@hirougaya の警告　羽振りのいい言論人に気をつけろ

烏賀陽　弘道 @hirougaya

原子力発電をめぐる議論の最大の不幸は、国・都道府県（アメリカでは州政府）という「政府」が利害当事者であることです。その利害当事者が原発事故の健康被害調査もします。避難政策も決めます。当然、そこには「中立性」はありません。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

原子力発電をめぐる議論の最大の不幸は、国・都道府県（アメリカでは州政府）という「政府」が利害当事者であることです。その利害当事者が原発事故の健康被害調査もします。避難政策も決めますそれを国民もわかっていて「利害当事者としてのバイアス」を予想します。「善意のジャッジ」がいません

烏賀陽　弘道 @hirougaya

日本の新聞テレビ（記者クラブ系メディア企業）はずっと「政府（国・都道府県）は中立である」というフィクションを前提に「政府発表は中立である」「政府に判断させる」という思考の報道を続けてきました。原発をめぐる報道は、この「中立性のフィクション」が崩れてしまったので大混乱なのです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

もちろん原発問題にかぎらず、社会問題に関して「政府は中立である」「利害当事者でない」などおめでたいフィクションにすぎません。彼らは「中立」というよりは「傍観」「無責任」「当事者意識の欠如」を「客観」「中立」と偽装している、あるいは自分のついたウソに自分がだまされているにすぎません

Mi_nya831 @Mi_nya831

西日本でも瓦礫＆食べ物で危険がいっぱいだけど、今だに海の幸、国産牛、牛乳とかガツガツ、命が大事！ @hirougaya: 放射性物質が生活環境にばらまかれても「理解できない人」はそれを怖がらない、ということがチェルノブイリ、フクシマ、スリーマイル島など原発事故の共通した特徴です

烏賀陽　弘道 @hirougaya

@HoriiYuji 男性のリンパ・造血細胞がんと女性の乳がんです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

@makotomakoto1 ゲコゲコ（烏賀陽がちっとも仕事をしないので私が手伝っている）

谷村智康 @namake5963

@hirougaya なので、「番犬」としてジャーナリズムや大学があったのではないでしょうか。この話を繰り返してすいませんが、「番犬」が全く稼働しなかったことに私はひどく絶望しています。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

スリーマイル島原発事故の健康被害を２０年調査したピッツバーグ大学調査がもうひとつ興味深いのは「自然放射線量はがんの発生（SMR）に相関性がない」と否定していることです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

@namake5963谷村さん、日本の新聞テレビのような「報道ゴッコ」を「ジャーナリズム」なんて安易に呼ばないでください。笑　あれは原義のjournalismからは遠く変形した異種、亜種、奇形ですから。笑

谷村智康 @namake5963

@hirougaya 水俣病において、風土病であるとする東大と、有機水銀による公害であると主張する熊本大の対立があったわけですが、こうした言論の自由すら、原発事故では起きていないのが、今の日本の活力のなさを象徴しているように感じます

烏賀陽　弘道 @hirougaya

つまり、スリーマイル島原発事故の健康被害を２０年調査したピッツバーグ大学調査は「自然放射線量はがんの発生（SMR）に相関性がない」と否定する一方「男性の造血・リンパ細胞がん、女性の乳がんの増加と放射性物質の流れた方向は相関性が否定できない」としました。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

つまりピッツバーグ大学調査は「自然放射線より原発事故で流れ出た放射性物質のほうが疑わしい」と言っているのです。これは「自然放射線がもともと年間１mSVあるから原発事故で流出した１mSVくらいの被曝は大丈夫」という日本の政府・学会の言説を吹き飛ばす話です、

烏賀陽　弘道 @hirougaya

ご参考までに。スリーマイル島原発事故をめぐる健康被害を２０年間追跡調査したピッツバーグ大学の疫学チームの調査報告はこちらに全文があります。　http://t.co/w938bdIoox

啓山 @tanaka93225760

@hirougaya ＜あるいは自分のついたウソに自分がだまされているにすぎません＞ それ等の通底音にナルシスが流れ耽溺する様が見られます。

谷村智康 @namake5963

@hirougaya 確かに、（現代の？）日本のマスメディアの報道ごっこには辟易して、読んだり見たりすると空しくなり心が疲れます。とは言え、「番犬」は民衆社会において必要なわけで、その再生（あるいは創出）について考えなければなりませんね。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

ピッツバーグ大学調査をきちんと理解すると、同じ年間１mSVの被曝でも「もともとある自然放射線」と「原発事故で流れ出た放射性物質」では、がんとの相関性ではまったくちがう振る舞いをする、ということです。前者はがんとの相関性が否定され、後者のほうは否定できないのです。

谷村智康 @namake5963

@hirougaya もっとも、水俣問題において、正しかった宇井純は一生冷や飯を食う羽目になったわけですが。

谷村智康 @namake5963

@hirougaya ×民衆社会　○民主社会

烏賀陽　弘道 @hirougaya

このピッツバーグ大学の２０年の健康被害調査は、地元の市民団体やマスコミですら意味を読み違えている部分が多々あります。事故当初「健康に影響がない」と言い切った州政府の見解を修正したのですから、できるだけわからないよう、地味に書いてある。それでみなさん見落としている。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

@namake5963 まあ、ネコやカエル、バッタ、あるいは下駄やダルマを置いて「番犬」だと勘違いする人たちのような感じです。そんなもん、盗人がきて吠えるはずがない。笑

烏賀陽　弘道 @hirougaya

つまり、同じ年間１mSVの被曝でも、自然放射線は悪影響tとの相関性がなく、原発事故で流出した放射性物質では相関性が疑われる、という非常におもしろい現象が観察されているのです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私が仰天したのは、この原発事故の健康被害を２０年調査した結果の論文そのものをちゃんと読み込んで発言している人が日本で現れていないことです。みんな「原典」を読まず、反原発の市民団体かせいぜい地元市民、地元記者らからの「又聞き」「まとめ」が精一杯なのです。嘆かわしいですねえ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

ピッツバーグ大学調査の発表は２００３年です。日本の原発事故をめぐる議論の貧困さは、こうした「新聞テレビなど報道が機能していない」ので「最小限必要な情報が国民に届いていない」ことに原因があります。もちろん、疫学学会も何をしていたのか、さっぱりわかりません。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私は２０年間原発の健康被害を調査した大学、その主任教授、論文をすべてネットで探し出しました。そして自腹で飛行機とホテルを予約し、レンタカーを運転して、会いに行って２時間質問しまくりました。メールで追加の議論もしています。