なぜかロシアやポーランドの話を

TLが五輪の話で盛り上がっていたので、競技そのものは全く見ずに名前のことだけ話してました。
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ラテン語たん @Latina_tan

Lotte van Beek 「ロッテ・ファン・ベーク」さんですね。 LotteCharlotte(シャルロッテ)の愛称形がもとになったお名前です。

2014-02-14 00:46:17
ラテン語たん @Latina_tan

そういえば、スケートで有名な「エヴゲニー・プリュッシェンコ」さん。日本で「プルシェンコ」となっているのは、フランス語の影響を受けたロシア語の転写方法が背景にありますね。フランス語では「u」とだけ書くと「ュ」ですから、「Plu-」と書くだけで「」です。

2014-02-14 00:56:45
ラテン語たん @Latina_tan

ソ連時代はスポーツ選手などの名前の海外向けの表記も国家がかなり厳格に定めていたんですが、ソ連崩壊以降は各自わりと好きに転写しているフシがありますよね。「プリュッシェンコ」も、ソ連時代の英語表記は Plyushchenko とかなり厳密です。

2014-02-14 00:58:52
ラテン語たん @Latina_tan

あ、ちなみに「プリュッシ плющ」は「ツタ」ですよ。 -enko という語尾が姓についている場合、かなりの高確率でウクライナにルーツをお持ちですー。

2014-02-14 01:01:53
ラテン語たん @Latina_tan

-enko のつくお名前でいきますと、チェルネンコ、「ガスの女王」ティモシェンコ、ルカシェンコ…

2014-02-14 01:05:09
ラテン語たん @Latina_tan

@nobe2525 なお、ウクライナ人は東西で大きく違う歴史を歩んでいまして…キエフを含む東ウクライナは「エンコ」姓が多いんですが、西部はポーランド支配も長く、「スキー」姓が割りに多いです

2014-02-14 01:25:54
ラテン語たん @Latina_tan

@nobe2525 その方は存じ上げないんですが、pop(僧侶)という言葉に由来する名前のうち、「ポポフスキ」が見られるのはマケドニアくらいです…ウクライナやロシアだと「ポポフ」(ロシアでトップ10くらいに多いらしいですよ)とか「ポポヴィッチ」「ポポヴァ」ですかね。

2014-02-14 01:31:48
ラテン語たん @Latina_tan

@nobe2525 あっ、大切なことを言い忘れてましたが、「スキー」だからといって必ずしもポーランド系ではないです。あとからロシア人も使うようになったので。

2014-02-14 01:32:26
ラテン語たん @Latina_tan

ちょっとフクザツですが、「スキー」は「ロシア人っぽい」とされるものの、実際には「本来ロシア人の名前ではない」んですね。

2014-02-14 01:35:02
ラテン語たん @Latina_tan

えっと、何々スキーと仰いますのは、元はポーランド貴族の名乗りであり、それを模したポーランドのユダヤ人の姓になり、また影響の大きかったベラルーシウクライナ西部地方の貴族の姓でもあり、ポーランド分割でロシア領になったときにこの姓がロシアに大いに入り込んだ形に。

2014-02-14 01:42:38
ラテン語たん @Latina_tan

あんまり断言できないハナシなのですけども、ね。

2014-02-14 01:42:52
ラテン語たん @Latina_tan

そうそう、ロシア人が「ラテン・アルファベットでお名前を表記する」ようになったのは最近のこと、いつもはロシアの特有のあの文字で書いていた…と思われるでしょうが、さにあらず、です。ロシア貴族はパリに亡命してフランス語で喋ってました

2014-02-14 01:45:40
ラテン語たん @Latina_tan

ロシア貴族は自分たちの子供に「フランス語で話しかけてた」のです。ですからロシア貴族の子弟は【母語がフランス語】。フランス語で育てられたあとで、ロシア人の使用人に命令するために後付けでロシア語を学んだそうですよ?

2014-02-14 01:46:52
ラテン語たん @Latina_tan

この転写の際、-sky-ski はわりと厳密に使い分けられます。前者がロシア語、後者がポーランド語、というふうに。

2014-02-14 01:47:46
ラテン語たん @Latina_tan

米国移民の人々に -sky が付くかたは多いです。影響力の強いフランス語の語形だからか、-sky は多数派です。 逆に -ski という語形は、ある種「頑張って残そうとしないと消えちゃう」ようなもので、姓が -ski のアメリカの方は、ポーランド系であると名前が叫んでいます。

2014-02-14 01:51:06
ラテン語たん @Latina_tan

@Lyra_S_zeh お、いい質問です。有益そうなのでリプライでなくツイートでお返事してみますね。

2014-02-14 01:51:32
優羽 @Lyra_S_zeh

@Latina_tan 「○○スキー」は「○○の息子」、「○○スカヤ」は「○○の娘」と言う話をちらっと聞いたことがあるんですが、これは正しいのでしょうか…?

2014-02-14 01:49:55
ラテン語たん @Latina_tan

このようなご質問をいただきました。「スキー」といったり「スカヤ」といったり、色々大変ですよね。

2014-02-14 01:51:57
ラテン語たん @Latina_tan

【「○○スキー」は「○○の息子」、「○○スカヤ」は「○○の娘」】…ある意味正しいです、間違いとまでは申しません。ただ、これだけだと、居酒屋のウンチクの域を出ません。ちょっと雑学のレベルを底上げしてみましょう。

2014-02-14 01:53:09
ラテン語たん @Latina_tan

まず、欧州の多くの言語において、姓というのは「形容詞」です。「ジョン・スミス」の「スミス」というのは「スミス家に属する」という形容詞。「たくさんのジョンがいるけど、どれ?」「スミス家のやつ」ですね。

2014-02-14 01:54:41
ラテン語たん @Latina_tan

で、「-ski」と「-skaya」の差は、同じ形容詞の「男性形」と「女性」の違いです。単語としては同じ単語なんです。「ネフスキ」と「ネフスカヤ」は同じ意味で、男性の名前につくときはネフスキー女性ならネフスカヤなだけなんです。

2014-02-14 01:56:27
ラテン語たん @Latina_tan

なので、「○○スキー」は「○○の息子」、「○○スカヤ」は「○○の娘」というよりは、【「○○スキー」は「○○家の男」、「○○スカヤ」は「○○家の女」】とでも言うとまだそれらしいかもしれません。

2014-02-14 01:57:43
ラテン語たん @Latina_tan

@Lyra_S_zeh Lysacek はチェコ語で「ハゲ lysa」に由来します #台無し

2014-02-14 01:58:11
ラテン語たん @Latina_tan

@Lyra_S_zeh 先祖のどこか、苗字を決めることになった世代のご先祖様が、「ハゲ」が特徴の方だったのでしょうね。「ハゲのヤンくん」と呼ばれてるうちに定着して姓になるようなかんじです

2014-02-14 02:02:32
ラテン語たん @Latina_tan

@Lyra_S_zeh ですねー。日本の姓はそのほとんどが地名由来ですが、欧州には「身体特徴」「アダ名」タイプの姓があって、これは日本にない習慣なのでマゴつきますね。「ゴルバチョフ」は「せむし」ですし。

2014-02-14 02:07:01