#樋渡啓祐 は「有害図書を駆逐する条例」を作ろうとしている #表現規制 #表現の自由 #たけお問題 #武雄市

佐賀県武雄市の市議会議事録よりまとめました。
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概要 ならびに、まとめ主からの挨拶


平成24年6月に開催された
佐賀県武雄市市議会、定例会における
牟田市議との一般質問答弁において。

現職市長、樋渡啓介氏が
武雄市に置いてある有害図書というのを駆逐するためにその条例というの はあってしかるべき

と、発言されたことをまとめました。

なお、平成26年4月には武雄市において
市長選挙、市議選挙が予定されています。

表現の自由、表現規制に関心のある諸氏は
ぜひとも、ご一読をお願いいたします。


情報ソース

以下、議事録より該当箇所のやりとりを抜粋します。



  • 議事録 P.134-135 牟田市議質問より抜粋

牟田市議

次の問題、これはコンビニエンスの
成人誌、ちょっと言い方はわからんばってん、成人誌、
18禁と言うんですか、コンビニに入ると、コンビニエンス、
武雄市内もコンビニエンスいっぱいあります。

その中に入ると、成人誌いっぱいありますよね、成人誌。
(発言する者あり)俗名が言えないんですね、だから、はい。
これはですね(「エロ本よ」と呼ぶ者あり)
ありがとうございます。

よく地域に自動販売機の成人誌を売るところがありますね。
これね、よくあるんですけど反対運動がよくあっているんですよ。
例えば、うちの地区もありましたけど、
反対運動とか署名運動とかいろんなところがあるんですね。
でもそういうのは物すごく動くけど、
そのコンビニエンスの成人誌コーナーというのは全くそのままなんですね、だれも言わない。

これは何でかというと、例えば、
そういう自販機に行く人は、それを目的に買いに行くんですね。
でも、コンビニエンスというのは、
普通の本棚の隣に成人誌があるんですね、
もちろんここから成人誌ってこれぐらいの帯がついているんですけども、
もう通ったら全部目に入るわけですよ、
それはだれも規制とか文句が出ない。
何でかなと昔から不思議だったんですね。

これは例えば、おにぎり買いに行っても、
お菓子買いに行った子どもでも全部目に入ります。
そこの前を通ると。
例えば、アイスクリームのコーナーがここにあったらここが成人誌と。
だから、それはちょっと、何で今までそういうのが手つけられなかったのかなって思っています。

できればこういうのをですね──あっ、コンビニさんにちょっと聞いてきました。
売り上げどのくらいあるんですか、成人誌のと。
書籍の大体1%あるかないかぐらいです。
──僕が聞いたところだけですよ、書籍の1%あるかないかと。
そしたら、そのコンビニ全体の売り上げのどれぐらいですかね、
0.、書籍だけの1%ぐらいですから、全体の売り上げの0.何%ぐらい、
0.0かわかりませんけど、何%かわかりませんけども、

やっぱり、それでもしよければ、
例えば、市内のコンビニさんと協議して、
そういうふうなコンビニに成人誌を置かない条例とか、
そういうのを日本初でつくればどうなのと。
コンビニさんももちろん協力してもらってですよ、
これは相談してから、相手がある話で。

で、そういう成人誌がじゃあコンビニからなくなればどうなるかというと、
もうできれば地元の本屋さんから買ってください。
本屋さんは本が、あるいは成人誌ありますけども、ちょっと分けてあります。
本屋さんはその本が商売ですから、コンビニさんはその一部です。

ですから、そういうので、
できればそういうふうな子どもの教育の観点から、
繰り返しになりますけども、
そのコンビニさんと話し合ってこういう条例はどうだろうかということを話して、
さっき言いました書籍の1%、全売り上げの、
全体のどれぐらいになるかわかりません、
協力してもらえないかと。
で、青尐年の育成の観点、そして、そういうふうな''武雄市
は青尐年の育成にこれだけ頑張っているんだよ''というふうな条例をつくれないものか。

これをお伺いしたいと思いますし、
そういうのは本屋さんで、地元の本屋さんで買ってください
みたいな形でしていただければいいんじゃないかと思いますけども、これはいかがでしょうか。


※まとめ主による注釈:
 原文とは改行の挿入が異なりますが。
 読みやすさを考慮して、都度、改行を挿入しています。



  • 議事録 P.135-136 樋渡市長答弁より抜粋

樋渡市長

これ一見いいのかなと思うんですけれども、
例えば、先ほど山口昌宏議員から行政は公平でなくてはいけないということ、
これは全く僕も同感なんですね。

そういったときに、例えば、コンビニにある有害図書がだめで、
一般書店にある有害図書がオッケーというのは、これ条例規範として多分成り立たないんですね。

もしやるとするならば、武雄市が条例をつくるとするならば、

武雄市に置いてある有害図書というのを駆逐するためにその条例というのはあってしかるべき

だと、僕も思います。

そこは思います。
だから、本屋に、まあ特定の名前は出しませんけども、
地方の本屋ってそれが多いんですよね。
あそこにそがん本のあっけんがちょっと行きづらかばいと、
例えば、そういう本の横に旅雑誌を置いたりしているわけですよ。
で、私もそこば通るときは、
ちょっとやっぱり私もこっちをこう向けたくなりますもんね、立場上。
ですので、(「立場上」と呼ぶ者あり)
うん、まあ立場はいろいろあります、僕も。

ですので、そういうことからすると、
それをコンビニとそういう本屋さんと分けるのは、ちょっと僕はいささかどうかなと思っていますし、
じゃあそれをもってコンビニのところだけ禁止して、
地元の本屋の有害図書のほうにじゃあ人の買いに行くかと、
多分それはなかと思うとですよ、
この経済効果から言うてもですね。

で、それば経済効果として誘発するようなスキームは僕はいかがなものかなと。
お気持ちはわかりますけれども、そういった意味からすると、
これぜひ議会でちょっとよく相談をしてほしいと思うんですよ、議会で。

これね、どっちかというと行政の話しじゃなくて、これは
政治のような話がするんですね。
行政というのは公正・中立というのがやっぱり基本にあり
ます。
ですが、政治の場合は変えるということにやっぱり意味があると思うんですよ、変えるって。
ですので、そういう意味で言うと、

それはぜひ議会の中で御議論をしていただいて、

牟田さん出してください、そういう条例案を、

議会ということで、もしそのまとまればということであれば。

だから、その観点で言うと、
僕はちょっとどうかなとは思いますけど、
ただ問題提起としては、それはなるほどそうだということは思いますので、
どんどんそういった提言はこれからもお聞かせ願えればありがたいというように思っております。

最後にしますけれども、
ぜひ地元の本屋さんにお願いをしたいのは、

やっぱりあの有害図書があるから行きづらいという声は結構聞くんですよ、僕、聞きます。

ですので、完全に区分けするというのは、
やっぱり小さければ小さかほど無理ですもんね。
ですので、ここはぜひ勇気を奮っていただいて、
そういう本はもう撤去をして、
やっぱりお子さんとか子どもさ
んとか主婦の皆さんとかが行きやすいって、
女性の皆さんが行きやすいって、

うちの本屋にはこういう本はありませんということを

していただいたほうが、
中長期的に見れば私は売り上げは伸びると思いますし、

そこで図書館と、今度新しい図書館といろんな意味での連携が
もっとできれば、
それは今の開業医さんだってそうですよ、
今新武雄病院と連携しているところというのは患者様はふえていますもんね。
そういう意味での前向きな連携にもつながっていくんじゃないかなと、
このように考えております。


※まとめ主による注釈
 読みやすさを考慮し、都度、議事録本文にはない改行を挿入しています。
 また、注目すべきと判断した箇所は強調して表示しています。
 なお、それ以外については原文からは一切の改変を行っておりません。



  • まとめ主によるまとめ

コンビニエンスストアというものは、直接的な利益率にはつながらないサービスも積極的に取り入れています。
それは、コンビニエンスストアでは付随するサービスを増やすことで
「なんでもできる。なんでもそろう。いつでも利用できる。」ということがメリットであるからです。

そして、牟田市議は販売割合がどうとか言っていましたが。
販売割合だの利益率だのを言ってしまえば、
宅配サービスや、ATM、Amazonなどの通販受取サービス、電話料金などの請求料受領サービスなども
「直接的な利益率」にはまったくつながりません。

コンビニエンスストアの狙いは、そういった付随サービスを利用する際の

「ついで買い」

これが本命の狙いなのです。

樋渡市長の主張は、牟田市議とは異なり。
コンビニエンスストアのみならず、市内の一般書店からも

すべての有害図書を駆逐するべき

と、明言しています。
この有害図書という表現は、牟田市議ではなく
樋渡市長が取り出した発言です。
この場では有害図書の定義や区切りなどは明確にされていませんが。
場合によっては、

あの都条例

のように。

表現の自由、表現規制につながる内容

となる可能性が大いにありえます。

なお、平成26年4月は武雄市市長選、市議選挙があり、

樋渡啓祐氏は市長選において3期目の再選となりました。
この条例が制定される懸念が高まりました。

繰り返しになりますが、表現の自由や表現規制に関心のある諸氏はぜひとも、ご記憶頂けますようお願いいたします。

長くなりましたが。まとめ主からは以上です。
長文となりましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございました。