ホームレスには生きる資格がないので殺処分すべきだと主張する引きこもりについて

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アドリア海 @keizi80

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2014-02-01 13:49:37
アドリア海 @keizi80

『謝ってください』 登山男はにわかに立ち上がり引きこもりに詰め寄ってきた 『すべてのホームレスと生きとし行けるものに謝ってください』 岬78

2014-02-06 12:58:37
アドリア海 @keizi80

その様相は豹変していた。 引きこもりはあっけにとられた 『謝れ』 「ちょっと待って」 引きこもりは慌てて制した 岬79

2014-02-06 12:59:23
アドリア海 @keizi80

相手が現役の山男である以上、万が一暴力に訴えられた場合もう長い間家の中で燻り続けていた彼に勝ち目はなかった。 「何をそんなに怒っているのだね?」 『私が怒っているのではありません』 岬80

2014-02-06 13:00:48
アドリア海 @keizi80

登山男は速いテンポで呼吸しつつ言葉を返した。 大型鳥類のように引き締まった頭皮には青筋が浮かび上がっていた。 この男は根本的に神経質なのだろうなと引きこもりは推測した。 『ホームレスとすべての生きとし生けるものの憤りを私が代弁しているのです』 岬81

2014-02-06 13:03:35
アドリア海 @keizi80

「ふん」 引きこもりは鼻で笑った。 鼻でわらって虚勢を張った。 本当は目の前の男が恐ろしくてならないのだが、だからこそ怯えた顔を見せてしまえば返って相手に付け入る余地を与えるのではないかという警戒心が先にたった。 弱い犬ほどよくほえるとは正にこの事だった。 岬82

2014-02-06 13:06:31
アドリア海 @keizi80

「その怒り様からすると、君自身がかつてホームレスだったのではないかね」 登山男の眼球がすばやい動きで左右に振れた。 もはや鳥類そのものだった。 岬83

2014-02-06 13:07:17
アドリア海 @keizi80

「まあ今は高そうなアウトドアウェアに身を包み、登山に興じる余裕もあるようだから 今ではその状況を脱せたようだが、何年か前には公園にブルーシートを張ってごろごろ 自堕落にすごしていたのではないかね」 岬84

2014-02-06 13:08:49
アドリア海 @keizi80

「山男などというのは元々社会不適合な人間が 多いものだからね。学生時代登山にのめりこむあまり就職に失敗し、飢えてそのまま 路上行きと、まあそういう流れなのではないかね?」 岬85

2014-02-06 13:09:18
アドリア海 @keizi80

『私自体にホームレス経験はない』 登山男はひゅうひゅうと荒い息をついた。 『だが私の知人がホームレスではあったのです』 「ふん、知人。知人ねえ」 引きこもりはあざ笑った。 岬86

2014-02-06 13:09:59
アドリア海 @keizi80

そんな言葉が出てくる時点で奴自体がホームレスであったのは確定だと引きこもりは勝手に 邪推した。 先ほどまったく同じ嘘のつき方をした自らの行いが彼にそう思わせていた。 岬87

2014-02-06 13:10:37
アドリア海 @keizi80

「君本人がホームレスでなかったというのなら遠慮なく言わせてもらうが、君、 ホームレスなどというのは実にゴミだよ」 岬88

2014-02-06 13:11:20
アドリア海 @keizi80

「社会の汚物だ。何の役にもたたず 環境を汚染し、人様に迷惑をかける。価値がないのだから一刻も早く殺処分するべきではないのかね」 『黙りなさい』 岬89

2014-02-06 13:17:54
アドリア海 @keizi80

登山男は粒子のごとく振動した。戦闘態勢に入った雄鶏のようだった。 「だってそうじゃないか彼らに何の生きる価値があるというのだ。公の場所を不法に占拠し寝て暮らし、することといえば飲食店のゴミ箱を荒らしてまわるくらい」 岬90

2014-02-06 13:18:40
アドリア海 @keizi80

「存在自体が迷惑だ。この世で生存を続ける資格はない 社会に資さない根無し草は絶滅させられても文句は言えない」 岬91

2014-02-06 13:19:22
アドリア海 @keizi80

『資格とは?』 登山男の瞳孔が見る見る拡大した 『誰がその資格を規定したのですかあなたですか?』 岬92

2014-02-06 13:19:59