「福島で子育てする家族のための音楽の集いー参加応援の旅」

3月8日から9日、「福島で子育てする家族のための音楽の集いー参加応援の旅」に行ってきました。この短い旅で見聞きしたことや、思ったことをまとめました。旅行者の拙いつぶやきですが、ご批判いただければ幸いです。
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murata koji @murataquang

先週の土日は、「たびせん・つなぐ」という旅行社が企画した「福島で子育てする家族のための音楽の集いー参加応援の旅」に参加してきました。年度末で仕事が忙しい時期なのですが(ちょっとバテ気味)、思い切って行ってよかったです。思いつくままに、見聞きしたことや感想などをつぶやきます。

2014-03-17 21:41:28
murata koji @murataquang

東京から常磐自動車道でいわき市へ。中通りには子どもの頃から何度も行っていますが、いわき市は初めてです。四倉には、400年ほど前に琉球に渡って仏教を広めた袋中上人の生家があると聞いています。今回はバスで通過しただけでしたが、いつかゆっくり再訪したいと思います。

2014-03-17 21:42:16
murata koji @murataquang

「原発事故の完全賠償をさせる会」の佐藤三男さんの案内で、福島第一原発の南側、広野町・楢葉町・富岡町を訪ねました。

2014-03-17 21:43:31
murata koji @murataquang

広野町に入ると、右手にある二つの大きな煙突が目に入りました。東京電力広野火力発電所だそうです。ここも津波で大きな被害を受けましたが、3か月で復旧して、首都圏の人たちの暮らしを支え続けました。福島第一原発だけでなく、双葉郡にある3つの大きな発電所はすべて東京電力の発電所なんですね。

2014-03-17 21:44:37
murata koji @murataquang

東電原発事故のあと、30キロ圏内にある広野火力を復旧させるために働いた人たちのことを思います。反原発のデモに行くと「電気は足りてる」というコールをよく耳にするのですが、電気はどこから来ているのか、思いを巡らせたうえで言葉を発しているだろうか、自戒を込めてそう思います。

2014-03-17 21:46:37
murata koji @murataquang

「東京の電力の多くを福島県などに頼っていて、大半の人々(東京で生まれ育った私も含む)はそのことをほとんど意識していない」あの凄まじい大事故を経た後でさえも、この構図はあんまり変わっていないように思うのです。私たちの無自覚と、双葉郡のいまの状況は、どこかでつながっているのでしょう。

2014-03-17 21:48:18
murata koji @murataquang

両親の実家がある三春町には、富岡町などから多くの方が避難しています。じいちゃん・ばあちゃんたちのお墓の目の前にも富岡の方々の仮設住宅があるし、町のお祭りも富岡町などとの共催でやっています。富岡がどんな状況なのか、三春に行くたびに気になっていたのですが、初めて訪ねることができました

2014-03-17 21:50:13
murata koji @murataquang

富岡駅の近くでバスを降り、地震と津波で破壊された街を歩きました。駅舎は津波で流されたまま。常磐線の線路は草に覆われて、車が放置されていました。三陸鉄道が間もなく全線復旧するというニュースを心から嬉しく思う一方、あまりにも対照的な常磐線の現状。原子力災害の底知れない厄介さを思います

2014-03-17 21:52:31
murata koji @murataquang

富岡駅のすぐ近くに、小さな慰霊碑が立っていました。富岡町だけでも91名が亡くなり、3名が行方不明だと聞きました。もし原発事故がなければ救助された方も、双葉郡には少なからずいたのでは、と思います。同時に、長引く避難生活の中で多くの方が亡くなっている現状に、胸が痛みます。

2014-03-17 21:54:05
murata koji @murataquang

有名な「夜の森の桜」を訪ねました。桜並木が2キロにもわたって続いていて、4月には見事な花のトンネルが現れるそうです。しかし、その並木の途中で帰還困難区域のフェンスで遮られ、その先は許可がなければ立ち入りができません。バスの中から見ただけですが、胸が詰まる光景でした。

2014-03-17 21:55:43
murata koji @murataquang

楢葉でも富岡でも除染が進められていて、あちこちにフレコンバッグが積まれていました。除染には多くの問題があるとは思いますが、先が見えない厳しい状況の中で少しずつ前に進んでいる、ということは感じました。除染廃棄物などの最終処分場の問題は、福島県外の私たちに問われていることだと思います

2014-03-17 21:58:20
murata koji @murataquang

常磐自動車道で中通りへ。宿泊は岳温泉の「あづま館」。先日母と話していたら、若い頃に(60年近く前)この旅館に泊まったことがあるそうです。老舗なんですね。源泉かけ流しの温泉につかって、骨休めをしました。岳温泉でも風評被害が大変だと聞いていましたが、かなり賑わっていて嬉しく思いました

2014-03-17 22:01:40
murata koji @murataquang

翌日は、二本松市の廃校を利用して再開された浪江小学校を訪ねました。日曜日なので学校は休みでしたが、校長先生がお話しを聞かせて下さいました。「子どもたちが元気で頑張っている姿も、全国の皆さんに知ってほしい。そんな気持ちで、今日は日曜日ですが学校に出てきました」と校長先生。

2014-03-17 22:03:32
murata koji @murataquang

浪江小学校の児童数は19名。各地の仮設住宅などからスクールバスで通っているとのこと。「ふるさとなみえ科」という授業があり、大堀相馬焼、なみえカルタづくり、「30年後の浪江」をテーマにしたマップ作りなどに取り組んでいるそうです。校舎の2階には、子どもたちの作品が展示されていました。

2014-03-17 22:05:20
murata koji @murataquang

子どもたちは、なみえカルタを持って各地の仮設住宅を訪問。そこの人たちと親しくなり、今度は仮設の人たちが学校の運動会に来てくれる、といった交流が生まれているそうです。二本松市に「浪江小学校」があることで、各地に散らばった浪江の人たちを結びつける役割を果たしているんですね。

2014-03-17 22:06:59
murata koji @murataquang

「元気です。浪江小学校」http://t.co/mtlPsgnCJ4 東京・保谷市で行われたコールマイクス合唱団のコンサートに、浪江小学校の子どもたちがゲスト出演したときの様子。合唱のほか、「なみえカルタ」も紹介されています。

2014-03-17 22:09:01
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murata koji @murataquang

三春町には「富岡小学校三春校」ができていると聞きました。浪江小学校と同じように、全町避難となったふるさと富岡町を大切に思いながら、授業を続けているのでしょうね。子どもたちが浪江や富岡に帰れる見通しは、まだ全く立っていないそうですが、いつか安心して故郷に帰れることを願っています。

2014-03-17 22:12:13
murata koji @murataquang

阿武隈川の親水公園で昼食。福島市の市街地のすぐ隣に、白鳥の飛来地があるんですね。除染の済んだ公園では、白鳥たちにエサをやる家族連れの姿が見られました。川の向こうには雪を戴いた雄大な安達太良山と吾妻連峰、そして、子どものころに母が何度も話してくれた「ほんとうの空」が広がっていました

2014-03-17 22:14:44
murata koji @murataquang

午後は福島市音楽堂での「福島で子育てする家族のための音楽の集い」に参加。ZABADAKのコンサート、『あの日からもずっと、福島・渡利で子育てしています』の著者・佐藤夫妻と池田香代子さんのトーク、伊勢崎賢治さんと福島高校ジャズ研のライブ、安斎育郎先生のお話。豪華な顔ぶれの集いでした

2014-03-17 22:16:42
murata koji @murataquang

佐藤秀樹さんの話。「子どもたちに放射線による直接的な影響は出ていない。しかし、子どもたちが本来ならその年齢で体験できることを、体験させてあげられなかったことが大人として申し訳なく思う。子どもが失った時間のことは、決して忘れてはいけない」

2014-03-17 22:18:20
murata koji @murataquang

『あの日からもずっと、福島・渡利で子育てしています』http://t.co/eqGhmPsJnx いろいろと考えさせられる本です。とくに反原発運動に関わる人たちは(受け止め方は様々でしょうが)ぜひ読むべき一冊だと私は思います。

2014-03-17 22:20:06
murata koji @murataquang

渡利のさくら保育園に毎月通い、放射線防護のアドバイスを続けている安斎育郎先生の話。「福島でちゃんと生活するために、どういう工夫をすればよいか、調査を続けている」「事実をしっかり認識することが大切。実態を踏まえない言葉が、差別や偏見に結びつく」。

2014-03-17 22:21:40
murata koji @murataquang

原発に反対することと、福島で暮らすこと(外の人間は、それを否定しないこと)は、まったく矛盾することではないと思います。一貫して原発に強く反対してこられた安斎育郎先生の震災後の取り組みは、それをはっきり示していて、とても心強く思いました。

2014-03-17 22:23:44
murata koji @murataquang

ZABADAKや伊勢崎さん+福島高校ジャズ研のコンサートも、とても素晴らしいものでした。「テルミン」という不思議な楽器にも興味を惹かれました。外観や音色が、ベトナムのダンバウ(一弦琴)に少し似ていると思いました。テルミンには弦がないので、まるで違う楽器ではあるのですけどね…。

2014-03-17 22:25:35
murata koji @murataquang

帰りのバスの中で、参加者それぞれが感想を話しました。「つどい」について「とてもよかった」という方がいる一方、「これまでは『福島は危ないので避難すべき』という話しか聞かなかったが、今日聞いた話はだいぶ内容が違っていて、戸惑っている。もう一度整理して考えてみたい」という方もいました。

2014-03-17 22:26:52