ジョジョの奇妙な冒険における悪の変遷と変容。
- terry_rice88
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今回の発端
以下、本編
まあ、それはわかる。全体を見ると物語のピークがどこなのかよく分からない。思い切りキャラ指向&バトルの偏りすぎたせいで、サブキャラは濃くなったけど、DIO戦がなんだか弱いんだよね<RT
2014-04-05 00:32:58そこら辺の反省点が4部の吉良吉影でもあるんだけど。3部って初読のインパクトが強いタイプの漫画で、二度三度繰り返し読むのには耐えないのはいかにも消費型の少年漫画で80年代的でもあるなと。
2014-04-05 00:36:571部のディオはジョナサンと言う輝かしい主人公に嫉妬、悪に上り詰めるのがいかにも人間臭い。2部のカーズは人間のカウンターとしての超人なのできちんと強敵。3部のDIOはあんまり理由なく「巨悪」なんだよね。孤独&形骸化したディオ・ブランドーという見方も可能なんだけど。
2014-04-05 00:43:17言っちゃうとDIOは「1部」の亡霊みたいな物で。「ジョナサンの体を取り込んだ悪の吸血鬼」という記号性は与えられているんだけど、DIOの内面部分はあまりにも、ない。1部の主役を食う勢いだった葛藤はDIOにはない。ただ強い「ラスボス(高祖の吸血鬼)」。
2014-04-05 00:48:17だって、ジョセフにしろ、承太郎にしろ、叩かねばならない敵が「ジョナサンの敵であり、ライバルであり、友だった男」なんてのは知る由もないし、それを知っているエリナも3部の時点では鬼籍に入ってるわけだしね。「ご先祖の体を乗っ取った敵」以上の関連性がジョジョ側にもない。
2014-04-05 00:52:26@shimesuhen でも、2部のエリナの様子を読む限りだと、「ジョセフを戦いの世界に巻き込みたくない」というスタンスだったはずなので、あんまり話してないのかもしれませんね。もし知っているのであればスピードワゴンの方が語ってる気もしますが、描かれてないのでなんともいえない所。
2014-04-05 01:01:54@shimesuhen まあ、そこは確かに一から説明はしないとまずいとは思うんですがw 1部の時間軸と全容を知ってるのはスピードワゴンとエリナなので、どこまで話したのかは原作外の部分なので想像の余地はあるとは思います。後はジョセフがどれだけ実感を持って、聞いたかによるかなあとは
2014-04-05 01:14:55で、そういう中途半端なDIOとジョースター家の因縁があまりにも弱いので、3部の最終決戦って、週刊連載で読む分は良かったけど、単行本で纏め読むと、道中のサブキャラのバトルの方がインパクト強いンじゃないかなあと思う。
2014-04-05 00:56:45@terry_rice88 DIOは真正面から戦っても勝てる見込みが少ない強敵という位置づけで、罠をはらないといけないサブキャラよりもインパクトは強いと思います。ただ因縁の相手というよりも単に強い相手というだけとは思いますが
2014-04-05 01:02:01@shimesuhen とは思います。ただジョジョのテーマである「人間賛歌」という所で考えると3部のDIOとジョースター家の因縁やDIOの記号性って、わりと希薄なのでは?というだけで、普通に「巨悪」であり「ラスボス」としてインパクトの強いキャラだと思います。
2014-04-05 01:09:07@terry_rice88 別の考え方として承太郎が因縁を感じずとも読者が感じているならそれで十分とも。たあと個人的には第3部のDIOの扱いは無理に悪のカリスマにさせられて人間臭い魅力がなくなった気がしてますが。そっちが気になったせいかあまり因縁は感じ取れなかった俺
2014-04-05 01:13:22@shimesuhen まあ、そこなんでしょうね<読者が「因縁」を実感できれば。 そういう点ではDQ3(88年発売。ジョジョ三部は89年から)ともリンクしてる気がしますね。
2014-04-05 01:17:274部の吉良吉影はジョジョとの因縁を断ち切ったキャラ(その為に「弓」と「矢」がジョジョたちの因縁性を持つに至る)で「平穏な日常に潜む悪意」という描きをしてて「誰にでも起こりえる異常性」という点では非常にクリティカルかつ魅力的に仕上がっているんだと思う。
2014-04-05 01:22:14それ故に「DIOの息子」であり「(遺伝子的にはジョナサンの息子」で、「ピカレスク」な5部のジョルノの敵が「時間をぶっ飛ばす」スタンド能力を持つギャングのボス、ディアボロなのも非常に面白い。「時間」や「運命」という敷かれたレールを打破する者として、ピカレスク(悪漢)が機能していると
2014-04-05 01:27:29さらに6部。「時間」や「概念」、「空間」まで物語の方向性が拡大していっての「DIOの友人」、プッチ神父が「世界を改変」したためにジョジョそのものが敵に対しての有効性を失ってしまい、エンポリオが止めを刺す役を担ってしまうという辺りまでの一連の流れはしかし「人間賛歌」的には正しい。
2014-04-05 01:34:34それゆえに7部SBRは「ジョジョを取り戻す話」で、ヴァレンタイン大統領という「未来の可能性」を搾取する「敵」になっている。ジョニー(本名は1部と同じジョナサン)はジャイロと旅をし、可能性を選択したことで「ジョジョ」という人間に立ち返ったという見方が可能じゃないだろうか
2014-04-05 01:38:45で、「ジョジョってなによ?ダレなんだよ?」って言う、哲学的命題で進行しているのが8部の「ジョジョリオン」という事なんじゃないかなあと。「ジョジョ」のパーソナリティを深化する語り口は面白くもあるが、この場合の敵って、なんだろうか。
2014-04-05 01:41:43最新刊に出てきた建築家はそれらしい風格を見せているんだけど、それがなんなのかが明かされないうちはまだまだ序盤ということなんだろうなあと思うわけです<ジョジョリオン
2014-04-05 01:45:11ともあれ、まとめ。 1~4部:「人間」「超人」「巨悪」という風に「人間」や「キャラクター」として「悪」を捉えている。 5~7部:「運命」「時間」「空間」「可能性」という概念的モチーフを悪用するキャラを「悪」として捉えている。主役は「それらに抗う人間」として機能している。
2014-04-05 02:17:30