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イマジナリーライン、あるいは「切り返し」について~過去のマンガ入門書を中心に

先行して、二つのまとめが@tomokityさんによって作られています。それを読んでもらうことを前提にして、その続編です。(このへんも@tomokity さんがまとめるつもりだったならすみません!) 【イマジナリーライン】を超えたマンガは最悪なのか http://togetter.com/li/641095 【イマジナリーライン騒動】はマンガ業界を変えるのか http://togetter.com/li/641938 主に3月15日にツイートされたもので、これも伊藤剛氏@GoITO、喜多野土竜氏@mogura2001が中心です。これまでの流れを受け、伊藤氏が古いマンガ技術書、入門書を紹介し、そこから議論が深まっています。 【関連】かかし朝浩先生によるイマジナリーライン解説 http://togetter.com/li/641711 続きを読む
創作論 マンガ イマジナリーライン
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過去の関連togetter再掲載

【イマジナリーライン】を超えたマンガは最悪なのか
 http://togetter.com/li/641095
【イマジナリーライン騒動】はマンガ業界を変えるのか
 http://togetter.com/li/641938

(おまけ)
【関連】かかし朝浩先生によるイマジナリーライン解説
 http://togetter.com/li/641711
「イマジナリーライン」まとめてメモ
 http://togetter.com/li/641279

伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
いまだマンガにおける「イマジナリーライン」をめぐる論争? は続いているようなのだけれど、昨日大学に行って資料をもってきたので、いくらか共有できるようテキスト化してみる。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
いまはなぜか「イマジナリーラインを越えない」という言い方になっているが、マンガ技法書では多く「切り返しはやってはいけない」という言い方になっている。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
「切り返しはやってはいけない」を、「並ぶ二人の人物をある方向からの<カメラ>でとらえたのち、反対側の方向に<カメラ>を持って行くこと」と、映画の180度ルールの意味ととらえるのが一般的な理解だし、だから「イマジナリーライン」とも呼ばれているのだが、(続く)
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
(続き)単にコマ内の人物の配置を、連続するコマで反転させてはいけないという意味(必ずしも仮想的な<カメラ>を想定しない)で用いられていると考えられる場合もある(例:鳥山明のHETAPPIマンガ研究所)。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
『鳥山明のHETAPPIマンガ研究所』では、ひじょうに平面的なキャラ図像が用いられ、二人の人物の間に置かれたコップ等に厚みが描かれていない、画面内の奥行きのない絵が解説のための例に用いられている。なお、この作例は鳥山明によるものではない。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
『鳥山明のHETAPPIマンガ研究所』は1984年。
喜多野土竜 ⋈ 通潤橋物語発売中 @mogura2001
@GoITO 論争になってますかね。技術的なことで自分に聞いてきたのは2〜3人で、一人はDBという権威を持ち出して揚げ足取りしたい気配を感じる物言いで、技術論なんか興味ないのでは? 他人の揉め事に便乗して騒ぎたいだけ?( ´ ▽ ` )ノ
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
飯塚裕之・小野敏洋『熱筆! まんが学園!! 』小学館、1997 では、「キャラの立つ位置が急に変わると、読者は混乱してしまう!!」と書かれている(下巻、p.85)。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
さらに(この本はマンガ仕立てで、主に登場人物たちの会話で解説が行われている)、「切り返し」については以下のように禁忌であるといわれている。同、p.84
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
(会話する二人の人物を示す連続する二コマで、コマ内の人物の位置が逆転しているものを示したうえで)「こ…この構成の どこがわかり にくいんだっ!!」と主人公(熱筆という名)が叫ぶと(続く)
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
「ダメよ 熱筆!!」「こ…この構成は、まんがではタブーと される「切り返し」!!」とツッコまれる。さらに「「切り返し」!?」「そうです。構成を乱し、読む者のリズムを崩し、状況をわかりにくくする 憎むべき存在…その名は 「切り返し」!!」と続く。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
これなどが「『切り返し』はやってはいけない」と説く典型的な例だろう。「切り返し」なる語は、映画の世界ではショット・リヴァースショットという別の意味で用いられており、180度ルールのことを指すものではない。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
拙著『マンガは変わる』所収の「マンガの描き方本の基礎知識」(初出1998)では「誤用」としたが、誤用と断じるのは早計かもしれない。管見の限りでは「劇画村塾」のテキストまで遡ることができ、先の『熱筆!! まんが学園』もそうだが、劇画村塾系の著者の本に出てくることが多い。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
また、この意味での「切り返し」は、小池一夫氏による発案という話は聞いている。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
一方、「切り返しはやってはいけない」と同義のことを、編集者がマンガ家に言っていたことを示す資料もある。またそこでマンガ家の側からこのルールは必要ないということも言われている。以下、竹宮惠子『Passé Composé』駸々堂書店、1979、p.100より引用する。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
『変奏曲外伝』という作品について詳細に解題する文章の一部である。 「ここでちょっと第2ページを見てもらいたい。最初、右にウォルフがいて、ボブは左にいる。5コマ、6コマと進んだあと次のコマでは、ふたりの位置が左右逆になっている。頭のよい読者諸君には、もうおわかりのことと思うが」
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
「(白土三平氏がよく使ったねェ、このセリフ!)つまりカメラが彼らを中心に百八十度回転して、逆から写しているのよ。」 <写して は原文ママ>
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
「昔はこう描くと、編集部からよくおこられた。幼い読者が見間違う、誤解をする、というのだ。キャラクターの描きわけられていなかった昔ならいざしらず、このくらいキャラクターが描きわけられていたら、いくらなんでも読者が間違ったりすまい。」
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
「最近は、TVでもスタジオでは、1カメ、2カメ、なんてあって三、四台のカメラで、バンバン構図を変えて写す。そういうことが子供にだって理解されているんだから、漫画に同じ方法を使ったってなんの支障もないはずだ。」
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
以上、竹宮惠子『KEIKO-TAKEMIYA Passé Comosé』駸々堂書店、1979、p.100 より引用。 ここで「昔」と言われているのは、おそらく1960年代末から70年代なかばにかけてのことと思われる(竹宮惠子のデビューは1968年)。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
なお、竹宮惠子の表記は現在のものとした。『Passé Comosé』は1979年なので「恵子」である。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
次に、「切り返し」という語を明確に用いつつ、コマ内に置かれた人物の位置関係(正確には、物語世界内での位置関係ではなく、紙面上での配置関係)が連続するコマで反転することを「あえて行う」ことを解説した例を引用する。藤島康介『漫画描き方入門じゃありません』講談社、2009、p.120
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
やはり自作解題の一部。テキストに用いられているのは『ああっ女神さまっ』第一話である。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
「P6~P8 このあたりが、第一話の”承”にあたる部分です。(中略)この”承”の部分は会話だけで話を進めなくてはいけなかったのですが、視点の切り返しを使うことで絵面にバリエーションをつけています。」
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コメント

gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2014年3月16日
ひょっとして@tomokity さんが似たところをこの後まとめるとしたら、そちらのほうが前回、前々回からの流れとしては自然なのでそのほうがいいかもしれません。
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