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  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 21:54:19
    「こういった伝承があります。『お茶会で内容の端々を説明するゲームは、最初は面白かったのに最後が目もあてられなかった』――人生はクソゲー。私達もその慣習にあやかって、一つの机を取り囲みながら、これまでとこれからのことを話しましょう。お茶でもいただきながら、ね」 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:01:53
    鎮守府の一角、元は中庭を望むカフェ・ラウンジのあった場所。今は手入れがなされておらず、かつての繁忙の面影はない。ペンキの剥がれかけた白い屋根のテラス下で、足のがたつく机と椅子でお茶会が開かれていた。大和、武蔵、古鷹、巻雲、ゴーヤ、そして、提督=私。 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:09:59
    「まず今回の事情説明……の前に、現状のおさらいをしておきましょう」ウェッジウッドの上品な青が映えるカップを揃いのソーサーに置き、大和がまず切り出した。「文字色変えるでち?」「いいえ。それについては後程【記録係】に」「りょーかい」赤の証言とか出るのか…… #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:17:15
    「話が反れましたが、簡潔に。ご存知の通り、この鎮守府はゲームの舞台であり、【GM】の定めたシナリオに沿って物事が起こります。必ず起きる事象もあれば、起きない事象もある。発生条件は全て、提督、貴女がこの鎮守府でどのような行動をとったかにより、決められていきます」 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:20:16
    「ゲーム、と銘打った以上は遊ぶ者、つまり、【プレイヤー】が存在します。そう、この大和です」そう言うと大和は急に立ち上がり、傘を広げ頭を大きく振り回し、大見得を切る。よっこの超弩級戦艦。歌舞伎か何かか。「ノッていただけるとは。大和、嬉しい」いいから続けろ。#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:24:40
    「そうですね。大和の出番はまだまだ続きますから。焦らずじっくりと見せ場を作って」いいから早く話せ。この鎮守府がゲームステージでお前ら艦娘の一部がプレイヤーと開発スタッフ。提督が操作不可能なのに操作キャラやらされてて死ぬかクリアでリスタート。そうだな?#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:29:21
    「その通りだ」大和の横で武蔵がカップを煽り、どっかと机の上に置く。「元々はだな、提督よ。貴様のような人間の脳に【プレイヤー】となるもの――わかりやすく言えば我々のような宇宙人が寄生し、軍艦をモデルにした擬似記憶を搭載した人造兵器を指揮するシミュレーターだった」 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:33:29
    さらっと説明されたけどこえーよ。何のシミュだよ。「他のところからくる奴相手だよ?」ゴーヤが手を大きく上げ、頭上でくるくる輪を描く。「きょーりゅーの時代にいっぺんあったでち。隕石に乗ってね、別のやつらがゴーヤ達の住むとことりにきたの!長く苦しい戦いだったでち」 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:39:46
    ちょっと話がでかすぎてついていけない。「提督、提督の記憶では艦娘というか……『深海棲艦との戦争』のこと、なんて教えてもらってました?」古鷹に聞かれ、記憶をめぐらす。海底資源の取り合い。確か宇宙飛来生物である深海棲艦から反旗を翻した一部の個体が人間に協力を…… #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 22:42:43
    「それです」草花が取り払われ、普通の見た目に戻った古鷹は、真剣な顔で私の顔を見つける。「その深海棲艦との戦い、実は昔起こった侵攻をモデルケースにしているんです」……歴史ゲーなのかこれ?「歴史ゲーです。鎮守府単位ですけど」スケールちっせえなオイ。#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 23:14:43
    「侵略者を辛くも撃退した我々でしたが、似たような事例がいつまた起きるやら。我々は水中以外では行動不可。体が急激に酸化する故、この大和の本体とて例外ではありません。前回は海中戦だったのでこちらに利はありましたが、地上戦・空中戦に持ち込まれては手も足もでない」 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 23:18:53
    「そこで!」壊れんばかりの勢いで、机に手が置かれる。「我々は予測訓練を行うことにしたのです。運よく捕虜がいましたから、そやつらを掛け合わせ、品種改良を行い、仮想の侵略者――所謂【深海戦艦】を生み出しました。海上戦闘が主ですが、陸・空どちらにも展開できる者です」#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 23:36:44
    「だがここで一つ問題が起きます。敵を生み出したはいいものの、我々が海上に出る術がなかったのです」お前らアホだろ。普通にそいつら使って上の警備やらせときゃいいじゃん。「いえ、当初深海棲艦は海上警備用を想定して作られていたのです。ただ問題がありまして……」#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-05 23:42:56
    問題?「人間の出現ですよ、司令官様」答えたのは巻雲だ。眼鏡を外してくったり机に頬をつけている。目の下に皺がよっていて、いかにも疲れが吹き零れたままの顔だ。「予想外に人間が繁殖してましてね、深海棲艦達を狩るわ食うわ好き放題だったんです。これだから裸のクソ猿どもは」#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 00:08:14
    は?「今でこそ、というかこのゲーム内でこそ人類の脅威みたいな扱いですけどね、タコとかイカと対して変わらない扱いだったんですよ、深海棲艦は!」巻雲は不機嫌そうに机に突っ伏す。「……で、考えた末、深海棲艦を仮想敵にして、人間を操作することに帰結したんです」 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 00:12:22
    「とはいってもですね、海上には出られませんから、司令官様にでもわかるように説明すると、まずモビルスーツを作りました。人間そっくりに。それを着て地上に出て、うまいこと油断した人間の体内に入り込むことに成功したんです。一度うまくいけば後は芋づる式で。楽勝でしたよ」#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 00:20:28
    淡々と人類侵略の手順を説明されているのだが、いいのか殖民対象にこんな話して。「ええ、別に構いません。この大和が提督相手に正しい歴史の手解きをし、それによってこの大和の有用性を再確認していただけるのならば、大和、いくらでもお教えいたしますわ」 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 00:46:32
    ほんとにお前目立ちたいだけだな。「目だって何がいけないのですか。大和はこの時間軸でも大人気なのでしょう。宇宙に飛んだりヨーコだったり」ヨーコはヤマトじゃなくてヤマモトだろ。「どちらでも良いのです。大和という艦、ひいてはこの大和という人格を認めていただければ」#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 00:51:11
    胸を張って私を見ろといわんばかりのオーラを具現化させる大和。こいつぐらい普通だと思ってたんですがどうもそういうわけにはいかないようです。「で、どこまでお話しましたっけ?巻雲さん」「……このゲームのあらまし、いかにして今の様式が確立されたか」「そうでした」#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 00:54:59
    この話長いしクソつまんねえんだけどいつ終わるの。「申し訳ございません。もう少しだけお聞きくださりませんでしょうか。さすればこの大和の活躍劇、面白おかしく語り継いでさしあげますので」「リプレイ見たいならログもってくるよ?」「結構。私の口からでなければ無意味です」#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 00:59:39
    「……で、どこまで話しましたっけ?巻雲さん」大和が再び巻雲に尋ねるが、巻雲は突っ伏して大和と目を合わせないようにしていた。目立ちたがりの姉と女体盛り趣味の妹の両方に仕えていたらそりゃストレスも溜まるだろう。そういえば大和型は三人いたはずだが、残り一人はどこへ。 #加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 01:13:50
    「信濃か」武蔵がぽつりと呟く。「あいつは、突然いなくなったよ。磯風と共にな」武蔵は眼鏡を外し、眉間を揉む。それは、ゲームの進行の上、シナリオとしての話か。それとも。尋ねても武蔵は答えず、大和も目を閉じて口を一文字にしたまま、話を続けようとはしない。#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 15:55:25
    沈黙に包まれたが、すぐに大和がパン、と手を叩き、その場に漂いかけた空気をかき消した。「この場に居ない妹のことは、今はおいておきましょう。今は提督への説明が先です。デイリー任務も【シナリオ】も、終わっていませんからね」先程の沈んだ顔とは打って変わって凛々しい眉だ。#加賀さん観察日記
  • キタユキ4/30コミ1ぬ50b @k_t_y_k 2014-04-06 15:58:42
    「で、どこから話しましたっけ、巻g」「ゲームのあらましだ。それ以上はやめてやれ、荒れるぞ」「仕方ありませんね、もうっ」武蔵に制止され、頬を膨らまして拗ねる大和。瑞雲キチの伊勢といい、戦艦はデカくなるとボケるのか? 「では、続けましょう。これまでのあらすじ!」#加賀さん観察日記

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