【冷蔵冷凍】 ローカルな食文化の一般化には冷凍冷蔵技術と流通と情報の発達が寄与するところが大きい 【流通革命】

イルカ食の話から派生して。 日本のごく一部のローカルな食文化の多くは、冷凍冷蔵技術の発達によって鮮度を長く保つことが可能になり、流通の発達によって鮮度を保ったまま遠隔地への配送が可能になった。 さらに情報拡散技術(メディア)の発達によって、各地の地場でのみ消費されてきた食品が遍く日本各地で食べられるようになった。これが食の一般化。 だが、そうなったのは冷凍冷蔵技術が発達し、流通が整備されたほんの30年以内くらいの話。 「手に入りにくいほど稀少なもの」や「手に入っても加工が難しいもの」は普及しないままに各地に取り残された。 続きを読む
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イルカなんか食う必要が?

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''いくさん/@ikusampiyopiyo
今TLに乗っかって来たから読んだけど、アメリカ人が鯨油だけとって捨てていたクジラ漁には触れもせず、食としてのイルカに注目したまとめにドン引き。今どれだけの人がイルカ食べてるの?やっぱりこいつは焦点がズレてんだよ。

ある種の食文化は遍く共有されてるものじゃないのが当たり前

加藤AZUKI @azukiglg

「アメリカ人が鯨油だけ取って捨ててた話」は他の誰かがとっくに言ってる話で、「今どれだけの人がイルカを食べているの?」というのも的が外れた批判。なぜなら、「日本中で同じものが食べられるようになった」ということこそ、つい最近だからだ。 https://t.co/h7pz3rnp5d

2014-01-20 10:26:19
加藤AZUKI @azukiglg

「日本中の誰もが同じように同じものを食べられるようになった」のは、冷凍冷蔵技術と流通の整備が十分に進んでから、下手したらほんのここ30年前後の話。「地場の食文化」について、日本国内ですら互いに知らないってのは当たり前の話なんだよ。 https://t.co/h7pz3rnp5d

2014-01-20 10:27:36
加藤AZUKI @azukiglg

「自分が知らない日本文化」のことを「自分は知らないから知ったことか」と切り捨てていると、「自分にとっては当たり前の日本文化」について、同じ日本人から「うちの地元では聞いたことない。知ったことか」と切り捨てられるぞ。 https://t.co/h7pz3rnp5d

2014-01-20 10:28:29
加藤AZUKI @azukiglg

「冷凍冷蔵技術」の発達は、生鮮食品の鮮度をより長くよりよい状態に保つことを可能にし、流通の発達は「新鮮なものを新鮮なまま、生産地から食卓に届けられる」ということを可能にした。日本の食文化の「一般化」にとっては実はこれは非常に重要なこと。

2014-01-20 10:30:50
加藤AZUKI @azukiglg

元々日本は高温多湿、ぶっちゃければ「物が腐りやすい」「食糧が傷みやすい」という風土を持つ。だから、発酵食品が色々発達した。大陸性気候の国々では、湿度が低いことから風乾が特に発達した。干し肉の類とかね。

2014-01-20 10:32:00
加藤AZUKI @azukiglg

日本の場合は、湿度が高いこともあって風乾ではなく「湿度を持ったままでも腐敗しない方法」が保存食として様々に発達した。つまりはそのくらい、「得られた食糧を保存する方法を考えておかないとならないくらい」には物が傷みやすいのが当たり前だった。

2014-01-20 10:32:58
加藤AZUKI @azukiglg

だからこそ、鮮度の高いものを素材のままに、刺身に限らず肉に至るまで「生で食べられるほど鮮度が高い品質のもの」が珍重されたし、もてなしとして上級という概念が育ったのではないか、とは思ってる。傷んだ魚より、朝取れの魚のほうが喜ばれる。

2014-01-20 10:34:20
加藤AZUKI @azukiglg

だが、そんな「新鮮なもの」がいただけるのは、それこそかつては「生産地のみの贅沢」だった。魚なんかその典型で、今だって「漁港の場内で食べる飯こそが最高!」みたいな共通意識があるくらいで、魚食・魚介食は特に「どんなに美味しくても美味しいまま遠くに運べなかった」んだよ。

2014-01-20 10:36:07
加藤AZUKI @azukiglg

それが可能になったのは、繰り返すけど冷凍・冷蔵技術の進化と流通の整備によるところが非常に大きい。加えるなら情報の伝播速度が上がったこともあるかもね。テレビなどで全国的に知れ渡ることで、「カニと言えば北海道」「フグといえば下関」みたいなご当地ブランド化も進んだ。

2014-01-20 10:37:17
加藤AZUKI @azukiglg

かつて「旅」の醍醐味は、そのご当地まで行かなければ味わえないものを食べることだったのが、今ではへたすると「ご当地では食べられない。皆、売れてしまうから」になってさえいる。これは冷凍冷蔵技術の発達と流通の発達によって、「食文化」が遍く広まり共有が可能になったってことの証左。

2014-01-20 10:38:29
加藤AZUKI @azukiglg

山梨では煮貝がご馳走でしたしね QT @sakiryon: @azukiglg だから中国山地では鮫が御馳走だったわけですし。

2014-01-20 10:38:46
加藤AZUKI @azukiglg

その中にあって、「一部地域でしか食されていないから自分は知らない食べ物」ってのはまだある。発見されてないB級グルメの類だってそうだけど、こと食材が手に入りにくい、或いは「手に入っても加工が大変」なものは、知られない、知られても広まらない、だから知らない人がいるのは当たり前。

2014-01-20 10:40:11
加藤AZUKI @azukiglg

モラトリアムを経て知る人が減った鯨食はそれでも、戦後の大捕鯨時代のおかげもあって日本全国遍く「鯨食」という食があることは知られてる。イルカの場合、そのほとんどが地元で取って地元で消費するようなものだった。鯨に比べて食としての知名度が低いのもそういう理由だとは思う。

2014-01-20 10:41:30
加藤AZUKI @azukiglg

だけど僕らは食ってたんだよ。食ってきたんだよ。

2014-01-20 10:41:49