マンガのギャラ話

漫画家のマッキ(松田未来)氏、電子書籍のマージンから担当の見つけ方までを語る
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松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

昨日から、この記事に端を発したhttp://bit.ly/bzhHqY 議論が色んな所で起こっているけど、議論の中で大事な事が忘れられているような気がする。

2010-10-25 13:02:34
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

著者と出版社の力関係だ。これが対等なビジネスパートナーとしてなら、先の記事の懸念に対する「契約に不満があるなら交渉すればいい」というカウンターも意味はあると思うのだけど、残念ながらそうじゃない。

2010-10-25 13:04:28
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

原稿料にせよ、印税にせよ、決定権は圧倒的に出版社側にある。昨日も書いたけど、売れれば発言権を持てるかというとそうじゃなくて、「儲かってるんだからいいじゃないか」で済ましてきたのだ。

2010-10-25 13:06:54
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

そもそも交渉をすると言う発想が双方に無いし、それが許されない雰囲気が業界全体に充満している。大手出版社の編集者相手に原稿料の話をしたときのあの凍りついた雰囲気とか、先方の態度の変化は忘れられない。

2010-10-25 13:09:18
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

他の業界にいる人から見たら信じられないと言うかもしれないけど、気味が悪いぐらい印税が業界で一様なのはそういう理由です。下げる事はあっても上がることはたとえ1%でも殆どありません。

2010-10-25 13:12:03
井上純一(希有馬屋)『逆資本論』発売中 @KEUMAYA

つまり俺たちがデジタルデータを作ったんだから、そのデータの「所有権」はオレらのもんでしょ? という論法なんだろう。困ったもんだ。

2010-10-25 13:40:18
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

@KEUMAYA さらに問題なのは、まだデジタル化していない旧書籍に関しても同様の契約でつばつけようとしているところですね。これでアナログ本をデジタルデータ化するからという取引ならまだ分かるんですけど。

2010-10-25 13:48:00
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

昼のお話の補足。新人の人はまず担当者がつくことが第一歩となるわけですが、その担当さんが「当たり」かどうかはなかなか分からないものです。ひとつそれを見分ける方法があります。

2010-10-25 19:37:57
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

ギャラについての相談をすると、大体その担当氏の正体が分かります。はっきりウチは1P~円でとか具体的な事を言ってくれるのは「当たり」といっていいと思います。それで機嫌を損ねるようなら危険ですし、誤魔化すようなら信用なりません。

2010-10-25 19:44:09
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

お金の話をするのは無粋みたいなビジネスとしてはおかしな不文律が業界に蔓延していますが、仕事である以上ギャラの話は最初に済ませるべきことです。ただでさえ口約束の世界ですから、ハッキリさせておくのは作家側の義務でもあります。

2010-10-25 19:46:29
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

ギャラの話は業界の雰囲気から言うと言わずもがなにされやすいだけに、その辺りを明確に言ってくれる人は貴重です。そういう編集者にめぐり合えたなら、その縁は大事にするべきだと思います。実際の打ち合わせが上手く行くかどうかは別として(^^;

2010-10-25 19:49:43
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

今のところここ数年はそういうところがハッキリした方と仕事をさせていただいているので、自分は運がいいんだと思います。あくまでも基準のひとつではありますが、新人さんにとって担当氏に誰がなるのかは非常に大切な事ですので、あえて書きました。

2010-10-25 19:52:50
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

あともうひとつ。新人さんは最初目当ての編集部にアプローチするときに「持ち込み」という手段を使うことが多いかと思いますが、実はあまりお勧めできません。

2010-10-25 19:54:47
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

なぜなら、「持ち込み」は勝率の低いギャンブルだからです。その日電話口に出る人、あるいは指定の日に担当の人、その人が貴方の描きたいものや描いたものに興味を示してくれるかどうか、あまりにも分の悪い賭けになってしまうからです。

2010-10-25 19:58:27
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

ついでに言うと、編集部によっては「持ち込み」担当が新人編集者の仕事である場合があります。その場合、良い編集さんにめぐり合える確率はさらに下がってしまうでしょう。

2010-10-25 19:59:39
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

ではどうすればいいか。アシスタント先のコネで趣味が合いそうな方を紹介していただくのも手ですが、定期的に募集されている新人賞に応募するのがベストです。

2010-10-25 20:02:29
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

なぜなら、新人賞に応募して最終選考ぐらいまで残れば、編集部の全員が貴方の作品を目にする事になります。そうすれば、例え賞に選ばれなくとも貴方の作品、あるいは貴方という作家に可能性を見出した人が担当として立候補する可能性が高くなります。

2010-10-25 20:05:07
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

そうすれば、少なくとも自分を買ってくれる人物とめぐり合うところからスタートできるわけで、これは持込で相性の良さそうな人に当たるまで待つよりずっと効率的です。

2010-10-25 20:06:33
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

担当がつくことではなく、自分の才能・能力を高く評価してくれる人とめぐり合うのがこの業界でやっていく第一歩です。自分に興味のない人間を相手に打ち合わせをするほどむなしく無駄な事はありません。

2010-10-25 20:09:39
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

でも持込で最初に出会った担当さんとズルズル関係を続けてしまって消耗する新人さんは珍しくないんですよね…かく言う自分も大手出版社時代はそれでした。担当さんや雑誌に固執せず、自分の漫画を見込んでくれる人とめぐり合う事を優先して欲しいと思います。

2010-10-25 20:12:02
松田未来 コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

昨日書いた件で、一色先生が同じ懸念を書いていらしたのでリンク。http://bit.ly/9MdpVJ 

2010-10-26 14:59:54