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推理小説とアカデミズム

推理小説評論家 巽昌章さんの呟きに端を発する、「推理小説とアカデミズム」に関するやりとりをまとめました。
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巽昌章 @kumonoaruji

『現代本格ミステリの研究』、『横溝正史研究』、『変格探偵小説入門』等々推理小説へのアカデミズム参入が目立つ。無論好ましいことなのだが、ひとつ部外者にはよくわからない点がある。たとえば源氏物語や漱石なら、アカデミズム内部で先行文献もその検索のノウハウも蓄積されているだろう。

2014-01-30 19:41:00
巽昌章 @kumonoaruji

論文を書いたら、指導教授やその方面の専攻者からの批判、助言の機会もあるだろう。要するに、もともとアカデミズムが扱う対象の研究なら、アカデミズム内部で、事前事後のフォローが可能ではないかと思われる。ところが、推理小説のような分野を扱うと、こうした体制がないことになる。

2014-01-30 19:44:58
巽昌章 @kumonoaruji

それはどうしたらよいのだろう。余計なお世話といえばそれまでだが。

2014-01-30 19:48:14
巽昌章 @kumonoaruji

世の中には、内田某のように、推理小説内部ですでに論じられているようなことを書きながら、推理作家・評論家側の文献を挙げない人もいる。他方、アカデミズム内部に蓄積のない分野を扱うと、発表後の批判や助言を、アカデミズム側に期待することもむずかしい。

2014-01-30 19:51:10
巽昌章 @kumonoaruji

要するに、扱い慣れない分野については、アカデミズムの側に相互批判や自浄のシステムができていないのではないか。 だから俺んとこに挨拶に来い、助言してやるという話ではない。私にはそんな能力はない。アカデミズムの方法論にうまくあてはまるような意見を言える柄ではない。だが、何かが必要だ。

2014-01-30 19:55:41
巽昌章 @kumonoaruji

せっかくこうした著作が次々に出ているのだから、それらの言説が、言いっぱなしであっていいわけはないのだ。

2014-01-30 19:57:13
巽昌章 @kumonoaruji

たとえば、探小研とか限界研も、そうした交通の場所たりえただろうし、最近では、学者と作家・評論家がパネルディスカッションその他さまざまなイヴェントで顔を並べることも多いように思う。だが、こうした「点」としてのつながりは、いまだ評論研究を支えるシステムではない。

2014-01-30 20:07:04
巽昌章 @kumonoaruji

推理小説の評論家は、そうした「システム」なしにものを書いているのだが、そのかわり、絶えず読者の目を意識し、自前のアンテナをあげ、情報収集にこれつとめているはずである。私はおちこぼれているが、まっとうな評論家ならそうしているに違いない。学者の方たちも同じ姿勢をもってくれるだろうか。

2014-01-30 20:13:03
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

「この作家についての先行研究って?」「ろくにないんですけど……」

2014-01-30 20:24:30
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

ミステリ批評界隈とアカデミックな文学研究って、まだまだ接点は少ないということなのか。

2014-01-30 20:26:17
ゐづか @faultymay

もとからこのジャンルに携わっていた先行者がアカデミズム側に積極的にコンタクトをとっていくべきかなぁ

2014-01-30 20:27:03
積読荘の住人 @tsundokulib

国文学近代文学とミステリくらべたら、書誌や作家履歴の基礎部分では、少なくともここ15年ばかりでかなりミステリも積み上げができてきてるんでないかなー、とは思う。

2014-01-30 20:29:05
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

現状、推理小説について論文を書いたら「言いっぱなし」状態になるのは事実なんだろうなあ。というかアカデミズム側の先行研究がろくにないから、批評側で何が言われているか知らなければ「何を言っても新発見」という感じ。

2014-01-30 20:31:14
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

乱歩や夢野久作はまだ研究されてる方かな。夢久を論じた本は多いから、これは新しい解釈では?と思っても既出なことが多いらしい。

2014-01-30 20:33:27
ゐづか @faultymay

絶対的に人材が不足しているわけだから、アカデミズム内にあるようなシステムを構築するのは一朝一夕じゃあとてもじゃないができないわけだし

2014-01-30 20:33:50
ゐづか @faultymay

乱歩とか山風とか夢Qとか十蘭とかすでにある程度蓄積がある部分も確かに存在するけれど、いま評論家たちが論じている作家や作品やジャンルなど全てに充分が蓄積があるかと言えばそうではないだろうし。

2014-01-30 20:36:36
神山六人(デブを忘れるな) @1236_dominion

まぁ流水以後ってか動ポモ以後の話と区別されるべきだけどな。

2014-01-30 20:36:51
神山六人(デブを忘れるな) @1236_dominion

検索したらはやみねかおる論 http://t.co/pZd5mDGtm1 あったりするし、埋まってるのはあるのかもしれない(論壇的にいない)

2014-01-30 20:38:44
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

叙述トリックを解釈するように近代文学を読んだりしても面白いんですけどねえ。文学研究でも作家論ではなくテキスト論の視点が取り入れられるようになってきたから(むしろ最近は主流?)、推理小説批評側の積み重ねとぶつけてやれたらいいのに。

2014-01-30 20:40:00
ゐづか @faultymay

個人的に、文学解体もミステリ解体も方法論としては大きく変わらないし(ある程度ミステリの「お約束」を理解しておく必要はあるが)、それこそ乱歩とか谷崎とか福永武彦とか安吾とか夢Qとか接点はたくさんあるんだから、あちら(文学)からこちら(ミステリ)にもっと来てくれてもいいと思うんですよ

2014-01-30 20:43:28
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

むしろ乱歩や山風や夢久しか論じられてないのが問題なんで。横溝についての論文が乱歩ほどあるかって話なんだよな。

2014-01-30 20:43:47
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

戦後日本文学の文脈で、第三の新人あたりと比較して中井英夫を論じたっていいのよ!? (これは私がやりたかった)

2014-01-30 20:46:12
ゐづか @faultymay

あと国内しか話題に出てませんけど有名どころでポーとかクリスティとかたぶんそれなり蓄積ありますよね?(知らない)

2014-01-30 20:47:16
琴瀬美沙 @K_misa_maguro

@Idukashiwagi 海外だと文学研究の中で、ある程度ミステリ分野の作家・作品についてもまともに研究はされてるみたいですよ。少なくとも研究の対象として認識されてないようなことはない。

2014-01-30 20:48:50
神山六人(デブを忘れるな) @1236_dominion

サブカルチャーが(紀伊国屋・ジュンク堂における日本文学の棚にない作品が)批評の対象になったのはいつなんだろうか(まぁデータベース消費主流になってからは如何ともしがたい話ではあるが?)

2014-01-30 20:50:55
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コメント

MAQ @junk_land 2014年1月31日
@K_misa_maguroさんの今朝の呟きを追加し、まとめを更新しました。
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MAQ @junk_land 2014年2月1日
巽昌章さんとA級戦犯さんのやりとりを加えて、まとめを更新しました。
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