【実況】ネオサイタマ・イン・フレイム(2):ダークニンジャ・リターンズ #2 (発掘)
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第一巻「ネオサイタマ炎上」 最終エピソード「ネオサイタマ・イン・フレイム」 #2 「ダークニンジャ・リターンズ」#2
2011-05-11 22:37:07#NJSLYR ツルコ=サンは言い放つ。「オヌシはもはやユキアツではない。超平和バスターズでも、川に転落して死んだ悲劇のメンマ=サンの幽霊でもない。オヌシはただのヘンタイだ。どこまでも利己的な、ヘンタイだ! 変質者、死すべし!」
2011-05-11 22:43:13視界がワープ航法を行った宇宙船めいて加速し、ダークニンジャにのみフォーカスされる。宿敵の背後へと突き進むフジキドの心は、のっぺりとした憎悪に支配されていた。非常にフラットで、黒いトーフのような怒りだった。モニタからラオモトの顔が消えたのも幸いしていた。目の前の敵に集中できる。
2011-05-11 22:44:17凄まじいスピードで走っているのに、夢の中のように全てがゆっくりと動く。ニューロンが加速しているのだ。一撃でカイシャクするために、右腕に全神経を集中させる。ガードにより身動きが取れなくなっているダークニンジャの背まで、あとタタミ10枚、5枚、1枚……!
2011-05-11 22:49:02その時、ニンジャスレイヤーの研ぎ澄まされた聴覚に不吉な音が飛び込んできた。キイイイィィィィンという、常人ならばキャッチできないであろう極めて微弱な震動音。ニンジャスレイヤーは直感した……それは極限まで磨き上げられたカタナだけが動かずして発することを許される、空気を切る音であると!
2011-05-11 22:54:20#NJSLYR 「私は捕まるわけにはいかん!メンマの幽霊として、人間どもを恐怖に陥れ続けるのだ!」 逃げろ!ユキアツ!逃げろ! / 「光 速」とミンチョされたTシャツを着たジン=タンとその一同が、カツラを落とし跪き失禁したユキアツに漢字サーチライトを向けるのはすぐ後の事であった。
2011-05-11 22:55:34#NJSLYR 介入来た!誰だ……いや、「何か」か……ともあれダークニンジャ=サン第一段階は乗り越えたようですね。
2011-05-11 22:57:24「イヤーッ!」咄嗟にニンジャスレイヤーは飛んだ!首元に必殺カラテを叩き込む絶好のチャンスを捨て、ダークニンジャを飛び越えるように前方回転ジャンプを決めたのだ! 直後、ダークニンジャを中心に描かれる紅い円弧!ダークニンジャの手には、素手で握られた折れたる魔剣ベッピンの刃!タツジン!
2011-05-11 23:07:08ニンジャスレイヤーは着地の隙を作ることなく、即座に背後を振り返ってジュー・ジツを構える。敵との間合はタタミ5枚。右すねのニンジャ装束が切り裂かれている。横一文字に刻まれた深さ数ミリの微かな傷から、思い出したように血が垂れた。一瞬でも判断が遅ければ、先に首を切り裂かれていただろう。
2011-05-11 23:14:00「……ベッピン?」声を洩らしたのは、10インチ弱の折れたる刃を不思議そうに見つめる、ダークニンジャの側であった。彼はほとんど無意識のうちに胸元から魔剣の破片を取り出し、反撃を繰り出していたのだ。刀身を握る掌から、つつと鮮血が流れる。キイイィィィンとベッピンが再び空気を切り裂いた。
2011-05-11 23:23:18二者は互いの出方を探るように、同心円状にじりじりと横歩きを,見せた。タタミ7枚、10枚……徐々に距離が開いてゆく。いわゆるゴジュッポ・ヒャッポの状態である。両者ともに次の一手を出しあぐねている証拠だ。
2011-05-11 23:31:02(((ベッピンよ、お前を振るって戦えというのか?)))ダークニンジャの心を、珍しく驚きと迷いが支配していた。確かに、目の前にいる敵はかつてベッピンを叩き折った張本人だ。だが…(((……だが、折れたる妖刀よ、鍛え直さねばお前はあまりにも脆すぎるのだぞ。粉々に砕かれでもしたら…)))
2011-05-11 23:39:00ニンジャスレイヤーが動いた。「Wasshoi!」全ての迷いを断ち切るような勇ましい掛け声とともに、タタミを強く蹴って一直線に駆け込む!ダークニンジャも一歩遅れて駆け込んでくる!距離が一気に詰まる!
2011-05-11 23:43:17ベッピンが鳴動し、周囲の空気がうねる!ニンジャスレイヤーの視界がぶれ……ダークニンジャの姿が消えた!前回彼に重傷を負わせた必殺技、デス・キリだ!(((惑うな!!)))ニンジャスレイヤーは直感だけを頼りに闇雲に走り抜けチョップを繰り出す!「「イヤーッ!」」2人のニンジャが交錯した!
2011-05-11 23:48:44一瞬の静寂! 二者は互いに背を向けたまま、タタミ10枚の距離でぴたりと制止した。「グワーッ!」ニンジャスレイヤーが方膝をつく。右肩口から左わき腹にかけてを、ベッピンの刃で切り裂かれていたのだ。ナムサン!噴き出した赤黒い血はすぐさま糸のように編み上げられ彼のニンジャ装束を修復する。
2011-05-11 23:57:53キイイイイィィンとベッピンが鳴った。血がタタミにポタポタと落ちる。抜き身の刀身を握るダークニンジャの傷は、すでに骨にまで達しようとしていた。ダークニンジャの目は、ベッピンの刀身につけられた新たな傷跡に釘付けになっている。ニンジャスレイヤーのチョップが、刃の峰を砕きかけていたのだ。
2011-05-12 00:13:03「ダークニンジャ=サン、それはベッピンの望みではありません」「ダークニンジャ=サン、新たな主に仕えるべき時が来ました」不意に、何処からともなく2つの新たな声が聞こえる。ダークニンジャの左右に小さなつむじ風が巻き起こり、2人のニンジャがふわりとタタミに舞い落りた。
2011-05-12 00:27:28#NJSLYR な、ダークニンジャ=サンの離反とな……ラオモト=サンは所詮は第一部のボスでしかなかったということか……!?
2011-05-12 00:30:31