編集部が選ぶ「みんなに見てほしい」イチオシまとめはこちら

学習指導要領こそ諸悪の根源。

小学校国語の学習指導要領を、ちょっと見て下さいよ。もう。ほんとに。ひどいんですから。
教育 学習指導要領 国語 小学校
7507view 0コメント
13
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
結局は、学習指導要領が悪い。ひどいのは、学習指導要領。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
小学校学習指導要領国語には、「想像」が11回も出てくる。想像って何。曖昧すぎる。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「想像」(大辞泉:小学館)……実際には経験していない事柄などを推し量ること。また、現実には存在しない事柄を心の中に思い描くこと。「―をたくましくする」「―上の動物」「縄文人の生活を―する」「―したとおりの結果になる」
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「想像」(日本大百科全書ニッポニカ:小学館)……想像というのは、過去の経験から得られた心像を再構成して、その個人にとっては現実的ではない新しい心像をつくることをいう。それは現実に存在するものとは一致しない、あるいは現実からかけ離れたものであるから、空想fantasyともいう。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「実際には経験していない事柄」「現実には存在しない事柄」「その個人にとっては現実的ではない新しい心像」「現実に存在するものとは一致しない、あるいは現実からかけ離れたもの」。これを心の中に抱くことが、国語科の目標の1つの柱として打ち出されているわけだが。これでいいのか?
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
小学校国語科の大目標は、こうだ。「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力及び言語感覚を養い,国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる」。 http://t.co/EJC9vvPra4
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
ちなみに中学校はこうだ。「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力を養い言語感覚を豊かにし,国語に対する認識を深め国語を尊重する態度を育てる」。小学校とくらべると、「関心を深め」が「認識を深め」になっているくらいで、大差ない。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「想像力」以上に曖昧なのは、「言語感覚」だ。こんなファジーなワードが、堂々と学習指導要領の大目標に入っている。これじゃあ、日本の国語教育がめちゃくちゃになっても無理はない。要するに、好き勝手に「教えて」いいってことなんだから。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
曖昧な語句ほど述部に来ているのが学習指導要領国語の特徴。「Aを育成しBを高めるとともに、CやD及びEを養い、Fを育てる」。これ、重要度はFEDCBAの順であるように受け取らざるをえない。F 関心・尊重の態度、E 言語感覚、D 想像力、C 思考力、B 伝え合う力、A 表現・理解力。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
最初に来ているAこそ重要であるという考え方もできるが、文というものは述部・文末が意味を支えるわけで、これは意図的であると思わざるをえない。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
私が少し手を加えると、こうなるだろう。「国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てながら、国語を適切に表現し正確に理解するための思考力を育成する」。伝え合う力、想像力、言語感覚はすべてカット。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
さらに手を加えると、こうなる。「国語を適切に表現し正確に理解するための思考力を育成する」。関心も尊重もカット。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
もっと手を加えるとこうなる。「発信(話す・書く)および受信(聞く・読む)において共通して必要となる論理的思考力を育てる」。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
表現力というのは発信力であり、理解力というのは受信力。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
もっと踏み込めば、こうなる。「発信(話す・書く)および受信(聞く・読む)において共通して必要となる論理的思考力を育てる。論理的思考力は、言いかえる力(抽象・具体の関係を整理する力)、くらべる力(対比関係を整理する力)、たどる力(因果関係を整理する力)の3つを中核とする」。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
この学習指導要領なら、日本中の子どもたちの国語力が必然的に上がっていくだろう。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
小学1,2年生の指導要領内には、こういう文がある。「読んだ本について、好きなところを紹介すること」。これ、意味あるの? 「好きなところ」なんて、主観的・相対的で、どうでもいいこと。大切なのは、「紹介のしかた(=紹介技術)」であって、「好きかどうか」ではない。紹介とは要するに発信。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「どこがいちばんすきですか。すきなところを、こえにだしてよみましょう」。音読は大切だが、「好きかどうか」にこだわる必要はない。「うさぎのことたぬきのこになったつもりで…うごいてみましょう」。言葉・文・文章の解釈をほったらかして「演じる」ことは、有害でしかない。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
だが指導要領にはこうある。「物語の読み聞かせを聞いたり,物語を演じたりすること」。こんなことが書いてあるから、お芝居系の国語授業がまかりとおる。文章を読む→解釈(再構成)する→演じる。演じるのは最終段階だ。それがいかにハイレベルな要求かということを、全ての小学校教師は知るべきだ。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
いやー、演じるのって、別にそんなに小難しいことじゃないよ、と思うかもしれない。解釈なんてしなくても演じられるよ、と。しかしそういう「演技」は、文章にまったく基づかないものであって、それは国語教育ではない。どうしても演技をさせたいのなら、国語と切り離して総合学習でやってくれ。
残りを読む(1)
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする