茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1208回「雨のち、晴れ」

脳科学者・茂木健一郎さんの4月6日の連続ツイート。 本日は、昨日一日の体験から、考えたこと。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイートをお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、昨日一日の体験から、考えたこと。

2014-04-06 07:16:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(1)昨日の佐賀新聞130年のイベントは、桑原茂一さんのディレクションで、すばらしく楽しかった。リリー・フランキーさんが、お約束の、遅刻(しかし開始時間ぴったりに間に合うのがリリー品質)をしたのが面白かったのが、それについて、ちょっと心に残ることがあった。

2014-04-06 07:17:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(2)リリーさんに、「遅刻しても許される、という枠に入っているのがすごい」みたいな話をしていたら、リリーさんが、ご友人の井上陽水さんの話をした。陽水さんが車を運転しながらラジオを聞いていたら、生番組で、ゲストのリリー・フランキーさんがなかなか来ない、という展開に。

2014-04-06 07:19:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(3)どうなるんだろう、と陽水さんが聞いていたら、番組終了間際にリリー・フランキーさんがスタジオにかけこんで、最後の二分間間に合った。それが、ものすごい盛り上がりになって、結果OKになったと。そこをとらえて、陽水さんは、「遅刻するという芸は、もうできるのだから」

2014-04-06 07:20:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(4)「今度は、一切来ない、という芸をやったらどうか」とリリーさんに言ったのだという。陽水さんのアドヴァイスはともかく、来るかな、来ないかなとどきどきしていて、最後に「キター」となると、何となく結果オーライになるみたいなところが、人間心理として面白い。

2014-04-06 07:22:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(5)ダニエル・カーネマンがTEDのトークでも紹介しているが、振り返っての経験評価は、その経験時間の関数のかたちで左右される。「晴れのち雨」と、「雨のち晴れ」だと、やはり後者の方が幸せ、満足度が高い。だから、雨降り続きの人生でも、いつかは晴れるという希望を持つべきだ。

2014-04-06 07:23:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(6)苦しいことがあったり、悲しいことがあっても、それが少しでも薄曇りになったり、晴れ間が差したりすると本当にうれしいものだし、だからこそ、長く、暗く、じめじめした人生の天気も、ひたすら耐えて、そのうち空が晴れ上がってくることを待つのが良いのだ。

2014-04-06 07:24:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(7)昨日の佐賀城趾でのイベントの第二部は、野外でのパーティーだった。ずっと雨が降っていて、寒くて、気が滅入った。ところが、開始の18時あたりから徐々に雨がやんで、終わってみんなが帰途につくころには、空には月が冴え冴えと輝き、奇跡のような星がちりばめられていた。

2014-04-06 07:26:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(8)@DJ_TOGGY さんも言っていたように、雨のち晴れるのは、本当に心が愉しい。桑原茂一さんと会場から歩きながら、空を見上げて、あまりにも星がキレイなので、「世の中には、こんな、奇跡みたいなことがあるのですね」と、思わず言ってしまった。

2014-04-06 07:28:22
茂木健一郎 @kenichiromogi

あは(9)打ち上げの時に、佐賀新聞社長の中尾清一郎さんたちとお話したのもとても楽しく、最高の一日だった。「晴れのち雨」よりも、「雨のち晴れ」。自分の人生は、「雨のち晴れ」の、その「雨」の状態なのだ(ずいぶん長雨だとしても)と思うと、ごはんを長く噛んでいた時のように甘くなる。

2014-04-06 07:30:51
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1208回「雨のち、晴れ」でした。

2014-04-06 07:31:31