茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1186回「粉もんの、神秘」
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こし(1)大阪に仕事で行って、打ち上げお酒を呑んで雑談していた時のこと。大阪には、各家庭に一個たこ焼き器があるという話題になって、「へえ〜東京はない!」みたいな話をしている時に、その流れで、「東京には粉もんがない!」と言われた。「えっ!」「お好み焼き、あれ、違う!」
2014-03-06 06:29:18こし(2)「そんな、あの〜、もんじゃ焼きのことじゃないですよね、あれ、東京の名物だとか言われてますけど、実際には東京でも食べるのはお好み焼きが中心で、もんじゃは、月島行った時とかしか食べないので」「いや、そうじゃなくて、東京のお好み焼きがなっとらん!」「ひええ!」
2014-03-06 06:30:43こし(3)この時点で、私は、「R」と「L」 の区別がつかない日本人の気分になった。東京でお好み焼き食べる、私おいしい。大阪でお好み焼き食べる、私おいしい。どっちもおいしい。ところが大阪の人が、東京にはお好み焼きがないという。本当のお好み焼きが食べたいという。ひええでしょう。
2014-03-06 06:32:05こし(4)未だに、この「お好み焼き」問題は未解明で、なぜ、大阪の人が、東京には粉もんがない、と言うのか、その奥義を極められた時には、私は、粉もんの世界における「L」と「R」の区別がつくようになっているのだろう。いやあ、実に、粉もんの、神秘である。
2014-03-06 06:33:12こし(5)さて、話は飛ぶ。ある時、私は二人の中国出身の人と喋っていた。話題が、餃子になった。中国では、水餃子が中心だと聞いている。焼き餃子はあるのか、と聞いたら、「ある!」という。その流れで、「日本人が、焼き餃子をおかずに、御飯を食べるのが信じられない!」と言われた。
2014-03-06 06:34:37こし(6)「いや、だって、焼き餃子をラー油醤油につけて、ごはんに乗せて食べるとおいしいじゃないですか!」「いいや、信じられない〜中国では、餃子は餃子だけで食べる。御飯と一緒なんて、信じられない〜」「そんな!」みたいな話をしているうちに、はっと連想がわいた。
2014-03-06 06:35:53こし(7)「ひょっとして、餃子をおかずに御飯を食べるのって、お好み焼きをおかずに御飯を食べるのと同じ感覚ですか?」「そうそう、それと同じくらいあり得ない」「なるほど〜」。粉もんの、神秘。そうか、餃子をおかずにするのは、お好み焼きをおかずにするのと同じか〜私は納得した。
2014-03-06 06:37:06こし(8)しかし、この話には続きがある。そんなことをある時大阪で喋っていたら、「あれっ、普通に、お好み焼きおかずに御飯食べるし〜」「えっ、そうなんですか!」「えっ、逆に、東京ではやらないんですか?」「・・・・」うーん、粉もんの神秘〜。実に奥深く、なかなか極められない。
2014-03-06 06:38:27こし(9)私の母親は九州の小倉出身で、子どもの頃から、時々にゅうめん(そうめんを温かい汁で食べる)を作ってくれていた。これを、ごはんの上に乗せて食べると、とてもおいしい。そう言ったら、「えっ、にゅうめんをおかずに御飯、信じられない〜」との反応もある。うーん。粉もんの、神秘!
2014-03-06 06:40:20