2014年3月11日

脇田成「賃上げはなぜ必要か」を読む

マクロ経済を日本企業のガバナンスの見地から考えるのは非常に重要だと思います。ただ最後まで読むと、著者が一番主張したいことは、少子化対策の重要性だということがわかります。
18
伝左衛門 @yumiharizuki12

必要があって脇田さんの「賃上げはなぜ必要か」を読み始めたのだが、56ページのコラム「売り家と唐様で書いた日銀」が超面白い。けっこう皮肉を言っている。「日銀理論」と批判されるのを恐れてNKモデルなど欧米理論に頼り、日銀が認識していた日本の様々な事情を考慮しなかったのが失敗と指摘。

2014-03-11 15:49:21
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本126ページ「日本企業の現状では、熟練労働者は定着的であり、企業は労働需要に買手独占力を持つ。労働供給弾力性は1以下で、労働組合などの対抗力がなければ賃金はいくらでも下がってしまう」

2014-03-11 19:18:59
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本104ページ「非正規雇用を促進する制度が多過ぎる。(1)社会保障費負担の軽減。(2)高齢者の年金が低いので定年後の労働供給が盛ん。(3)主婦パートの税制優遇。(4)厚生年金から国民年金への補填。(5)雇用保険料が低い。失業リスクの派遣は正社員の5倍の雇用保険料を払うべし」

2014-03-11 19:26:24
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本、誤植というか、「言いたいことは反対だろう」という表現が多過ぎる。この方、本を書きすぎる傾向があり、その分、仕上げがずさんではないか。

2014-03-11 19:28:55
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本140ページ「長期雇用や年功賃金は悪平等と批判を受けているが、これから就活する若者には、技術習得や熟練形成に関する不安があり、これらの日本的慣行は不安を解消する保険の役割を果たしている。だから公務員や大企業の人気が高いのだ。」

2014-03-11 19:39:45
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本144ページ「企業がプロジェクトに保険をかけるように、労働者が人的資本形成に保険をかけられればよいのだが、そうはいかない。医者と弁護士の資格を同時に取る人はいないわけではないが、まれだ。長期雇用の見通しがあって初めて労働者は特定の人的資本形成に努力をささげることができる。」

2014-03-11 19:46:01
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本150ページ「有能な人は保険などなければ自分はもっと高い給料がもらえただろうと思い、反対に保険システムには入れなかった人は制度そのものを恨む。こうして日本的雇用慣行について、上と下の人が文句を言い、中間の人は利益を受けている分、黙っている構造がある」

2014-03-11 19:53:35
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本の実況はなかなかたいへんだ。このまま続けると、本を買う人がいなくなりそうなので、どこかでやめる必要がある。

2014-03-11 19:57:45
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本159ページ「田中辰雄の研究によれば、企業が特注して作らせたカスタムソフトウェアと市場供給のパッケージソフトウェアを比較すると、前者の比率が高い企業の方が生産性が高い。おそらく人的資本形成についても、暗黙知と熟練からなる企業特殊な技術体系を失うと生産性が低下する。」

2014-03-11 20:06:17
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本163ページ「三洋電機が「次世代経営者候補制度」として公募人材100人程度を途中採用で入れたが、生え抜き組からの不満爆発でうまくいかなかった」。これだな。 http://t.co/5Qcinf40MP

2014-03-11 20:14:45
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本164ページ「雇用流動化論は、結局、自分たちの階層より下には流動化を促してより弱体化させるが、自分より上に専門職がいて自分たちに指図することには反対する、という手前勝手な意見になっていないだろうか」

2014-03-11 20:20:44
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本182ページ「労働保険会計積立金水準は6.3兆円に上る。これに対して失業手当の支給総額は100年に1度のリーマン危機(2009年)でも1兆2839億円にとどまった。雇用保険料徴収の停止、軽減など、これら埋蔵金の削減を進めるべきである。」

2014-03-11 20:34:35
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本208ページ「日本企業の自己資本収益率(ROE)や株価資産率(PBR)が低いのは、自己資本がムダに多過ぎるから。金融危機で銀行依存、負債依存に危険を感じた企業の過剰反応」

2014-03-11 20:58:55
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本209ページ「中小企業の役員報酬は、稼ぎ出す利益の7倍。」税金を払う代わりに役員に払って赤字経営としている?

2014-03-11 21:02:57
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本215ページ「日本企業は自己資本過剰であり、借入を増やすことによって利益を増やすことができるはずだが、そうならないのは株主ガバナンスが欠如しているため。株式市場の利用が相対的に難しい中小企業まで自己資本増強に走るから賃金抑制になるのだが、中小企業庁までそう奨励している始末」

2014-03-11 21:21:46
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田成さんは学者としてはサラブレッド。両親ともに高名な歴史学者で、御母堂は文化勲章受章者でしょう。

2014-03-11 21:28:41
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本222ページ。「日本の消費関数がケインズ型(限界消費性向一定)であるのは、企業が生活賃金の発想で景気変動に対してスムージング化して賃金を払う傾向があるからで、その意味で新古典派的な恒常所得仮説が成り立っていないわけではない」

2014-03-11 21:33:50
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本224ページ「バブル崩壊以後、賃金高止まりが企業利潤を圧迫し投資を抑制した、という議論は誤り。労働分配率の計算で固定資本減耗分を分母に含まないやり方は過大推定になる。」これは原田泰さんの議論への批判だな。

2014-03-11 21:42:00
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本230ページ「企業の内部留保はすでに何らかの購入に使われてしまっているから変更の余地がないというのは、事前と事後を混同した議論。家計が貯蓄を預金、国債や株式で行っているとしても、その運用先を変えることができるのと同じで、変更できるはず」

2014-03-11 21:52:01
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田本240ページ「労使協調的な日本の労働組合は第二人事部、労務部と揶揄されているが、賃上げに熱心でない連合は、第二経団連と呼ばれていく恐れもある」

2014-03-11 22:03:05
伝左衛門 @yumiharizuki12

脇田さんは、株主にも企業にも帰属しない企業純資産が増加していることを「要塞化」と呼び、日本経済停滞の原因としているけれど、企業純資産の増加は株価の上昇に反映されるはずである。実際にはアベノミクス以前は株価は低迷。このへんの説明がもう少し必要。(この後、数珠つなぎにしてみる?)

2014-03-11 22:20:54
伝左衛門 @yumiharizuki12

@yumiharizuki12 私は、企業は配当などせずともカネ持ってれば株価は高くなるはず、という考えだが、企業金融の専門家は「株主の手の届かないカネ」の存在を認める人が多いようで、「だから配当引き上げを発表すると株価は上がる」と説明する。このあたりがよくわからないのだ。

2014-03-11 22:26:33
ありす @alicewonder113

だんだん非正規化が日本版ワークシェアリングだったんだとおもえてきた。

2014-03-12 21:54:11
伝左衛門 @yumiharizuki12

「非正規化が日本版ワークシェアリング」脇田さんもそういう解釈ですな。もちろん、良いことだとは言っていない。

2014-03-12 22:10:00
山口智美 @yamtom

この「異次元の少子化対策」、離婚件数を2分の1以下に、なんてのが本当に政策課題になってしまった日には、DVやその他の問題を抱えたカップルに「離婚するな」という重圧がかけられるだろうことが想像できる。行政の行う相談事業においても、離婚をすすめづらくなるとか。

2014-03-15 23:50:45

コメント