岩上安身氏「期日前投票の出口調査をもとにしたと思われる各社の調査では、全社横並びで一位は舛添要一候補である。これが実感と結びつかない」

岩上安身氏の、日本人の「あいまいな中庸」選好仮説。
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岩上安身 @iwakamiyasumi

明日は、元防衛省高官の柳澤協二さんに午後3時からインタビュー。遅い夕飯を食べつつ、家へ持ち帰った資料の束を読み込んでいる。その中に、約一ヶ月前の沖縄県名護市でのシンポジウムの記録が。現場にいてレポートもしたのだが、読み返すと改めて実感がわくのが「基地は原発と同じ」という言葉。

2014-02-05 00:59:33
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。これは柳澤さんとともにシンポジウムに参加していた前泊博盛さんの発言。「交付金と雇用を餌に東電は福島に原発を置いた。その結果があの事故です。そして誰も責任を取らない。沖縄でも同じことが起きますよ」。前泊さんは、受益と負担の分離を鋭く突いた。

2014-02-05 01:06:41
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。埋めたてが計画されている辺野古の浜と、山一つ隔てた名護市街地は、同じ名護市だが、温度差がある。辺野古の後背地にあたる名護市は、痛みを感じずに交付金を手にする「受益者」である、というのだ。この構図は、那覇と名護との間にも当てはまる、という。

2014-02-05 01:09:31
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。分断は巧妙に図られる。辺野古の新基地反対を掲げる稲嶺進市長が再選されるか否かは、分断されるかどうかにかかっていた。結果は周知の通りである。稲嶺氏は4千票の差をつけて勝利した。

2014-02-05 01:13:01
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。首都・東京の都知事選と沖縄の小さな名護市の市長選とでは、条件は様々に異なるが、重なり合うところも大きい。原発と基地問題には、安全保障というテーマも共通している。昨日、今日と、小出裕章さん、加藤典洋さんと、連続してインタビューを行ったが、共通する認識は原発=核問題という点だ。

2014-02-05 01:21:12
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。安保、ということになれば、当然、対米関係というテーマにも、国家のあり方にも、重なる。重い、重いテーマだ。日本は自立できないのか、自立しうるならどんな姿であるべきなのか。

2014-02-05 01:27:15
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。だが、原発と基地問題に通底するこうした共通項は、沖縄はともかく東京では十分に理解されているとは言い難いように思う。意識されている共通点と言えば、周辺住民に危険をもたらす嫌悪施設、という点くらいではないか。

2014-02-05 01:40:51
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。原発を安保と絡めて論じているのは右派ばかりで、中道も左派も、そうした論点は触れずに避ける傾向があるように思われる。だが、それは表側しかない、裏面のないコインについて話すようなもので、一面的な見方でしかない。原発と核兵器保有技術は表裏一体、ひとつのセットだ。

2014-02-05 01:46:19
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。そもそも、原発という存在自体、核技術の「平和利用」という一側面である。軍事というもう一つの側面を市民の目から隠すことで、この社会に受け入れられてきた歴史がある。従って、原発だけ、を論じることで、すでに推進派の術中に半分落ちていることになるはしないか。

2014-02-05 01:52:51
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。原発の持つ軍事的側面をもあわせて議論の土俵に上げて、推進派と対峙しないことには、脱原発派は説得力を最終的には持ち得ないのではないか。と、いうようなことをつくづくと感じたり、考えたりするのは、最近の報道各社の世論調査の結果が不可解でならないからである。

2014-02-05 01:56:29
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。期日前投票の出口調査をもとにしたと思われる各社の調査では、全社横並びで一位は舛添要一候補である。これが実感と結びつかない。タイムラインでも、舛添候補を応援したり、支持したりするコメントは見たことがない。細川、宇都宮、田母神の三候補には、それぞれ熱烈な支持者がいるのに、だ。

2014-02-05 02:00:34
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。IWJとしての取材の手応えでも同様である。現役の総理の応援演説にもかかわらず、一昨日の日曜日の銀座での街頭演説で、舛添候補を熱心に応援する人々の姿はそう多いとは言えなかった。そのあとの細川候補と小泉元首相の街頭演説は、大変な人波。同じ場所だっただけに、落差が際立った。

2014-02-05 02:07:18
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。街頭での人気では、明らかに細川候補が上なのに、世論調査では舛添候補がダブルスコアで上を行く。これはどういうことだろう? ひとつの仮説は、組織の動員がそれだけ力がある、ということだ。もう一つの仮説はマスコミ自体が偏っていて、調査も歪んでいる、というものだ。

2014-02-05 02:12:21
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。組織の動員力がある、というのは、まず間違いない。マスコミの歪み、という仮説はどうか。報道の偏向はあり、調査にも何かしらバイアスがかかっているかもしれない。しかし、街頭とネットの両方で舛添候補の劣勢は明らかなはずなのに、実感と数字がこんなにも逆転することがあるだろうか。

2014-02-05 02:17:30
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。今日のインタビューで、加藤典洋さんにもこのギャップをどう説明できるか、問いかけたが、加藤さんも考え込まれていた。それはそうだ。ちょっと説明がつかない。

2014-02-05 02:19:23
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。夕方から考えていて、ひょっとしたら、と思い至ったのは、自覚的か無自覚的かはともかくとして、「あいまいな中庸」を選好する人が実は存外に多いのではないか、というもう一つの「仮説」だ。

2014-02-05 02:25:50
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。表立って口にはしない。原発の不経済性も理解している。しかし、完全に原発と決別して、核保有の可能性をきっぱり断念してしまうことに、もやもやっとした不安を抱いている人たちが、案外に存在するのではないかと…。いや、これはあくまで「仮説」である。そんな馬鹿なと怒り出さないで欲しい。

2014-02-05 02:29:02
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。正直、舛添候補の独走、という情報がピンとこないのだ。考えられないほどスキャンダルまみれの候補である。普通なら女性に嫌われ、まったく見向きもされないはず。不思議だとしか言いようがない。石原、猪瀬、という知事を誕生させた都民である。少しも不思議ではないという人もいるだろう。

2014-02-05 02:36:13
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。都民はアクの強い、毒舌インテリ風のキャラが好みなのだ、という分析もありえるかもしれないが、それだけなのか。脱原発支持が6割を超えるという調査があるが、それはコインの裏側である核技術抑止・核兵器保有の潜在力の維持という一面とあわせて問うと、別の数字になってしまうのではないか。

2014-02-05 02:51:27
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。街頭でもネットでも声をあげず、無言で票を投じるサイレント・マジョリティーの層があって、無意識にか、核の力をひっそりと信奉している、、、そう想像してみると、ちょっと気味が悪くなる。「あいまいな中庸」は日本人好みなのかもしれない。夜更けの妄想である。皆さん、お気になさらず。

2014-02-05 02:57:42