モーニング編集長 島田英二郎asashima1氏の漫画講座;「妙案が思い浮かぶのは、どんな瞬間か?」

モーニング編集長 島田英二郎@asashima1氏の、毎度おなじみ漫画講座ツイートです。 集合知、ブレインストーミングの話題につながる内容を主に、今回つぶやいています。
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島田英二郎 @asashima1

考えてみれば当たり前のことなんだけど、最近つくづく思います。人間は「頭のなかに入ってることしか思いつけない」ってこと。もっとストレートに言えば、ある人間の発想はすべて、その人間の記憶の組み合わせに過ぎないということ。

2010-10-29 21:18:29
島田英二郎 @asashima1

「天からアイデアが降ってくる」とか「神がアイデアを与えてくれる」ということは実際にはありえなくて、そう思えるようなひらめきがあったとしたら、それは意識していなかった記憶が頭のなかでうまくよみがえったり結びついたりしたってことなのでしょう。

2010-10-29 21:18:45
島田英二郎 @asashima1

だからこそインプットが重要です。たくさんものを見て、たくさん経験すること。頭のなかに材料が入っていればいるほどに発想は増える。材料が少なければ確実に発想が生まれる機会は減ると思います。

2010-10-29 21:18:57
島田英二郎 @asashima1

まあ、同じようなものを同じくらいの量だけ見ても、それを無意識に発想のもととして取り込む人と、まったく本当にスルーしちゃう人とがいるんでしょうが。ほんとに才能のある人って淡々とした日常生活だけでも発想のもとにしてしまう?

2010-10-29 21:19:07
島田英二郎 @asashima1

そういえば、あるとき気付いたのです。才能のある作家さんって「妙な体験」をたくさんしているって。些細だけどちょっと面白い体験から、そんなことってあるのかよ!? みたいなすごい体験まで。

2010-10-29 21:19:18
島田英二郎 @asashima1

やっぱ才能って運なんだなあ、と思っていたんだけど、ほんとは彼らは日常で出会ういろんなことを「面白いこと」としてこころに留める才能があったってことなんでしょう。活力あふれる精神には、この世は面白いことで満ちているのだと思います。

2010-10-29 21:19:28
島田英二郎 @asashima1

自分の頭のなかの材料でしか人間は発想できないけれど、だからこそ自分以外の人間と打ち合わせすることは意味があると思います。(うまくいけば)発想の可能性がそれこそ飛躍的に高まるはず。

2010-10-29 21:19:36
島田英二郎 @asashima1

作家さんと長時間ああでもないこうでもないってやってると、ポンっと文字通り飛躍的なアイデアが生まれる瞬間があります。何時間もぶっ続けで話しているので両者ヘトヘト。面白いのはお互いに「そのアイデアを言ったのは自分じゃない」って思ってるときがあるってこと。

2010-10-29 21:19:47
島田英二郎 @asashima1

お互い相手の口からアイデアが出た瞬間は記憶してないけど、少なくとも自分は絶対言ってない確信がある。そういうときは「漫画の神様」がアイデアをくれたんだと思っておけばいいのでしょう。

2010-10-29 21:19:58
島田英二郎 @asashima1

これを作家さんが一人二役的に自分の頭のなかでやるのが「天からアイデアが降ってきた」状態になのだと思います。

2010-10-29 21:20:12
島田英二郎 @asashima1

一人二役やるのは天才性やら根気やらいろいろな素質がいると思う。才能のレベルよりは向き不向き? 編集者としては「二人二役」のよき相方になれたらいいなと思います。1+1が10にも100にもなってしまうのがこの商売の面白いところ。

2010-10-29 21:20:22