センター試験後継の「達成度テスト」もまた、背筋が寒くなる方向へと向かっている。

Togetter（トゥギャッター） @togetter_jp

.@FukushimaKokugoさんの「課題解決力、問題解決力などという言葉は、実に胡散臭い！」に大注目！みんなが見ているまとめ、早く見に行こうよ？ http://t.co/QvcV7NUFZ2

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

センター試験に替わって5,6年後をめどに行われる予定の「達成度テスト」。ここでもまた、ご登場だ。「教科・科目数を見直し、分析力・問題解決能力などを測るテストの開発も検討する」（教育再生実行会議提言2013年10月末）、…

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

…「合教科・科目型試験や、教科の枠に縛られない総合型の導入を検討」（中教審・高大接続特別部会）。どうしてこう安直にファジーな方向へ走ろうとするんだろうか、「専門家」たちは。中教審の部会では「教科型も引き続き検討する」と言っているらしいが、怪しいもんだ。（いずれも読売4/6朝刊）。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

へたすると、「生きる力テスト」みたいな名称になるんじゃないのか、これ。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

あるいは、「人間力テスト」「総合的人間力テスト」とかね。 RT @FukushimaKokugo: へたすると、「生きる力テスト」みたいな名称になるんじゃないのか、これ。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

これ、絶対出すぞ……。 達成度テストで意見公募＝文科省 http://t.co/RnAMeeRSUG

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

スカウトは、投手なら投球力という限定的能力を、野手なら打撃力（や守備力）という限定的能力を、それぞれ別に測定するだろう。むろん、投手も打撃力を、野手も投球力を必要とするが、それらの「力」は個々別々に計測し、あとから総合する。なのに教育界では、最初から「野球力」を測ろうと言うのだ。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

英語、国語、数学、理科、社会といった教科別で計測した能力を、「総合的に」評価すればよいのであって、英語、国語、数学、理科、社会をごちゃまぜにした「総合力」を一度に評価するというのは、暴挙にすぎる。「総合力」などというものは、測定不可能なのだ。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

PISAテストも、公立中高一貫校適性検査も、全国学力テストも、そしてセンター試験の後継となる達成度テストも、「問題解決力」「総合力」といった方向へと、盲目的に突き進んでいる。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

彼らは、「自分がそのテストを受験・受検する立場だったらどうだろうか」「そういう立場の子たちを直接教える立場だったらどうだろうか」という発想を、持てないのだろうか。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

総合力試験を峰とする山を登ろうとしている子どもたちは、「自分に何ができて何ができないのか」を分析的に把握する機会を、失うだろう。そして教師もまた同様に、「この子に対してまず何を教えるべきか」を分析的に把握し指導計画を立てるといったことが、できなくなるだろう。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

英数国理社といった教科別になっているからこそ、自分にとっての得意分野と不得意分野が分かり、勉強を効率的に進められる。もし「教科」というものが消えてしまったら、もはや、児童生徒は手のうちようがなくなる。「オレは何が苦手なんだ？　ああ、そうか、総合力が苦手なんだ、つまりバカなんだ」。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

本来は、「教科」という枠組みでさえ広すぎるのに、それをさらに広げようとは、常軌を逸している。「子どもの身になる」「現場教師の身になる」という当たり前のことをしない「専門家」たちは、もっともっと非難されてしかるべきだ。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

読売2014/4/6朝刊より。【立教大学の吉岡知哉総長は「改革は必要だが、理念や理想ばかりが打ち出され、受験生が試験で人間性を否定されるような負の可能性を議論していない」と指摘する】。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

読売2014/4/6朝刊より。【入試制度に詳しい佐々木隆生・北星学園大教授は「現在の大学入試には課題も多いが、汎用能力をみる入試に変えるなら今の教科教育全体を見直す必要がある。もっと問題を絞って議論すべきだ」と強調した】。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

「今の教科教育全体を見直す」なんてことになったら、たまったものではない。日本の教育は崩壊する。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

とりあえず、総合力・問題解決力を愛する専門家たちには、本田由紀氏の『多元化する「能力」と日本社会―ハイパー・メリトクラシー化のなかで―』を進呈したい。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

今最も子どもたちに必要とされているものは、教科横断的能力ではない。その正反対。教科ごとの能力、もっと言えば、教科をさらに細分化した上での能力だ。「国語科なら国語科の中で、自分がいったい何を学んでいるのか」を、子ども自らがそのつど明確な言葉で語ることのできる状態が、求められている。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

教師とてそれは同じだ。「今日の授業でいったい自分は何を教えたのか、何を身につけさせたのか」を明確に語ることができなければ、教えたことにはならない。「今日の授業で私は問題解決力を身につけさせたんだ」なんて、言えるはずがない。言える教師は、単なるナルシストでしかない。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

キーボード打ちすぎて腕が痛い。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

今日はここまで。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

達成度テストについてのパブリックコメント、送付だん。時間もないので、トゥギャリの内容を編集・加筆して送付した。 ここにアップしました→ http://t.co/TeetDSZ8P7 【中央教育審議会高大接続特別部会審議経過報告及び初等中等教育分科会高等学校教育部会審議まとめ案】

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

ちなみに、パブリックコメントはまだ募集中です。ただし本日（5/7）締切です。 http://t.co/RnAMeeRSUG