- laurassuoh
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しおいちゃんは10年ぶりにあった幼馴染だから、田舎独特の距離感でブラウスの脇の部分とかからチラッと見える健康的な肌が性欲を掻き立てるし、「今でも泳ぐの?」って聞くと「うん。うちの裏のおっきな滝があるでしょ? 誰もいないから楽しいよ」って誘ってくるし当然肩に紐の跡はない日焼けで
2014-03-18 22:27:2910年前のお互い裸で泳いでた時とは違うって説明したいんだけどしおいちゃんは「うちの人も会いたがってるし」って僕を無理やり引っ張っていくからもう、道中の向日葵の匂いが僕を刺激して、田んぼの若い草の匂いがこれから起こるであろう出来事を想像させ、セミの鳴き声に集中しないとしおいちゃんの
2014-03-18 22:29:50田舎だから牛馬の糞の匂いが夏の湿気にまざって蔓延してるって都会から帰って来た僕は気が付くんだけどそれに感謝してるのは、もしこの手を握っているしおいちゃんの匂い、それも暑さで少し汗の混ざった匂いを嗅いでしまったら理性を保てる自信がないから。隣を歩くしおいちゃんがひっきりなしに喋る
2014-03-18 22:33:17しおいちゃんはお寺の一人娘で年老いた祖父と村の外の寺に行っている父、農協の仕事をしてる母と暮らしてる。姉妹はいなくて僕が子供のころからずっと二人で遊んでた。なぜ僕たちが出会ったかと言うと、僕のお婆ちゃんが死んでお葬式をしおいちゃんのお寺に頼んだのがきっかけだった。
2014-03-18 22:42:24その頃は人が死ぬってことを分かってなかったから大人たちが泣いている理由も分からなかったし、お経を聞いているのはとても退屈だったのでお寺の裏側にある小さい山に、お葬式を抜け出して遊びに行った。 山の中腹には小さいながら立派な滝があって、さらに頂上からは村中が見渡せた。
2014-03-18 22:44:19小さいころ泳ぐのが大好きなしおいちゃんの髪の毛はいつもゴワゴワだったから幼い僕は「わかめ女」ってあだ名で呼んでたんだけど、久しぶりに会ったしおいちゃんは水泳部だけどやっぱり昔より髪の毛に気を使ってるみたいだった。
2014-03-18 23:16:25しおいちゃんに「髪質変わったな」って言ったら「変わったんじゃなくて変えたんだよ!」って答えてちょっと拗ねるから原因を考えるんだけど教えてくれなくて、実は昔僕がサラサラヘアのお姉さんに見惚れていて、しおいちゃんの「髪、サラサラの方がいい?」って質問に無意識に肯いたことが原因だった
2014-03-18 23:20:18しおいちゃんの家の裏の滝に着いたらしおいちゃんは普通に上裸になるんだけど僕は目を固く瞑ってしおいちゃんの声を無視するんだ。そして声がしなくなって蝉の声と滝の音だけが聞こえて、次の瞬間に僕の唇にこれまで味わったことのない柔らかい何かが触れる。 僕の手にしおいちゃんの手が重なって……
2014-03-19 08:04:59「私、大きくなったよ……ここだって、こんなに」ってしおいちゃんが僕の手を胸にゆっくり持っていく。僕はその柔らかさをできるだけ意識しないように必死になるけど、目を閉じているからどうしても無理で、目を開けたらしおいちゃんを襲ってしまう自覚もあるからどうしようもない
2014-03-19 08:06:44「おっきくなったら、お嫁さんにしてくれるって約束したでしょ?」ってしおいちゃんが言って、「寂しかったんだから」って続けて言おうとした彼女の口を、僕はキスで塞ぐ。
2014-03-19 08:08:51朝から僕はしおいちゃんの妄想でいっぱいですが、しおいちゃんは、夏休みに田舎に久しぶりに帰って来たら何も変わっていなかった子供のころの象徴なんだよ。
2014-03-19 08:11:17木製の駅舎には10年前と同じ声で蝉が鳴いていて、でも僕の引出しの中の蝉の抜け殻はいつの間にかサラサラと砂みたいに風化していた。 だけどしおいちゃんとの思い出は時が経っても大事な大事な宝物のようで、いつまでも風化しない。 だから現在のしおいちゃんと会って宝物が更新されるのが怖いんだ
2014-03-19 08:14:13艦娘としてのしおいちゃんの場合、やっぱり水泳で全国大会まで行ったが事故で半身不随になって艦娘になるパターン。提督とは幼馴染。 「艦娘になるなんて! 死ぬかもしれないんだぞ!」 「いいの。また泳げるし。あなたにも、また会えたから」 ってやり取りから運河行きたいって言ったら新婚旅行
2014-03-19 08:17:09ラムネのビンに口をつけて、それを眺める提督に「はい。飲む?」って渡してくるしおいちゃんの顔にはラムネのガラスを通しても他意なんてこれっぽっちもないことに提督は嬉しさ半分やり切れなさ半分
2014-03-19 08:18:53