪の無いポケモンを捨てて、何が平和だ。」 「だまれ、下賤の者。」wodaは、さっと顔を挙げて報いた。

2014-01-12 20:34:05
ヒカリさん @vvHiKaRivv

「口では、どんな清らかな事でも言える。俺には、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、磔になってから、泣いて詫わびたって聞かぬぞ。」 「ああ、wodaは悧巧だ。自惚れているがよい。私は、ちゃんと負ける覚悟で居るのに。降参など決してしない。ただ、――」

2014-01-12 20:39:02
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

と言いかけて、飛華梨は足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、志望校合格をさせてやりたいのです。三日のうちに、私は村で入試をさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」

2014-01-12 20:42:43
ヒカリさん @vvHiKaRivv

「ばかな。」とwodaは、嗄れた声で低く笑った。 「とんでもない嘘うそを言うわい。逃がしたポケモンが帰って来るというのか。」 「そうです。帰って来るのです。」 飛華梨は必死で言い張った

2014-01-12 20:44:17
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。妹が、勉強してるのだ。そんなに私を信じられないなら、よろしい、この市に海那という妖精がいます。私の無二の友人だ。

2014-01-12 20:49:13
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

あれを人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで帰って来なかったら、あの友人を絞め殺して下さい。頼む、そうして下さい。」それを聞いてwodaは、残虐な気持で、そっと北叟笑んだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。

2014-01-12 20:50:34
ヒカリさん @vvHiKaRivv

この嘘つきに騙だまされた振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りの妖精を、三日目に殺してやるのも気味がいい。人は、これだから信じられぬと、俺は悲しい顔して、その身代りの妖精を磔刑に処してやるのだ。世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。

2014-01-12 20:54:12
海那はヴァリスゼアから帰った @kaina_n_718

「願いを、聞いた。その妖精を呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。遅れたら、その妖精を、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」 「なに、何をおっしゃる。」 「はは。命が大事だったら、遅れて来い。おまえの心は、分かっているぞ。」

2014-01-12 20:57:43