イラストレーター・中村佑介氏による『データ(デジタル)とモノ(アナログ)に見るイラストの可能性と未来』の話。

フォロワーさんのツイートに答える形で語られたツイートのまとめです。
26
@maruni_0

@kazekissa はじめまして。中村さんの絵が大好きでフォローさせていただきましたが、最近は中村さんが時々投稿されるコラム?のようなものもとても興味深く読ませて頂いております。 そのお話を読んで思ったことがあったので投稿させていただきます。

2014-02-28 17:02:39
@maruni_0

@kazekissa CDと本についてです。例えば私は学生なので本を買うときも文庫になっていたらそちらを買ってしまうのですが、文庫ってそれぞれの出版社ごとに決まったレイアウトがあって、そこにその本の表紙の絵だったり題名のロゴだったりが入っています。

2014-02-28 17:03:04
@maruni_0

@kazekissa それはCDも同じで、CDの場合はジャケットデザインに影響が出ることはほとんどないですが、背表紙はデザインせずにその会社ごとに同じになっているものがあります。 私はそういうデザイナーさんの手が届かない部分のデザインがすごく気になってしまいます。

2014-02-28 17:03:37
@maruni_0

@kazekissa そこが微妙だと次から買うのに躊躇してしまうんです。なぜなら今はモノを買わなくてもデジタルで手に入ってしまう時代なので、その上でお金を出してモノを買うのは、それが音楽や文学としての価値だけでなく、モノとして持っていたいと思うからなのです。

2014-02-28 17:03:56
@maruni_0

@kazekissa そこでレコードについて考えてみると、例えばブルーノートのレコードは(全てではないと思いますが)青で統一されていて、ぱっと見てブルーノートのレコードだと分かるジャケットデザインになっています。

2014-02-28 17:04:19
@maruni_0

@kazekissa そして今の文庫などと違うところはその会社のデザインがとてもセンスがよく、かえって付加価値をつけてさえいるところです。

2014-02-28 17:04:36
@maruni_0

@kazekissa 更にCDについてです。CDのケースってどのCDもほとんど同じプラスチックのケースですよね。私はあのケースがあまり好きではありません。特にCDをはめておく出っ張りのギザギザがとても嫌いです。CDの保護や使い勝手の面ではとても優秀なケースだとは思っていますが…

2014-02-28 17:04:56
@maruni_0

@kazekissa なので不織布の袋に入れて紙のケースに入れるタイプのほうが出し入れはしにくいですが好きなのです。 以上まとめると「固定デザインの再考」と「テクスチャに関する研究」がアナログ製品がデジタルに対抗するためには必要なのではないかと思うのです。

2014-02-28 17:05:19
@maruni_0

@kazekissa これは前から何と無く感じていたことなのですが中村さんのツイートを読んで改めて考えてみて思ったことで、どうしても中村さんに聞いていただきたいと思ってしまったのです…。 長々と失礼いたしました。これからも中村さんのご活躍をお祈りしております。

2014-02-28 17:06:14
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

僕自身はあまり購入した事はありませんが、確かにサービスエリアなどに売っている古い作品の廉価版のCDや、『名作シリーズ』などの文庫本はデザインが決まっていることは良くありますね。

2014-02-28 18:59:20
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

そこでまず知って頂きたい点は、廉価版のものは装いを新たに凝ったデザインを施していないからこそ、商品として安く価格で提供できた部分もある。ということです。ビートルズにしろカーペンターズにしろ、オフィシャルで出るBESTやBOX豪華版はデザインきちんとしていますよね。

2014-02-28 19:01:24
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

で、やましろさんは、その決められたデザインは古いレコードなどに比べ、あまり面白くないものが多いと思ってるんですよね。そこは僕も半分同意、でも半分疑問で、というのも少しノスタルジー入っちゃってるんじゃないかなぁと自分でも思います。

2014-02-28 19:03:40
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

古いデザインは別の時代(いま)に見たからこそ、他と違うからカッコよく見える部分も大きくって、当時は大半は「事務的でダセぇなぁ。。。」と思われてたかもしれない。映画『ALWAYS3丁目の夕日』が昭和30年代に上映したらヒットしたか?そういう感じのノスタルジーです。

2014-02-28 19:10:18
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

半分同意と言ったのは、今も根強く再版される過去のCD(レコード)は、音だけでなく、デザインも優れていたからこそ、という面も確かにあるからです。

2014-02-28 19:14:06
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

だから、過去のデザインと今のデザイン、時代時代で状況、フィットする感覚が違うので、同一線上に載せて優劣をつけることはなかなか難しいなぁと思います。過去の価値観でバッサリってとっても簡単なんだけど、それで止まっちゃうんですよね。

2014-02-28 19:18:00
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

少し話が反れるかもしれませんが、"ケータイ小説"が出てきた時に、古い文学を好んでいた人達が「あんなの小説じゃない!」と見下しました。だったらどっちが価値を持っているか? 難しいですよね。それこそ100年後に再版の冊数を比べないと、わからないかもしれなせん(笑)

2014-02-28 19:22:19
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

で、デザインに対する価値観の話はこの辺にして、だったらどうやってデジタル商品に対抗して行くか。ですよね。実は僕はその点に関しては、結構楽観的に捉えています。

2014-02-28 19:25:17
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

そんな風に考えているのは、まずはデータ(デジタル)とモノ(アナログ)の圧倒的な情報量の違いです。例えばiTunesから購入するMP3データは、一聴して同じ音楽に聞こえますが、普通のCDの1/10ほどしか、実は情報量が入っていません。なのに値段は1/10ではない。割高なんですね。

2014-02-28 19:36:32
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

音の情報量の違いってなかなか目に見えづらいので、これは電子書籍を例に出した方がわかりやすいかもしれません。携帯電話で小説(電子書籍)を買った事はあるでしょうか?

2014-02-28 19:40:46
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

今ある端末だと画面の解像度がまだ低いので、普通の文庫本と同じ文字サイズにすると潰れてしまう(読めない)為、1ページ当たりの文字量、"本"と比べてすごい少ないですよね。 http://t.co/wnIjp1wBB8

2014-02-28 19:44:56
拡大
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

つまり一見便利だと思いがちなデジタルも、現段階のこの点で見るとアナログの方が便利なんですよね。ただ解像度はどんどん高くなるだろうし、音楽もCDそのままのWAVデータの販売も出てきているので、いずれは差はなくなると思います。

2014-02-28 19:47:00
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

ではどこを楽観視しているかというと、電子書籍にしろMP3にしろ、今んとこ実物の本やCDのコピーでしかないんですよね。iTunesで表示されるアートワーク、正方形ですよね。電子書籍リーダー、長方形ですよね。それは元があるからです。 http://t.co/MLGclXxA6h

2014-02-28 19:53:31
拡大
中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

普段意識することはありませんが、素直に言うと、「元があるのは知ってるけど、欲しいけど、高いし、場所取るし、プレイヤーに入れて再生するの面倒くさいし、便利だから、仕方なくiPodを聞いてる」って感じだと思います。本当は風俗行きたいけど、高いし遠いし面倒くさいからAV見た。みたいな。

2014-02-28 19:57:57