ナースは衰退したように見える　何故?【R-17.5】

語られざるもの、悉若無／オルテガ的消費者の叛逆によせて @L_O_Nihilum

そいやなんとなーくではあるが、男性向け萌えエロゲーの業界で、登場するキャラクターの持つ、所謂「属性」に、最近偏りがみられる気がする。 とくに、ナース服及びナースは急激に衰退したなー、という感じがする。何故だろう。

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「衰退」と書くと、あたかもその需要が全くなくなったような錯覚を受けるけどそうではないんよね。ただ、エロゲのネタ(ミーム的・テンプレ的意味のそれではなく要素のカテゴリとして)としては、急激に用いられなくなった印象がある。

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なんでなんだろうか。これは僕の勝手な憶測なんだろうか。 ただ、いろいろ市場だったり掲示板だったりをめぐるとヒントはある気がする

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仮説としてあるのが、①過激な設定で使う事が普遍化した②ほかの属性で役割や雰囲気、感覚や特性を代用できるようになった③シチュエーションの種類が限定的になる属性だった⑤コスプレの一部に回収された

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ひとつずつその仮説を立てた理由を言うとこう。 ①は、まずナース、看護師の女性(看護婦と言う表現は最近だとアレなので敢えて)という属性は、エロゲーの中で、｢過激なお話のキャラ」として出ることが多くなり過ぎたから、とするもの。

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③と関わる点でもある。過激な話でしか使う事の出来ないキャラの衣装になったと言う事は、それが豊かな種類の物語を紡ぐ能力を失ってるという事でもあるわけで。

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というのも、看護師の女性が登場するお話って相当限られてるの。 家族か親戚、関係者に医療関係につとめている女性が少なくともいること、あるいは、そもそも医療関係の機関の話である事。これが無い中で看護師が登場することはない。そうだとしたらそりゃコスプレ以外の何物でもないから。

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で、前者ならともかく、後者となると、エロゲに限って有名なナースもの探ってみると、「過激な話」のモノばっかになるのよね。言うのも慎まれる確率の高いセックス属性を持った話に傾倒しやすい、と言えばいいのかなー。

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具体的な作品名を敢えて列挙する。持ってる人は知ってる、程度のものだけどｗ、なにより有名なのが「夜勤病棟」(Mink発。パチスロにもなった)、それといくつもシリーズがある「凌辱看護婦学院」(ANIM発、病棟同様外伝多数)、「恥辱診察室」(アトリエかぐや発)…あたりか。

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気付いた人は気づく、「どれもミルキーのアニメになった奴」｡一時期(2000年前期からその終わりくらい?)まで、エロアニメDVDと言えばミルキー系列が圧巻したこともあったけど、その時ミルキーから出てたアニメはそのほとんどが有名・ビッグヒットのエロゲが題材のものだった。

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そのなかで、よく話題にあがってくるのがこの３つなのよね。とくに3つ目はアトリエかぐやなので、エロゲに詳しくない人でもかなり知ってる人がいると言っていい部類のもの。明るい作品が多い中で、実は暗い系のやつも昔は良く出してた。

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いずれの作品もまあ、作品通してタイトルで予測がつくのが「看護師の女性をはずかしめること」が主題のゲーム。つまり看護師さんの女性にやらしいことするだけではなく、いかに「ひどくはずかしめるか」ってことがゲームの目的になってる作品で→

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そのためには、ただ痴漢的な行為をするだけではなく、排泄も絡めたより「汚らしい」ことがらを要請する傾向があったと思う。

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勿論例外的な作品が無かったわけじゃない｡げんに前述した代表作を出したアトリエかぐやさんは、そういう暗くて凌辱的なナースものだけではなくとことん明るくて愛らしいタッチのナースものも出していた(例：『ナースにおまかせ』『艶女医』)。

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ただ、これらの例外はどちらかというとコスプレものと思われる傾向がある。というか、はずかしめるタイプではないエッチ＝いじめるのではないエッチ＝恋があったりする明るいエッチが出来ると、看護師さんはその恰好のまま別の場所にもいけちゃうので、コスプレ的意味あいが増えるのかも。

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商業上のいみでも、一度凌辱系看護師ものが出ると、そうじゃない看護師ものがどんどん端っこに追いやられてく感があった。PSの恋愛アドベンチャーにもナースとの恋のやつはいくらか見つけたことがあるけど、PS2あたりになるとすでに途絶えてた感があるし。

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痴漢系やOL系と似ている商業的傾向ではあると思うが、痴漢系はもとがもともとだったから別として、OL系に関しては女性が会社の外(例えば家とか)にいてもその恰好が通じたり、それ以外の格好をしてもOL女性という属性が消えなかったりする。

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此れと同様のことがナースにできないんだよなぁ。ナースは病院にいないと、ナースにならない。関係が深まって病院の外に出ると、ナースじゃなくなる。逆に、病院の中だけで恋愛をやっちゃうと、その後ほとんどどこにも行く意味がなくなって、狭い白い空間のなかでの切ない恋愛と言う構図を抜けられない

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「凌辱系に追いやられる愛ナース」の実例を見ることのできる企業もある。 ILLUSIONがそれ。 昔は系列チームで「エロ医」等出してたけど、カスタマイズの自由度が話題に挙がった後はほとんど医療系キャラ、を主体にした作品は出さなくなった。

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看護師を看護師として保つことが、物語の構造上できなくなる例が多いナース。 それが、グロ凌辱系として一部作品の知名度で鍛え上げられてしまったのも重なって、他の可能性を探ろうとするとただの看護師女性との、普通の女性との院外デートと変わらなくなった、というのはあると思う。

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②について。ナースの持つイメージや雰囲気、萌えの独特の可能性は、他の属性のキャラでも代用可能になってしまった説。僕はこれには具体的な経緯を説明できる自信がないが、仮説を仮設するだけなら不可能じゃない。

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そもそも「ナース」ってなんでしょか。それは看護婦、と昔の言葉では言えるタイプのものです。看護婦といういい方は「スチュワーデス」もそうだけど女性の差別表現につながるってんで、いまは看護師ていい方で性を統一してる感が強いよね(一応これも関わるのかな)

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看護婦というのはナースって海外の職業を和訳して伝えて来たもんで、病院で働いてるお医者さんの手伝いしたり患者さんのお世話する女性ですね　まあ誰でも知ってる事です　「看護婦」が気に障る場合は「看護師」で読んでください　まあ、基本後者で書くけど

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その活動がスタートしたのは確かフローレンス・ナイチンゲールのクリミア戦争での活動が発端とされてますというお話が有名｡詳しくはWikiで調べた方が良いかもだけども でもこれは多分漫画世界の偉人シリーズみたいなのでも読んだことある人多いんじゃないかな

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で、この活動に関係して赤十字団も出来たって言うよね これ、日本では幹部の金儲けのためのモノになっちゃってアレだって言うけども