【実況】 クライ・ハヴォック・ベンド・ジ・エンド #2(発掘)
「イヤーッ!」ズンビーシャチクはオバ=サン相手にバイオケショウヒンを売りつける!マクラ=エイギョウをも辞さない覚悟でモエ=ピッグ生活を堪能する為だけにその身を削るのだ!「アバー…ドーモ…オセワニナッテオリマス…」括目せよ!これがアノハナシャチクナリ!ガンバルゾー! #NJSLYR
2011-09-15 15:59:47ケイビン=サンは警備員じゃなくて検非違使じゃなかろうか。「違法を検察する天皇の使者」という意味らしいから、オーヴァーロードの側近としては警備員よりかはふさわしい気がする。 #njslyr
2011-09-15 16:02:33「ハァー!ハァー!フゥー!フゥーッ!」いかにも浮浪者然とした男が荒い息を尽きながらモンチ通りをよろめき歩く。モンチ通りはアンダーガイオン第二層、決して明るい地域では無いが、男の身なりはこの地の人々からも明らかに浮いており、誰もが顔をしかめて道を開けた。
2011-09-15 16:03:18男の顔は泥かススのようなもので真っ黒であり、額からは出血していた。もっと重大な怪我は左腕で、肘から先が失われ、ボロ布で止血された先端部は赤黒く染まっている。つい最近の怪我なのだ!男は濁った目でキョロキョロと通りを見渡す。ほとんど見えていないのかもしれない。
2011-09-15 16:35:10地面にへばりつくような平屋作りの家々には金属パイプがマングローブじみて這い回り、その節々から熱い蒸気が噴き出す。頭上の「天井」には、雲が流れる青空がペンキで描かれており、規則的に配置されたLEDが太陽がわりにそれを照らしている。「空……空だ」男は震えながら天を仰ぐ。
2011-09-15 16:45:14ナムアミダブツ、偽りの空にこの男は涙を流すのだ。そしてその空のあちらこちら、まるで男をあざ笑うかのように、抜け目無くネオン広告パネルは配置され、うるさく光る。「疲れを忘れバリキだ」「安心安全が、さっきから」「もっと働いてもいい」「ガールズバー」「買い切り」「おでんのチェーン店」。
2011-09-15 16:49:34「…アイエエ…フーッ」駅で大を済ませた時の幸福度はカクベツ!しかしトイレにはあるべき物が無い!「ナンデ!カミガナイノナンデ!」アスホールにこびりついたまま出る訳にもいかず仕方なく持参フェイスペイパで拭き取るとそのまま失禁!「アイエエエ!メントール!」「実際冷たい」 #NJSLYR
2011-09-15 16:49:44「アセンショーン、一生懸命やっていくと、上にラブ、ラブが最上階だったの~」電柱にくくりつけられたスピーカーからはアンビエント音楽としてスカムなポップスが流れる。労働とそれに伴うアッパー層への上昇を人々に期待させる夢見がちな歌謡曲である。「フゥー……フゥー」男はまた歩き出す。
2011-09-15 16:55:52「あなた病院行かないといけんよー」フラフラと歩く男へ、道端に洗濯物を干していた老婆が忠告した。どのみち、言ってみただけである。男は見るからに、治療を受けられる身なりでは無いのだから。彼は老婆のほうを見もせず、憑かれたように通りを歩いてゆく。「フゥー……フゥー」
2011-09-15 17:06:14男の眼前には、路面に長テーブルを出した食事処がある。店には屋号「孫の店」がショドーされたノレンが張られ、立てかけられたノボリ旗には食欲をそそる相撲フォントで「自然風味」と書かれている。漂うアミノ酸の匂いに、男はフラフラと引き寄せられる。
2011-09-15 17:12:37ズルズルとソバをすすっていた白髪の男は満身創痍の男が近づいてくるのに気づく。彼はソバをすすりながらその様子をじっと見ていた。白髪の男の向かいに座ってスシを食べていたハンチング帽の男も、彼の視線に気づいて首を巡らせた。「……アバッ」満身創痍の男は二人が見ている前でうつ伏せに倒れた。
2011-09-15 17:29:12「オイオイオイ!」ソバのドンブリを置くと、白髪の男は大柄な身体に似合わぬ敏捷な動きで、倒れた男のもとへ駆け寄った。「マラソン帰りか何かか、おっさん!そこで寝ちゃあダメだよ。清掃されちまう」「ち、地上……やっと来た……」「ハン?」白髪の男……私立探偵タカギ・ガンドーは首を傾げた。
2011-09-15 17:35:19