件のアンネの日記事件から日本人を語るのはどうなの？…という話が通じなかった話

「日本人論」のようなものが語られるとすれば、それは犯人が日本人であることが確定してから(つまり裁判での有罪、妥協しても容疑者として逮捕の時点)であるはずです。
その段階に至っていない現時点でそのような話が出るということは、暗黙のうちに「犯人は日本人である」という前提を用意して話しているわけです。
それは政治的な主張としてはともかく、「報道」の姿勢として良くないものではないか、ということです。
或いは、先のツイートをもっと深読みすれば、「報道に政治的な主張を含めようとしている人々が居るような気がする」ということでもありますが、まあそれは個人的な思い込みなので賛否問わず反応は期待しません。

この文章が初めは意味わからなかったが、後のリプを含めて考えるとわかってくる

今回の件では、
「『(確率が高いとはいえ)推測』にすぎないことを、『(事実を用いることが普通である)前提』として用い、その上で日本人を語っていることがおかしいのではないか」
という僕の主張に対して
「その推測が事実でないという考えはおかしいのではないか」
という反論が提示されており、(意図してのことかはわかりませんが)仮定を事実として扱う姿勢が読み取れます。

彼の言葉から考えるに、日本語がわかって日本にいる外国人だとしても、日本の図書館にある日本語の本を破る理由が無い(そしてネトウヨにはある、これは後のツイートで言われる)ということらしい。
でも、そもそもアンネの日記は日本人の本ではないから、政治的信条からの行動だとすれば日本人だろうと外国人だろうと、本を破る理由に特段の差は無いのでは？

そもそも外国人には日本語がわからないらしい。さすがにナメすぎでは……

非公式RTの嵐だったせいか、フォロワーさんからのリプが

反抗→犯行

ここでやっとわかりましたが、先の
https://twitter.com/toshi_fujiwara/status/438825140013387776
「自分たちのことになるとヒステリックに怒り出すダブスタ野郎さんでしたとさ。」
はこういう意味です。
「

• アンネの日記を破いたのは日本人(そしてネトウヨ)に違いない！何故ならその可能性が極めて高いから！
• そして、そうでない可能性を考慮しようとする奴はネトウヨだ！何故なら自分たち(仲間？)が犯行に及んだとして批判されるのが怖いからだ！
• だから、そういう意見を主張した @L1048576 はネトウヨだ！事実を指摘されてすぐヒステリックに怒りだす！
• そしてダブスタ(ダブルスタンダード)だ！つまり『日本人ではないかもしれない』と可能性の話をしながら『外国人に違いない』と本心では決め付けている！
  」
  まあ最後の「ダブスタ」は僕にはそんなつもりなかったのでこの読みが合っているかはわかりませんが。
  それと、もちろん僕はそんな根拠のない決め付けはしてませんよ、念の為。

あと、論理的に反論するとキレたことになってしまうのって結構厄介ですね。「キレた」というステータスを相手に与えることで「相手は理性的な思考を失っている」という主張を押し付けることができ、意見は内容を問わず論理的でないことになってしまう。
同時に「でしたとさ。」で話題自体の終了を仄めかすことで、反論自体を受け容れない文章にする。
面白いテクニックです。