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山本七平bot @yamamoto7hei
①【交渉ということができない】同情っていうのは英語ではsympathyであり、ギリシャ語ではsumpathetaioというんですが、接頭語のsymつまりsumというのは英語のwithの意味なんです。 ですからこれは絶対一人じゃないんです。<『比較文化論の試み』
山本七平bot @yamamoto7hei
②相手との話し合いで向こうがこうしてくれと言ったらその通りにしてやる。まあヒヨコがお湯を飲みたいと言えばお湯を飲ましてやる。 そうじゃない場合、いきなり自分が相手の立場に立たないこれが日本人には非常にできにくいんです。 できにくいというのは理由があるんです。
山本七平bot @yamamoto7hei
③私たちの社会には、今まで挙げたような例はいろいろありますけど、本来は感情移入をしてそれを同情に代えてもちっとも差し支えない社会に往んでいたんです。 ですから、もともと普通にはその二つを分ける必要はなかったんです。
山本七平bot @yamamoto7hei
④ただまあ、現在のように非常に社会が変化しまして、価値の多元化とか価値観の相違ってのが出てきますと、これが一概にそうはいかなくなったんです。 だから 「あなたのためを思ってやってるのに何を言うか」 という言葉が必ず出てくるわけなんです。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑤昔はそれが同一価値観でしたから、ひとりよがり、今言いましたヒヨコにお湯を飲ますといった例外でもない限り、同情と同じ事になり得たんです。 ところが段々なり得ない社会になってきたという事が問題なんです。 これがまた国際的になりますと、絶えず更に大きな問題になってくるんです。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑥しまいには日本とは交渉ができないということになってしまう。 これはまあ、世界的に今ある一つのムードなんだそうですが、ソビエトでもアメリカでもほかの国々でも、日本とは交渉ができないというムードがある
山本七平bot @yamamoto7hei
一方的に何か言うだけで一切交渉ができない。 これは昔からある評価なんてすが、相手と利害が対立する場合でも利害が一緒になる場合でも交渉ができない。 できなくなってしまうんです。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑧【まず自分の考え方の再把握を】…外交専門雑誌のバーンズという編集者に…話をしたのですが…日米間に今何か問題があるのか、という私の質問に答えて、氏は「何もない。しかし相手が日本だと何も無ければ何もないという状態に対して、我々は神経質にならざるをえない」といって苦笑していました。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑨氏によりますと、米中米ソ関係はどんなに緊張しても我々は神経質にならないし、中東で何が起っても、それは「処理すべき問題であっても神経質になる対象ではない」というのです。では「一体なぜそうなるのか?」とききますと「いや、それはこちらから質問したい事だ」と逆に質問されてしまうのです。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑩いろいろ話したのですが、結局、どんな場合でも、一番基本になる問題は 一体我々はどういう考え方で何を前提としてどうやって生きているのかっていうことを、もう一回自覚し直し、相手に、相手の理解できる論理で説明する以外にしようがないんだ、 という結論しか出ないんです。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑪簡単にいいますと、自分達は 「松陰の系譜の思想で生き、それを判断の基準としております」 といった説明をする以外にない。 しかしそれには、まず自分の考え方を再把捉する事が前提になるわけです。 ところが我々はそれが非常に下手、 というよりそういう意識をもっていないんです。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑫つまりそれをしないで済む世界に生きてたんですけど、こうなりますともう一度それを検討し再把握しないと絶えずこの問題が出てきます。 これは単に国際間だけでなく、親子の間でも出てくるでしょうし、外国人との折衝にも出てくる。 もう絶えず出てきてどうにもならなくなってくるわけです。

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