竹信三恵子『家事労働ハラスメント』岩波新書、2013年 書評

フォロワーのはと(@kotahato)さんが紹介した本を読んでレビューしてくださいました。まとめました。
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こたはと @kotahato

洛さんが『童貞向け読書フェア』 http://t.co/DHtEWXWDvS で上げてた本が図書館にあったので借りてきた。いま、「はじめに」を開いたのだが――まだ6ページしか読んでいないのに、簡単にこれが自分の身の上に降り掛かってくる未来であると予想出来て、身を捩っている。

2014-03-24 00:48:21
まとめ 【全年齢対象】童貞向け読書フェア #綾織ゼミ22 【どなたでもどうぞ】 第22回 #綾織ゼミ。誰が読んでも楽しめる本を紹介してみました。 10212 pv 41 3 users 1
こたはと @kotahato

『家事労働ハラスメント』読んでみる半実況。この形式が苦手と分かっていながら再トライ。 手に取った直接の理由は、面白いtogetterを作っている洛さん(Daed_a_lus)のお薦め。そして、自分が家事が嫌いで苦手で、でもやらなければならなくて、1年ほどおかしくなってたから。

2014-03-24 17:11:44
こたはと @kotahato

台所に近づくだけで目眩を起こすような精神状態の中で思ったのは、なんでこんな大変で、複合的で、常に微調整が必要で、そして体が動く限り永遠に切れ目なくやり続けなきゃいけない重労働が、「結婚すればできる」「誰でもできる」「慣れ」とか言われてるんだろう?ということ。

2014-03-24 17:11:57
こたはと @kotahato

何度も屈んで家中に脱ぎ捨てられた靴下を拾い頭が痛くなって、排水口に絡む痰と髪の毛を吐き気を催しながら取って、洗い物で驚くほど手が荒れて、目眩や自殺衝動と闘いながら作ったおかずは残業で食べてもらえなかったりで、ぐったりと休んだら日が暮れて、ああこれをあと50年はやり続けるのだ、と。

2014-03-24 17:15:20
こたはと @kotahato

『はじめに』より。 家事ほど相反する評価がつきまとう労働はない。「お金では測れないきれいな仕事」vs「いずれ消える創造性の要らない単純作業」。 ――あ、「産業化が進めば消える」っていう見方もdisに入るのか。

2014-03-24 17:15:36
こたはと @kotahato

どっちにしろ「だから家事に対価はいらない」という言葉がつく。一日の大半を対価のつかない労働に費やす→お金を稼ぐ時間が取れない→生活できない→貧困・生きづらさ。

2014-03-24 17:15:44
こたはと @kotahato

家事のひとつひとつは軽い労働に見える。しかしそれが束になり、家族の必要に応じて一日中間断なくのしかかる時、それは重労働になる。適度に自発的に行うときは癒やしでも、過重になれば担い手を破壊する。 ――両手を上げてさんせーい。

2014-03-24 17:15:52
こたはと @kotahato

保育園から「愛情を込めて縫ってあげてくださいね」と言われ、深夜、接待から帰り酔った手でアップリケを縫う ……読んでて鬼女まとめだかを思い出した。バザーとか園で使う袋とか、やたら手芸しなきゃいけないことがある、と。なんで女だから、母だから当然できるものにされているんだろう?

2014-03-24 17:16:17
こたはと @kotahato

そういやなぜか小学校に持っていく雑巾は、「不要になったタオルを縫ったもの」じゃなきゃいけなかったんだよな。既成品を買っちゃいけなかった。我が家基準での「不要になったタオル」なんざ擦り切れてボッロボロで雑巾にすらなりゃしないし、無地の白じゃなきゃ汚れが見えにくいし、逆に困った記憶。

2014-03-24 17:16:34
こたはと @kotahato

家事について論じることのできる人々は、誰かに家事を担わせることで発言する場と時間を確保できた人だ。当事者は外へ出る時間もない。 ――『あな吉手帳術』でも、主婦の家事の大変さは分かってもらいにくい、とあった。手帳をつけるほどでもない、と当事者自身が思っている。アップアップしながら。

2014-03-24 17:17:17
こたはと @kotahato

私の姉はエステティシャンだ。月に一度、本社から社員を招いてお客様向けに美容講習会を開くのだが、このキャンセル率がとても高い。お客様は、幼児を育てている若い母親が多い。子供の急な体調不良に加え、細々とした種々の用事をやっているうちに、一月前に入れた予定など忘れてしまうのだそうだ。

2014-03-24 17:17:37
こたはと @kotahato

女性が家事・育児・介護のために仕事を諦める→男性の稼ぎに依存する→長時間労働→過労死  女性は家事を担っているためパートでしか働けない→女性はパートしか働き口がなくなる→構造改革→女性以外にも広がる  ――この2つの流れ、こう纏められると興味深いな。

2014-03-24 17:18:14
こたはと @kotahato

【序章】東日本大震災から見る「家事労働をないものとしてきた社会」の話。 男が不機嫌でいると怖いの、分かる。 派遣社員は契約更新の交渉ができないと自動的に打ち切りになるとは…。契約更新と震災が重なった人々。がれき処理は賃金が支払われ、百人単位の食事を作る労働は無給だった話。

2014-03-24 17:46:29
こたはと @kotahato

妻を失い、子のケアと家事で残業できない夫の話。扶養に入ってる妻が、夫が死んでも色々困らないようになっているのは知ってる。妻を亡くした夫は家事もローンも全て被さってくるとこまでは意識が行かなかった。早く新しい奥さんもらえ、が「当たり前」に言われる価値観が私にも染み付いていたのか。

2014-03-24 17:48:25
こたはと @kotahato

【第一章】ワープアとの関連。 夫が働き妻が支える→パート・派遣でいいよね→扶養130万円の壁→労働時間の自主規制&賃下げ圧力→派遣社員などの賃金が上がらない→不況だから男性もパートで→ワープア との流れ。

2014-03-24 18:31:30
こたはと @kotahato

日本の正社員とは実はフルタイムで働けることが条件ではない。会社が必要とした時に何時間でも働けるという高い拘束を受け入れているのが「正社員」だ。 ――言われてみれば。妻なり親なりが居て家庭にまつわる労働(会社には無関係な労働)をしないことが前提。

2014-03-24 18:31:39
こたはと @kotahato

「出産で退職してしまいました」と言う女性総合職の話。この、「してしまいました」って言い方がもう切ない。能力があれば働ける!という雰囲気の中で、どれだけの人が「通勤2時間&残業当たり前の働き方と町づくりが悪い」なんて思えただろう。

2014-03-24 18:31:47
こたはと @kotahato

個人的に。社会を見てなかったから、派遣社員という働き方は自分からは遠いものとして見ていたんだよね。四年制大学を出て、就職=正社員としか思わなかったし、就職もできた。今思えば見通しが甘いが、自分がまさかうつ病で辞めるとは思わなかったし、その後も不安で働けなくなるなんて思わなかった。

2014-03-24 18:32:09
こたはと @kotahato

引きこもりが長引き職歴が空くと、俄然怖くなってくる。「大卒の○歳」に普通に求められることが、できる自信が全く無い。 でも、世帯主が働けなくなったら私がフルタイムで働かなきゃならない。今更何ができる? やる気でどうにかできることなのか? 以前よりはっきりと不安を感じる。

2014-03-24 18:32:45
こたはと @kotahato

そして昔よりも少しははっきりと、フルタイムで働けない事情をもつ人や、身体が弱い人、学力が低い人(と言っていいのか?)達がいることが見える。 稼げる人はガンガン稼いで欲しい。でも、弱いからって生きられないのは、それでいいのか? 誰も転落しないのか? と思う。 むずかしい。

2014-03-24 18:32:53
こたはと @kotahato

本論には関係ないけど、例で出てるIT企業の話分かる~。家族がまさに3次受け&セキュリティ保護のため発注先に常駐で働いてる。会議室は発注先の社員が優先的に使うから、会議が朝7時からとか、20時からとか。社員食堂は「社員じゃないから」倍額。女性の先輩が3日間会社に泊まってたりもした。

2014-03-24 18:33:01
こたはと @kotahato

このペースでやってたら終わらないな

2014-03-24 18:33:51