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電気料金の値上げと、原子力規制委員会の耐震安全性評価などなど

いつも的確なf_zebra氏のtweetを、まとめさせて頂きました。  原子力規制委員会による不合理な耐震性基準の要求が、原発再稼働を遅らせ、電気料金の値上げと電力会社の赤字のみならず、日本の電力インフラの劣化、ひいては産業の衰退に繋がりつつある、ということかと思います。  不適切なことがあれば、ご指摘ください。
原発 震災 原発再稼働 原子力規制委員会 耐震性基準 電気料金の値上げ
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Flying Zebra @f_zebra
5月から電力10社の料金が一斉に値上げされるが、これは燃料費調整制度と再生可能エネルギー関連負担金によるもので、認可の必要な総括原価の料金改定ではない。中部電力は4月からの値上げを申請していたが、審査が遅れてまだ認可は下りていない。
Flying Zebra @f_zebra
東京、関西、九州、東北、四国、北海道の各電力は昨年までに改定による値上げを実施している。原子力発電所の再稼働が遅れていることで北海道電力が既に今年中の再値上げに言及しているが、PWRの関西、九州、四国は皆同じ状況だ。
Flying Zebra @f_zebra
現在の料金は、泊、大飯、高浜、玄海、川内、伊方の原子力発電所が昨年中に再稼働するという前提によるものだ。申請当時から実現可能性が低かった無理な条件は当然電力会社が望んだものではなく、値上げ幅を抑えたい経産省に強制されたものだ。
Flying Zebra @f_zebra
各電力は、昨年中の再稼働が無理でも年度内、少なくとも夏場の需要期の前に再稼働できるのであれば、遅れによる損失は身銭を切って耐えられると判断したのだ。ところが、夏前に再稼働できる可能性があるのは九州電力の川内1、2号機だけだ。
Flying Zebra @f_zebra
北電だけでなく、関電、四電(とおそらく九電も)の再値上げは避けられないだろう。申請しても審査の過程で値上げ幅は圧縮されるが、利用者の負担は今後更に増えることは間違いない。値上げ幅の圧縮分は電力会社が身銭を切ることになるが、それも結局は利用者に降りかかることになる。
Flying Zebra @f_zebra
既にどの電力会社も余裕は全て吐き出し、現在は電力インフラの品質維持に最低限必要なメンテナンスコストを削り、人件費を大きく削減しているため人材流出が止まらず、技術伝承すら危うい状態だ。残念だが、電力インフラが今後劣化することはもう避けられない。
Flying Zebra @f_zebra
インフラに余裕がない状態では市場環境が変わっても料金が上がることはあっても下がることはない。料金の高止まりに加えて、電力品質の劣化は家庭よりも産業に大きなダメージを与える。その影響は、やがて全ての産業分野、更に家計にも及ぶ。
Flying Zebra @f_zebra
料金改定の審査では産業への影響を恐れて少しでも値上げ幅を圧縮しようと無理な要求が出され、世論もそれを支持する。ところがそれはツケの支払いを先延ばしにしているだけに過ぎず、後から遙かに大きな影響を被ることになる。ツケは、後になるほと膨らむのだ。
Flying Zebra @f_zebra
電力各社が赤字を垂れ流し続け、電力インフラの品質が劣化していく現状では、再生可能エネルギーを増やすどころではない。変動の大きな自然エネルギーを大規模に活用するには容量に余裕のある高品質の送電網と安定したベースロード電源が不可欠だが、どちらも失われつつある。
Flying Zebra @f_zebra
原子力発電所再稼働の遅れは再生可能エネルギーの普及にも、電力システム改革にも、日本の経済、さらに安全な社会の実現にとっても大きなマイナスとなるが、そもそもなぜこんなに遅れているのだろうか。その大きな要因が、耐震安全性評価だ。
Flying Zebra @f_zebra
耐震安全性評価ではまず基準地震動を定める必要があるが、ここで電力会社と規制委員会の見解の乖離が大きく、審査が進まない原因となっている。川内発電所が優先審査の対象に選ばれたのは、九電が合理的な根拠のない大胆に大きな基準地震動を設定したからだ。
Flying Zebra @f_zebra
「御用学者」が捻り出した根拠など関係なく、大きめの地震を想定すればより安全になるのだからいいじゃないか、と思っている人が多いだろう。残念ながら、規制委員会に阿ってエイヤッと大きな基準地震動を設定しても、安全性は高まらない。その理由を説明しよう。
Flying Zebra @f_zebra
自動車の安全性に喩える。自動車の安全にとって、ブレーキの信頼性は非常に大切だ。いざという時にブレーキが期待通りに働かなければ大事故に至る可能性が高いだろう。当然ながらブレーキの信頼性には厳しい基準があり、現在の自動車はそれを満足している。
Flying Zebra @f_zebra
ここで、ブレーキの信頼性を10倍に高める、つまりブレーキの故障確率を1/10に抑えることの効果を考えてみよう。自動車の安全性はどの程度高まるだろうか。事故が、どれだけ減るだろうか。ブレーキの改良で事故が1/10に減るわけではないことは、感覚的に理解できるだろうか。
Flying Zebra @f_zebra
その理由は、元々ブレーキの信頼性が十分に高く、ブレーキの故障が原因の事故がほとんどないからだ。ブレーキの故障は発生確率が低く、しかし発生すれば大事故に至る可能性が高い事象だ。そのブレーキの信頼性を高めても、自動車の安全性にはほとんど何の影響もないのだ。
Flying Zebra @f_zebra
原子炉の耐震安全性評価に戻ろう。原子力に限らず、高圧蒸気を扱うプラントというのは元々地震に対しては非常に強い。これまで原子力プラントが基準地震動を上回る揺れを経験した例はいくつもあるが、原子炉の安全系が損傷したことは一度もない。
Flying Zebra @f_zebra
原子力規制委員会が耐震評価を偏重するのは、発足当時の民主党政権時代に出された福島第一原子力発電所事故の国会事故調査報告書が、事故が津波以前に地震によって引き起こされた可能性を指摘したため、それを重視した委員構成となっているためだ。科学的な合理性は、ない。
Flying Zebra @f_zebra
国会事故調については技術的な部分については当初から批判が多く、地震の影響についても科学的な検討の結果ではなく、恣意的に導いたものだとして専門家にはほとんど支持されていなかった。その後追加調査が行われ、その結果規制委員会自身によって否定されている。
Flying Zebra @f_zebra
つまり、原子炉の安全審査においてことさら耐震安全性評価を重視することは科学的には意味がない。それでも、と皆さんは思うだろうか。少なくとも耐震性を強化すれば危険になるわけじゃないだろう、と。ところが、これも一概にそうとは言い切れないのだ。
Flying Zebra @f_zebra
アメリカの原子力規制当局は安全対策の「合理性」を非常に重視している。なぜか。合理的でない対策は、たとえそれ自体が安全性を高めないまでも、少なくとも低めるものではないとしても、そこに無駄なリソースが注ぎ込まれることで、結果的に全体の安全性を低くする可能性が高いからだ。
Flying Zebra @f_zebra
大きな基準地震動に対応するためには配管のサポートを増やしたり、基礎を強化したりといった工事が必要になる。最初だけでなく、日常のメンテナンスで管理する対象が大幅に増えることになる。管理対象が増えれば、トラブルもその分増えることになる。
Flying Zebra @f_zebra
元々必要以上なほどに高い耐震安全性を更に強化することで低下するリスクと、限りあるリソースが浪費されることで自主的な安全性向上活動が阻害されることによって増えてしまうリスク、どちらも僅かなものでしかないが、敢えてどちらが大きいかと言えば後者だろう。前者は、あまりにも小さい。
Flying Zebra @f_zebra
自動車のブレーキの例で言えば、例えばブレーキの信頼性が高い事を理由にメーカーが安全性を宣伝し、それを過信したユーザーが無謀な運転をする可能性が僅かでも増えてしまうのであれば、事故の発生頻度はむしろ高くなってしまうだろう。
Flying Zebra @f_zebra
四国電力は、伊方3号機の申請で川内を参考に基準地震動の最大加速度を570ガルから620ガル(あるいはそれ以上)に引き上げる可能性に社長が言及した。関西電力の大飯、高浜でも今後同じような動きがあるだろう。
Flying Zebra @f_zebra
電力会社にとっては、科学的な合理性に拘るよりも規制委員会(というか、島崎委員長代理個人)が気に入るような数字を出して早く審査してもらう方が有利、というのは経営判断として合理的だろう。たとえそれが、結果的に原子炉の安全性を犠牲にするものであっても。
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コメント

neologcutter @neologcut_er 2014年3月30日
そもそも「F1原発事故の原因は津波」というところを無視して、活断層ばかり調べる規制委に必要性を感じないですよね~
vaceba @vaceba2012 2014年3月30日
規制委は信頼を失った保安院に代わるものとして作られた。その規制委が安全性を阻害するようであれば、もはや日本の原発は動かしてはいけないということだ。
ささた さひこ スイフトスポーツは気持ちいい車 @kuro_kuroyon 2014年3月31日
原子力安全委員会はにわかに得たその権力によっているような気がしてならない。後出しじゃんけん、有効性の疑わしい安全規格。そもそも、考えられ得る災害に対してびくともしなかった女川原発が未だに再稼働していないことが不思議で仕方ない。考えられ得る最強のストレステストにも耐えたプラントを再稼働しないならしないで、明確な根拠を示してもらいたい。
mao_ivory @mao_ivory 2014年3月31日
原子力規制委員会の委員&委員長の任期が、まだ4年もあることに絶望する。
じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2014年3月31日
規制委員会のやっていることって単なる「0リスク探求症候群」で放射脳連中となんら変わらない。特定の0リスクを追い求めて結果として他のリスクを高めている。結果として100人を救おうとして、1000人を犠牲にするようなもの。そこに合理的な存在意義は無い。
笹団子@日本の物産がある日常 @sasadango_tyo 2014年4月1日
規制委員会委員長の出身団体原研労組の書記長がこういう講演http://orange.zero.jp/genkenrouso.wing/kurihashi.pdf をしているところを見ると規制委員会はイデオロギーで動いているとしか思えないです。自民党は妥協させられたとはいえ事業仕分け見直しのように規制委員会もなんとかしてもらいたいものです。
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