『ホビットの冒険』の中のハリケーンについて
- Chica_Chubb
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なぜ、スマウグ襲来の場面で「ハリケーン」という表現を、南アフリカ生まれのイギリス人であるトールキンがしたのか、ということについて、少し調べて考察、というより類推なんですが・・・
2014-01-22 01:38:00ハリケーンは大西洋北部、大西洋南部、太平洋北東部、太平洋北中部で発生した、秒速33メートルの最大風速以上のものを指す、とのこと(wikipedia参照)。ということは、南アフリカ生まれとは言え、3歳で英国に帰国しているので、ハリケーン自体を体験したことはないはずなんですよね。
2014-01-22 01:42:48じゃあ何を参考にしたのか、と言えば、報道なのかな?と推測。『或る伝記』によると、1930年(38歳頃)に『ホビットの冒険』を書き始める、とあり、1937年秋に刊行されるので、当時のハリケーンはどうだったかをこれまたwikipediaで調べてみると・・・
2014-01-22 01:47:38観測史上最も強烈な大西洋ハリケーン上位10例をみると、1935年のLabor Day hurricaneというのが2005年のカトリーナを下回る中心気圧でアメリカ上陸したそうです。 (参照にしたwikipediaのページ http://t.co/TvJgzu6XIM )
2014-01-22 01:52:25英語の1935 Labor Day hurricaneのページ。 http://t.co/VHeBM61rRS カテゴリー5という強烈なハリケーンだったとのこと(これまでカテゴリー5は3つ、そのうちの最初)。
2014-01-22 01:58:10補足というより蛇足ですが、トールキンは旅行に行ったり、第一次世界大戦に従軍したりしているではないかという点については、1911年にスイス、1913年にフランスに旅行、1916年にもフランスへ少尉として派遣、関係するとすればフランス旅行に一緒に行ったメキシコ人家族ですが・・・
2014-01-22 02:13:16『或る伝記』の1913年についての記述は、同年のフランス旅行が年譜にあっても、本文が奥様のエディスとの再会にさかれていて、フランス旅行に一緒に行ったメキシコ人一家がどういう人達だったのかはわかりません(見つけられていない可能性もありますが)。
2014-01-22 02:17:22その2年後1937年に『ホビットの冒険』が刊行されますが、奇しくも同じ年に『ハリケーン』という映画も封切られます。 http://t.co/55bJR3pxKY まぁ、これは直接ホビットと関係なさそうですが、当時このハリケーンは大きな印象があったのかな? と推測したという話。
2014-01-22 02:01:49以上、と言いましたが、さらに蛇足。『ホビットの冒険』(原作でも映画の老ビルボの語りの中でも)、「北から襲ってきた台風(a noise like a hurricane coming from the North)」というのも気になる表現です。北から来るということはメキシコ?
2014-01-22 02:57:33思いついて念のため、"hurricane"で書簡集も検索してみました(こういうとき電子書籍は便利)。98のスタンリー・アンウィンに宛てた手紙(日付1945/03/18)に一度だけ出てくるのみでした。これ自体はホビットに関係のなさそうな内容です。
2014-01-22 02:27:11書簡集でhurricaneが出てくるのはこの部分のみ http://t.co/1O3EChN4KD the group has been killed, in his first flight in a Hurricane,
2014-01-22 03:45:21恐らくこれはイギリスの戦闘機の(ホーカー・)ハリケーンを指すものと思います。 http://t.co/V0UK8AVHlU
2014-01-22 03:48:24瀬田訳「わしらがこいつの来たのをはじめて耳にした時は、北からおそってきた台風かと思ったほどのすさまじさで、」 http://t.co/jL8T2PmsD8 The first we heard of it was a noise like a hurricane c...
2014-01-22 03:43:15『「中つ国」歴史地図』の気候のページを見ると、ハリケーンではなく、「中緯度の気候は冷たい極地と暖かい熱帯の空気の塊がぶつかり合うところで、土地中を西から東へと移動するサイクロン地帯をつくりだす」としかありませんでした。
2014-01-22 03:06:48