アニメーター・ふくだのりゆき氏のプロのアニメーターと言えるのは

ふくだのりゆき@喪中 @fukudanoriyuki

まだ駆け出しアニメーターだった20代中頃、友人の前で仕事の愚痴をたれたものでした。 その度友人は、「ふむふむ、ほうほう、んじゃ辞めれば？」といいました。 でも自分は辞めなかった、その理由ははっきりとは覚えてないけど、打算とか意地とかくだらない理由だったはずです。

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結局アニメーターって、打算や意地で続けられるヌルい職業なんだと思います。

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プロ野球選手や漫画家は意地や打算じゃ続けられない、特に漫画家なんかは誰も読んでくれなきゃ続けられようもない。

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アニメーターは動画、原画を描いてお金もらったところで「アニメーターになった」って言える段階じゃないです。 学生だってお金もらって描ける機会を与えようとすれば出来るし。 たとえEDテロップに載ったってまだまだアニメーター見習い助手段階です。

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どこから「自分はプロのアニメーターです」と言って良いのかと言えば、それは「このカットは◯◯さんにお願いしたいのですが、作業して頂けますか？」と言われた段階だと思います。

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原画マンはカットを割り当てられて作業するので「プロ」と呼んでいいんじゃないかという意見もあるでしょうが、制作さんが演出さんに「社内の面子が手空きなんで、なんカットか割り振って下さい」とか言われていたとしたなら、それはまだアニメーター見習い段階でしょう。

ふくだのりゆき@喪中 @fukudanoriyuki

作画の仕事依頼が名指しで来るようになったら一人前とツイートをしましたが、その中には「重いカットばかり割り振られる」という人もいると思います。あたかも「イジメ」のような状況ですが、そうなったら一流の仲間入りです、ただ忘れてはいけない事があります、絶対ダンピングしないという事です。

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ダンピング 【dumping】 ［名］(スル) １ 採算を無視した低い価格で商品を投げ売りすること。不当廉売。 ２ 外国市場を確保するため、国内価格よりも低い価格で商品を外国へ販売すること。

ふくだのりゆき@喪中 @fukudanoriyuki

「えっ、作画料って一律同じ単価なのでは？」と思った方も多いと思いますが、そんな事はありません、カット内容に応じて２カット分、３カット分としてくれる制作会社も多いです。 プロとしてはカット内容に応じて「これは３カット分ですね」と的確に判断して請け負う事が大事です。

ふくだのりゆき@喪中 @fukudanoriyuki

カット内容による増額の相談は、制作進行には判断出来ないし決定権がないので、制作デスク、プロデューサーといった人達に相談しましょう。 「うわ〜、そういうの苦手〜」という人も多いと思いますが我慢して下さい、アニメーター全体の為に我慢して下さい。

ふくだのりゆき@喪中 @fukudanoriyuki

カット内容による増額、動画マンの場合は「実量100枚のところを200枚という請求でOKとしてもらう」といった感じです。

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余談ですが、昔「宇宙戦艦ヤマト完結編」という作品で、物語前半の「ヤマトが海から波しぶきを上げつつ飛び立つ」というカット内容の動画が誰も請け負ってもらえず、最終的に一枚30000円になったという噂を聞いたことがあります。

ふくだのりゆき@喪中 @fukudanoriyuki

余談の続き、「えーっ！あのカットですか！俺、ヤマト好きだから30000円も出してくれたら絶対やりますよ！」と、噂の話をしてくれた先輩は「本当？俺はヤダ、30000円出ても絶対嫌だー」と言ってました。さらにスタジオ中に「ふくだ君あのカットやるんだって〜」と言い回っていました（笑）

ふくだのりゆき@喪中 @fukudanoriyuki

余談完結編（笑）「宇宙戦艦ヤマト完結編」はギャラの話題において様々な伝説を残した作品です。 皆さんのスタジオに「宇宙戦艦ヤマト完結編」を作画したという方が居られたら、是非伝説を聞いてみて下さい。