cyborg001さんによる東海村甲状腺検査結果に対する考察

cyborg001 @cyborg0012

１月２８日に東海村の子どもの甲状腺検査（事故時０－１３歳）の発表がありました。いくつか気になる点がありますので、以下連投ツイートしたいと思います。（１）「年齢」と「二次検査率」の間の関係、（２）チェルノブイリとの類似性、この二点が論点となります。

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３６００人の子どもを検査し、経過観察が３２．６％、要精密検査（二次検査）が０．５％です。幸い、癌は発見されませんでした。筑波大学の原尚人教授によれば、「住民に不安を与えるものは何一つない」、「福島原発事故とは無関係」と発言しています。 http://t.co/lUgJZlk5pZ

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検査リーダの原教授の「住民に不安を与えるものは何一つない」という断言には大きな違和感を覚えます。とりわけ、事故時０～１才の赤ちゃんの二次検査率が高い点が注目されます。チェルノブイリ地域を見ても心配な点です。以下が原教授の写真です。 http://t.co/FoXBWzth0Z

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では、さっそく東海村甲状腺検査の結果について考えてみたいと思います。以下は東海村HPに載せてある結果概要です。「生年月日」＝事故時年齢、経過観察率、二次検査率、この３つのデータが重要です。 http://t.co/sHpjGx8Yrw

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まず、二次検査率に注目しましょう。「癌の疑い」があり、穿刺細胞診を受けた子どもの割合です。以下棒グラフにしてみました。横軸が「事故時の年齢」、縦軸が「二次検査率」です。０－４歳、とりわけ０－１才の赤ちゃんの率が高いことが分かります。 http://t.co/L1JJfT1iMU

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以下の図は「事故時年齢」と「二次検査率」を折れ線グラフにしたもの。年齢が上になるほど二次検査率が低くなっているのが分かります。０－４歳、５－１３歳、全年齢の平均値も記載しています。0－4歳の二次検査率がきわめて高いことが分かります。 http://t.co/OUiIsXMbzG

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なぜ事故時０～５才、とりわけ０～２歳くらいの赤ちゃんの甲状腺癌発症数が多いのか？小児集団の中でも赤ちゃんは一番放射性ヨウ素の被曝を受けるからです。以下菅谷昭氏の著書のデータを図にしたものです。年齢と被曝量の関係が一目瞭然です。 http://t.co/46CnQK8TiY

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０－４歳、とりわけ０－２歳の二次検査率が高いと何が問題なのか？チェルノブイリではこの一番かわいい赤ちゃん年齢の子どもが甲状腺癌の最大の犠牲者だったのです。以下ベラルーシのデータをご覧ください。 http://t.co/qsPGljssyK

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ウクライナの年齢別甲状腺被曝線量でも同様のことが確認できます。事故時０－１８才の小児集団でも、０－２歳くらいの赤ちゃんの被曝量は一番多く、１８才の青年の６倍近くに上ります。だから、癌の発症数も赤ちゃんが一番多くなってしまうのです。 http://t.co/6fJA5i6Y6h

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以下図で示すように、ベラルーシの年齢別の甲状腺癌患者数と、東海村の二次検査率のトレンドはそっくりです。ともに、０－１才が一番多く、年齢が高くなるほど癌の発症数（ベラルーシ）、および二次検査率（東海村）は歩みを一にして低下していきます。 http://t.co/d6XDzJTs5r

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ベラルーシと東海村はよく似ている。これは偶然だろうか？ここで、二次検査率から経過観察率に目を向けてみよう（以下図）。年齢が上がるほど経過観察率も上がっている。これを見ると、安心する人もいると思います。「ほら、赤ちゃんが一番少ない」。 http://t.co/XhSgLrNI2V

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前の図をより分かりやすくするために、折れ線グラフにしたのが以下図です。０－４歳平均、５－１３歳平均、全年齢平均も記載されている。二次検査率とは逆に、経過観察率では年齢が上がるほど悪い傾向が示されている。 http://t.co/yTiRC71Ou7

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なぜ経過観察と二次検査は逆のトレンドを示すのか？普通、甲状腺結節が多いほど癌の割合は高くなると考えられる。しかし東海村ではそうなっていない。赤ちゃんは経過観察率が一番低く、しかし二次検査率は一番高い。この矛盾をどう考えるべきだろうか？ http://t.co/P1Sl9CeHDE

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実を言えば、東海村と類似したことがチェルノブイリ諸国でも報告されている。山下俊一氏らの報告である。そこでは、小児集団では、事故時０－１才の赤ちゃんは結節保有率が一番少なく、しかし癌発症率が一番高かったとされている。 http://t.co/oyMg0zfhpO

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以下図は山下俊一チェルノブイリ調査報告書からの引用。横軸が事故時年齢（０－１０才）、左軸が甲状腺癌発症率、右軸は結節保有率。０－１才の癌発症率は一番高く、結節保有率は一番低い。５－１０才はその逆で、結節保有者は多いが、癌患者は少ない。 http://t.co/wP2ynTtDPi

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チェルノブイリでは、０－１歳児に結節があると、そのうち４人に１人が癌であった。８－１０才児に結節があると、２４人に１人が癌であった。つまり、結節をもつ０－１才児は、結節をもつ８－１０才児と比較して６倍も癌リスクが高い（山下俊一）。 http://t.co/MDqdnquAlw

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分かりやすく図にしよう（以下図）。０－１歳児の結節保有者が２４人いれば、６人は悪性。しかし、８－１０才では結節保有者が２４人いると、その中で悪性なのは１人。赤ちゃんで結節保有者は、悪性である可能性がきわめて高い（山下俊一氏ら）。 http://t.co/XyLWKaUdLp

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ベラルーシ、ウクライナ、ベラルーシの１５万人以上の子どもを調べて、山下氏ら長崎大学系の医者は以下のように結論づけた。「５才未満の赤ちゃんに甲状腺結節があれば要注意。悪性の可能性が高い。とくに０－１才の場合は」。以下引用です。 http://t.co/Hng2gG0QL4

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分かりにくいのでも、もっと分かりやすく言えば以下図のようになります。山下俊一氏の口から語ってもらいます。 http://t.co/0T8KO7KW81

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このように、チェルノブイリ地域と東海村では、低年齢であるほど癌罹患率≒二次検査率が高く、低年齢であるほど結節保有率が低いという類似性が見られる。この類似が放射性ヨウ素を原因として生まれているのかは、現段階では不明である。 http://t.co/k8rQyFKSGz

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幸いに、東海村では二次検査を受けた子どもから癌は発見されていない。とは言え、「癌の疑い」が０－1才の赤ちゃんで一番高かったという事実は、チェルノブイリのトレンドと類似しており、やはり大きな不安材料である。 http://t.co/EBCd67GlqI

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最後に、「東海村は被曝量は少ない。心配はいらない」という見解に対して。ウクライナでは、平均１４ミリGy未満の低線量被曝地域でも事故前に比べて甲状腺癌が増加している。それも１９８６－９０年、チェルノブイリ事故４年以内の症例である。 http://t.co/GR7HS3zU5U

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ウクライナで起きたことは東海村でも起こりうる。既述してきた通り、今回の東海村の結果から「住民に不安を与えるものは何一つない」（原尚人教授）と結論づけることは安易かつ稚拙であろう。東日本の子どもにも健康検査体制を拡張すべきである。 http://t.co/V1R53FS8pX

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以上、連投失礼いたしました。 Reference http://t.co/tpluUGUNVf

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