ギガンティックな太巻きに、ふたつの稲荷寿司を。

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藍鉄「蘇芳ー」 蘇芳「ん？てっちゃんどしたの？…わぁ、これって恵方巻き？」 藍鉄「はい、折角なので」 蘇芳「ありがとてっちゃん！今年の恵方は……東北東だったよね？いただきまぁす（ぱくっ）…んん～、てっひゃん～」 藍鉄「蘇芳、食べ終わるまで喋っちゃ駄目ですよ」

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蘇芳「んん…ほれぇ、おっひふぎうよぉ（これ、おっきすぎるよぉ）…」 藍鉄「！！（年頃の女の子が太く長いものをくわえたまま喋る図は見た目にまずすぎる！！なんとかしないと僕の心臓がもたない！！）すっ蘇芳！！」 蘇芳「？？？」 藍鉄「ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…ぼっ…僕の恵方巻きも食べませんか？」

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藍鉄「……気が動転してつい口走ってしまった言葉がどれだけ意味深なものか気づいた時にはもう遅く、蘇芳は悲しげな目で「てっちゃん…私…てっちゃんに無理させてるのかな…疲れてるんだよね？ごめんね…」と言ったまま、口を利いてくれません…」 黒「あはははははは！！ひー！！ひーおかしー！！」

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( 'ω')みなさん ( 'ω')心して聞いて下さい ( 'ω')ブルームーンがぶつけて欲しいのは豆ではありません ( 'ω')ウニです ( 'ω')ウニをぶつけるのです http://t.co/4BHOmuFufk 黒「皆、ウニよ！ウニ持ってきなさい！！」青「待って！！？」

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青「まったくあいつら…おー藍鉄、一昨日は災難だったな。蘇芳とは仲直りできたか？」 藍鉄「謝ろうと蘇芳の部屋に入ったら、妖狐たちが居て「てつだ！！変態だ！！」「変態は巣に帰れー！」「おにはーそと！」と二人掛かりで豆をぶつけられました…（顔を覆い）」 青「おっ、おう」

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藍鉄「もうあそこに僕の居場所はありません…（さめざめ）」 青「おお…とりあえずおれんとこ来るか？」 藍鉄「しばらくは帰れそうにありません…」

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蘇芳「……（てっちゃん遅いなあ。どこに出掛けてるんだろ…そういえばあの恵方巻きの時からろくに話してないよ…無視はやりすぎたかなぁ…うぅ、お腹すいたぁ）」 妖蘇「てつ帰ってこないな？」 妖藍「てつはへんたいだから、俺たちが追い払ったんだろ！」 蘇芳「…えっ！？」

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蘇芳「追い払ったってどういうこと！？」 妖藍「てつはへんたいだから豆投げて追い出した！」 蘇芳「な、なんでそんな事しちゃったのぉ！？」 妖蘇「だって、すお泣いてたから…てつがせくはらしてくるって…」

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蘇芳「だ、だけど…てっちゃんがいなかったら、私達ごはん食べられないよ？」 妖蘇「すおは料理できないの？」 蘇芳「や…やった事、あんまりない…」 妖藍「………（ぐぎゅるるる…）うう、てつのいなり寿司が食べたいぜ…」

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蘇芳「…私やっぱり酷いことしちゃったかも。てっちゃんがあんなお下品なこと面と向かって言うはずないし…私もてっちゃんのいなり寿司食べたいしね」 妖藍「おれもてつにあやまる！」 妖蘇「あたしもあたしも！」 蘇芳「うん。…は良いんだけど、てっちゃんどこにいるのかなあ？」

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藍鉄「うう～～…蘇芳には愛想をつかされ妖狐達に豆を投げられてですよぉ…この先どー生きていけばわかんないんれすよねぇ～～」 青「……おい藍鉄」 藍鉄「なぁんれすか青さぁん！僕の怒りはまだこんなもんじゃぁ…」 青「（やべーよ…烏龍茶かと思ってウーロンハイ出しちまった…）」

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藍鉄「うぅ～～～（ごくごく）」 青「おい、もう飲むな、お前もうじっとしてろよ。……（ﾌﾞｰｯ…ﾌﾞｰｯ…）なんだよ電話？こんな時に……。…はい。…なんだ、蘇芳か」 蘇芳『青くん…てっちゃんどこに行ったか知らない？』 青「藍鉄なら俺んとこにいる。ただ、話ができる状況じゃねぇ」

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蘇芳『えっ…どういう事？』 青「ちょっと色々あってな…ってうおおお！！お前何服脱いでんだよ！？」 藍鉄「えへへ～暑いから脱いだだけですよぉ～」 蘇芳『えっ！？何々どうしたの！？青く…』 青「いいから服着ろ服！！」

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藍鉄「うぅ～～～あつぅい……です…」 青「暑いって言いながらくっついてくんなよ！うわ、つーかやべぇ、この絵ヅラやべぇ！！」 藍鉄「蘇芳に嫌われちゃった僕にはもう青さんしかいないんですよぉ～～～（ぎゅうぅうう）」 青「落ち着けって、一旦離れろ、な？」

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青「（おそらく…蘇芳がこっちに来るのも時間の問題だろ。その前にこいつをなんとかしねーと）」 藍「………青さぁん…なんで何も言ってくれないんですかぁ…？」 青「おっ…おい、お前顔が近―――」

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………… ……… …… 藍「…ぷは。えへへ、奪っちゃいました～～～」 青「……俺もうお婿にいけない……」

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青「くそっ…なんでこんな事になったんだ…俺はただ傷心の藍鉄を部屋に招き入れただけなのに…烏龍茶と間違えてウーロンハイ出しただけなのに…」 藍鉄「ん～……青さぁん、もっかいしていーれすかぁ」 青「駄目！もうアカン！！」 藍鉄「ん～～」 青「～～～～～～～！！！」

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…………… 蘇芳「青くん…来たよ。てっちゃんいる？」 青「……………藍鉄なら…俺のとなりで寝てるぜ…ﾊ、ﾊﾊ……（乾いた笑い）」 藍鉄「zzzz………」 蘇芳「（何があったの…？）」

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蘇芳「入るよ？」 青「いや待て入るな」 蘇芳「？？」 青「（今の藍鉄は服脱いだままな上俺にぴったりくっついて寝てる。蘇芳には見せられねー…）おい藍鉄、起きろ」 藍鉄「………んん～…？？」 青「蘇芳がお前に謝りに来てる」 藍鉄「はぇ？蘇芳？」

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蘇芳「てっちゃん…？あのね、一昨日はごめんね、無視しちゃって…てっちゃんがあんな事言うと思ってなくて…でも、何かの間違いだったんだよね？なのに私酷い事しちゃったね…」 青「（蘇芳が謝っている間に藍鉄に服を着せている）」 藍鉄「……怒ってない…んですかぁ？」

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青「（無理矢理起こしたからまだアルコールが抜けきってねーけど…大丈夫だろ）」 蘇芳「こてつ君とすおこちゃんも反省してるよ。あ、晩御飯はがんばって私が作ったんだ、だからお腹はすいてないよ？でもやっぱり…」 藍鉄「………ふ…？（ふらふら）」

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蘇芳「私ね、てっちゃんのおいなりさんが食べたいなあ（にこっ）」 藍鉄「…………（おもむろに立ち上がり青の部屋の扉を開ける）」 青「お……おい藍鉄？無理すんなよ？」 蘇芳「あ…あれ？てっちゃん顔が真っ赤だよ？」

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藍鉄「…なぁんだぁ。蘇芳もやっぱり好きなんじゃないですかぁ」 蘇芳「あれ？…て、てっちゃん酔ってる…？」 青「すまん、俺のミスだ」 藍鉄「僕の稲荷寿司が食べたい？いいですよぉ（いそいそと下を脱ごうとする）」 蘇芳「…！！い、嫌あぁあ！！」 青「藍鉄！！ストップ！！ストップ！！」

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青「お前は！！いい加減目ぇさませっての！！（全力で藍鉄の袴を引っ張り上げる）」 藍鉄「蘇芳が食べたいって言ってるんだから仕方ないでしょぉ～～！？（袴を下に引っ張る）」 蘇芳「てっちゃん！そういう意味じゃ…」 （――ビリッ！！） 藍藍「「あ」」

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（蘇芳の眼前には、袴が破れて落ちてしまい、まったく何も穿いていない藍鉄がいる） 蘇芳「…て…てっちゃん…意外と…ぎ…ぎがんてぃっく…なんだね…（ﾊﾞﾀｯ）」 青「お、おい蘇芳！」 藍鉄「あれ…急に眠く………zzzz」 青「藍鉄、………ちょ、俺これどうしたらいいわけ！？」