リフレ政策に関する @kazikeo さんの議論まとめ

慶應義塾大学教授の池尾和人さん(@kazikeo)が他のtwitterユーザとリフレ政策について懐疑的な立場で議論している流れのまとめ。IMFのレポート、池尾さんの著書などをとっかかりにしている。
池尾和人 インフレターゲット マクロ政策 リフレ
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池尾和人 @kazikeo
時差があるので、遅レスになるけれども、勝間氏には初歩的な事実認識の誤りがある感じ。金融危機後も、米国の「紙幣発行量」は基本的に変わっていません。顕著に増加したのは、「準備預金残高」。両者の区別は、技術的ではなく、本質的。
池尾和人 @kazikeo
拙著で前にも引用したことがありますが、小宮龍太郎先生は、「経済理論が実際の政策にどれだけ役立つかと言えば、全体の4分の1くらいにすぎない。4分の1ですべてを考えると間違ってしまう。さまざまな条件を総合的に考えないと政策はできない。」と仰っています。(続く)
池尾和人 @kazikeo
これは、現実の経済は人間の認知能力を超えた複雑系だからです。政策論は、理論だけで決着がつくようなものではありません。それゆえ、政策論においては、それぞれの論者の歴史観や経験・性格に依存する部分も少なくなく、経済学者間で真っ向から意見が違うということがあり得ます。
池尾和人 @kazikeo
もっとも、だからといって、4分の1の理論がなくて政策論ができるかというと、そうではありません。だから、政権政党は、自らの価値観に近くて見識があると判断される専門家をアドバイザイーとして活用すべきです。たかが経済学、されど経済学です。
池尾和人 @kazikeo
先の書き込みは、アゴラの小幡績くんの記事に対して、竹森俊平氏と意見が違うが討論して決着をつければ、といった旨のコメントがあったから。残念ながら、議論すれば白黒がつくというほど、経済は単純系ではない。もちろん理論の部分についてだけなら、正否はつきますがね。
池尾和人 @kazikeo
JPモルガンの北野一さんが指摘していることだが、日米の消費者物価上昇率は、1990年以降約2%の格差を伴いながら共変動している。それゆえ、米国の上昇率が2%を切ってくると、日本のそれはマイナスになる。この2%の格差も説明できるものでなければ、デフレ理論として納得ではない。
池尾和人 @kazikeo
前記の事実からすると、貨幣数量説的な考え方はあまり説得的ではない。資本コストが国際的に共通化する中で、日本の資本収益率の低さをインフレ率格差で補う構造になっているといった発想の方が有望な感じがする。http://bit.ly/4l7NFV この記事自体には問題がある。
池尾和人 @kazikeo
私も、インフレ説ではなく、増税説。何らかの財政的困難をきっかけに空気が変わるという見立て。RT @kazu_fujisawa: 金融日記 今後は普通のサラリーマンが一番増税される http://bit.ly/dvcazc
池尾和人 @kazikeo
日本の世論は豹変する。銀行救済だから公的資金投入は断じて許されない(90年代初頭)、といっていたのが、いやがる銀行に無理矢理にでも公的資金を投入せよ(90年代末)、に変わった。増税に関しても、たぶんそう。ただし、きっかけがいる。
池尾和人 @kazikeo
『現代の金融入門【新版】』、校正のとき何か勘違いしたのか、p.60の不等号の一部がひっくり返っています。どうもすみません。 RT @h_nakagawa: 新著拝読していてtypo発見。誰もが気づくでしょうが、p60の条件は 0<α<1, 0<β<1のはず。
池尾和人 @kazikeo
IMFのレポート<http://bit.ly/dkkGUm>;については、クルーグマンのコメント<http://nyti.ms/co0Bmx >を読んだだけで、本文はこれからだけれども、望ましい(規範的な議論)とできる(実証的な議論)は区別しないといけないね。
池尾和人 @kazikeo
IMFのレポートを読み終えたけれども、非常に勉強になった。推奨。今回の危機の経験を踏まえてマクロ経済政策の枠組みに関する従来の常識を見直すべき点に関して、真っ当な問題提起がされている。日経の記事はかなりミスリーディング。http://bit.ly/b3ja6N
池尾和人 @kazikeo
マクロ経済政策の見直しに関して6点指摘しているが、インフレ目標に関してだけ、「引き上げられるべきか?」という表現になっていて、?マークがついている。他の5点に関しては、?マークはついていない。平時に公的負債/GDP比率を思い切って引き下げておけとかも提言している。
@s_iwk
IMFレポート: http://bit.ly/dkkGUm RT @kazikeo: IMFのレポートを読み終えたけれども、非常に勉強になった。推奨。今回の危機の経験を踏まえてマクロ経済政策の枠組みに関する従来の常識を見直すべき点に関して、真っ当な問題提起がされている。
池尾和人 @kazikeo
FTの記事の見出しも日経と似たものになっているところみると、このテーマが世間の関心を集めやすいのだね。higher inflation targets were only one of many ideasなんだけれども。http://bit.ly/d0x4eq
@mikeexpo
@kazikeo そうでしたか、やや安心しました。この日経記事を昨晩でしたか回覧しましたら、ついに国際的国家債務棒引き開始か?等の反応が、相次いだところでした。
池田信夫 @ikedanob
.@kazikeo 私も読みましたが、これをどう読んだら「4%のインフレ目標が望ましい」という記事になるのか。日経の記者はFTの誤った記事を鵜呑みにしたのではないか。
shinsuke @shinsuket
自己資本規制の持つプロシクリカリティ(景気循環増幅効果)をオフセットするためには、ビルトインされたスタビライザーでは足りないのか。RT @kazikeo: 平時に公的負債/GDP比率を思い切って引き下げておけとかも提言している。
池尾和人 @kazikeo
規範的議論:「貨幣賃金率や名目利子率には下方硬直性が避けられないから、数パーセントのインフレ率の下での方が、経済調整は無理なく進めやすいというのは、その通りだと思う。」、拙著『銀行はなぜ変われないのか』2003年、p.222。
池尾和人 @kazikeo
実証的議論:「金融政策しだいで、具体的にはいっそうの金融緩和を行いさせすれば、そうした穏やかなインフレを実現できるという考え方には、納得できないところが多い。」同上。規範的議論(望ましい)と実証的議論(できる)は区別しないと。
宮本裕樹 @ykmiyamoto
規範的議論と実証的議論の区別は大事ですよね。RT @kazikeo: 実証的議論:「金融政策しだいで、具体的にはいっそうの金融緩和を行いさせすれば、そうした穏やかなインフレを実現できるという考え方には、納得できないところが多い。」同上。規範的議論(望ましい)と実証的議論(できる…
池尾和人 @kazikeo
米FRBが公定歩合を引き上げましたが、現代における公定歩合の意味と短期金融市場金利との関係については、『現代の金融入門【新版】』のp.102で正しく解説されています。以上、宣伝です。
池尾和人 @kazikeo
『現代の金融入門【新版】』レベルの知識がないと、公定歩合の引き上げが「引き締め」を意味すると誤解するので、是非買って読みましょう。RT @gaudi89: もう引き締めなんですか?大丈夫なんでしょうか。。。@kazikeo米FRBが公定歩合を引き上げましたが、
池尾和人 @kazikeo
『日本経済新聞』の今日夕刊の一面、「▼公定歩合とFF金利の誘導目標」という補足説明記事の最後のパラグラフの記述も変。いまは公定歩合の方が短期金融市場金利よりも「高い」のだけれども...『現代の金融入門【新版】』レベルの知識がないと困るなぁ。
本石町日記 @hongokucho
市場金利の上限を形成する機能の説明が舌足らずでしたね。 RT @kazikeo 『日本経済新聞』の今日夕刊の一面、「▼公定歩合とFF金利の誘導目標」という補足説明記事の最後のパラグラフの記述も変…
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コメント

ひでき @hidekih 2010年2月23日
石油高騰に起因する擬似インフレを経験した。結局、私は原材料などの足元から価格が上昇していくのを商品価格に反映しきれず痛い目を見た。インフレが起こる場合、企業の利益率よりも低い水準でないと多くの企業はもたない。
ひでき @hidekih 2010年2月23日
結局、どのレイヤーから始まるのか、どのような時間的序列でその影響をうけるのかで、インフレの経済活動に与える影響は大きく異なる。 http://bit.ly/bvxSnq
ひでき @hidekih 2010年2月23日
他方、労働力が減っていく中、国内のサービスなど国際的に代替のきかないものは、希少性が高まり、本来価格が上昇していってもいいはずだとつくづく思う。特に、不動産価格が下落していくのは利子以外のコストを住居費として払っているようにしか思えない。
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