茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1147回「翻訳、ムリ」
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ほむ(1)今日はセンター試験らしい。受験生は、がんばって欲しい。日本の大学については、いろいろな思いがあるが(昨日、黒川清先生(@kiyoshikurokawa )とも、日本の大学はこのままだとダメだという話を深刻にしていた)それでも、受けると決めたんだから、全力で貫いて欲しい。
2014-01-18 08:29:01ほむ(2)試験本番に当たっては、「ベストエフォート」方式で。すべて完璧にできなくても、とにかく最善を積み重ねる。そして、「フロー」(流れ)こそが最高のパフォーマンスをもたらすことを知ること。集中すると同時に、リラックスする。緊張してはいけない。木もれ日の中のにこやかな集中。
2014-01-18 08:30:18ほむ(3)ところで、センター試験には、和文英訳、英文和訳の問題は出ないからいいことだと思うが、二次試験では出すところがあって、以前から意味なしと思っている。英語と日本語は全く別の言語で、日本語には日本語のリズムや美学が、英語には英語のリズムや美学があって、そう簡単には移らない。
2014-01-18 08:32:33ほむ(4)英語ができて、日本語ができる人ならば、英語から日本語、日本語から英語への翻訳は、やろうと思えばできる。しかし、それは趣味の世界というか、アディショナルなものであって、和文英訳英文和訳を入試のメインとして出すというのは、最悪の愚鈍だと私は以前から考えている。
2014-01-18 08:33:37ほむ(5)Huffington Postの、「オバマ大統領でさえ、Facebookはもはやクールではないと思っている 」という記事。http://t.co/xKuTiz6WuG … … 翻訳した人はうまいとは思うが、正直、この日本語を読んでも、内容がすっきり頭に入ってこない。
2014-01-18 08:40:04ほむ(6)原文の、http://t.co/QcvDsH84AX … を読むと、すっきりする。英語と日本語は違う。とりわけ、ITでは、それを生み出す文明力と英語は一体で、最近やたらと懐古主義でイノベーションも成長戦略もなくモタモタしている日本語圏とは、言語の勢いのようなものが違う。
2014-01-18 08:39:44ほむ(7)日本の大学入試で、英文和訳、和文英訳が出されてきた理由は、日本の文系研究者にとって、「翻訳」が業績の一つになってきたことと無縁ではない。翻訳文化を否定するものではないが、今となっては趣味的な意味しかないだろう。英語は英語、日本語は日本語で味わうべきだと私は思う。
2014-01-18 08:41:44ほむ(8)日本人の英語教育については、その欠陥が長らく指摘されて来たが、和文英訳、英文和訳という亡霊を完全に追放することで、大幅な改善が図られると私は確信する。一部の研究者や、業務者に必要な特殊技術(それだって、英語、日本語ができればそれなりにできる)を学生に押しつけるな。
2014-01-18 08:43:18ほむ(9)英語と日本語では、言葉のリズムや、単語のよって来る歴史、文化的背景など、すべてが違うのである。英語を喋る時に、まず日本語で考えてから喋るとか、そういう日本人固有の悲劇から脱するためには、学校教育から英文和訳、和文英訳を追放することを私は提案するのである。
2014-01-18 08:44:26