【DRM】 なぜ絶版本は電子書籍になりにくいのか? 2014年版 【制作コスト】

これから出る本は電子書籍化のハードルが低いだろうけど、過去に出た「電子書籍にするつもりがなかった本」や昭和に出たような「知る人ぞ知る絶版本」「著者存命であるが故に青空文庫からも出せない本」という資産を、どうやって電子書籍にしていったらいいか? という電子書籍出版与太話。
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加藤AZUKI @azukiglg

むしろ、執筆に専念しプロデュースは編集者やスタッフに丸投げ、っていう「職人として偏っている存在」だったりすることが多いので、作家にオールラウンダーなセルフプロデュース能力を、常に備えていることを期待するのはムリゲーだと思ってる。

2014-04-17 06:44:59
加藤AZUKI @azukiglg

作家としての能力もあり、しかもセルフプロデュースの能力があり、売り込みも売り出しも実務も全部高いレベルでできる、歌って踊れて曲も作れて絵も書けてアニメも作れてPVも作れて、みたいな人は多数派じゃないんだよ(^^;)

2014-04-17 06:45:55
加藤AZUKI @azukiglg

てなわけで「多数派じゃない作家」の作品は電子書籍化絶望視なのか、というと「そんなことはない、はずだ」という方向で色々考えてる。竹の子書房密林支社(電子書籍の有償販売に関する制作体制とか諸々の分科会)の今後にご期待下さい(`・ω・´) http://t.co/VwzpXyDmNo

2014-04-17 06:48:38

追補。

加藤AZUKI @azukiglg

追補。 「電子書籍は食えない!」 という話について、「売れてる人もいるじゃないか!」という反証がいつもあるので先んじて触れておきたいw

2014-04-17 07:11:49
加藤AZUKI @azukiglg

最近も鈴木みそ先生の素晴らしいあやかりたい成果が出てた。注目すべきはその「部数(実DL数)」で、電子書籍って5桁もDLされたら大成功なの。4桁でも大成功。5桁売れるのは、普通の紙の本の10万部売れるに匹敵する。

2014-04-17 07:13:19
加藤AZUKI @azukiglg

例えば、猥褻風俗史は総ルビ、全文手入力(OCRの識字率が極めて低かったから)という手の掛かった復刻本で、お値段は580円。著作権切れ作品なので35%で、1冊売れた場合のロイヤリティは203円。もし、1万部売れたら、なんと203万円の儲けに!!!!!

2014-04-17 07:15:13
加藤AZUKI @azukiglg

…………1万部も売れたらね(・ω・)。売れねえよorz

2014-04-17 07:15:30
加藤AZUKI @azukiglg

3月末までの猥褻風俗史の売上は46冊。累計で9338円。もし、460冊売れてたら93380円。2000冊も売れてたら、40万6000円! ところが、2000冊なんかまだまだ夢の夢で、昨年12月からの累計で46冊しか売れてないわけです。

2014-04-17 07:17:39
加藤AZUKI @azukiglg

だけど、4桁DL行くとそれなりに「事業として成立し、制作費も回収できる」金額になる。鈴木みそ先生は5桁DLをマークしている&著者当人に著作権があるので、価格×70%×部数で、素晴らしいあやかりたい成功例だと思う。だけど、誰もが5桁DLまでいけるわけでなしorz

2014-04-17 07:19:05
加藤AZUKI @azukiglg

近代デジタルライブラリ(国立国会図書館)はそういう絶版本(著作権切れ)をスキャンしたものを公開しているんですが、状態は非常に悪いですねorz QT @enu_ei: @azukiglg 「絶版本の電子書籍化」の需要とまっさきに競合するのは図書館ですね。とくに費用がかからず、昔の装

2014-04-17 07:20:10
加藤AZUKI @azukiglg

猥褻風俗史の制作コストを例えば10万くらい、と見積もってみる(実際に掛かった人手を考えると、たぶん20万いくけど)。10万円の制作費を捻出するには、492冊のDLが必要で、現在46冊なのでまだ1割に満たないorz

2014-04-17 07:21:45
加藤AZUKI @azukiglg

紙の本だと初版で3桁ってことは考えられない。最低でも4桁、最低でも3000部くらいから。もし、猥褻風俗史が紙の本で出てたとしたら、そして580円で印税35%だとしたら、60万9000円。もし1500円の単行本で3000部で印税1割なら45万円。

2014-04-17 07:23:34
加藤AZUKI @azukiglg

という死んだ子の歳を数えるような寂しい話はおくとして、どっちにせよまず500DLが最初の壁(最低限の制作費を回収するための)で、1000(できれば2000)DLからが「事業として成立する販売部数」と考えてみるのがよいと思う。

2014-04-17 07:24:39
加藤AZUKI @azukiglg

竹の子書房で一番(数が)売れた本は「なぜ絶版本は電子書籍になりにくいのか?」で、これは累計293冊。ただ、99円、35%の本なので、儲けは雀の涙以下ですorz 一番売れてる本でも1年掛かっても300DL超えないてことは、他はどうなのかというと、だいたい2桁。

2014-04-17 07:26:33
加藤AZUKI @azukiglg

バリューがない、宣伝の機会が限られているなど、「個人著者が個人電子出版をする」或いは有名著者でも「出版社のサポートや、話題性などが伴わない」となると、3桁の壁はなかなか越えられない。まして4桁をや。

2014-04-17 07:27:24
加藤AZUKI @azukiglg

そうなると、なんだかんだで電子書籍を売るために必要なのは、コツとか手法とか内容とか以上に(いや、内容は大事だけどw)、「著者の知名度、バリュー」で、「最低でも2000~3000人の熱心なリピーター」ということになると思う。

2014-04-17 07:28:56
加藤AZUKI @azukiglg

文庫本と同じ分量なのに1500円もするハードカバー本はなぜ商売になるのかというと、「最低でも3000人くらいは、どんな値段でも買う熱心なファンがいる」なら、商売として成り立つ計算で価格設定されてるから。この3000人っていうのは結構重要な数字らしいよ。

2014-04-17 07:29:50
加藤AZUKI @azukiglg

ただ、「紙の本を買ってくれる人数は3000人」だけど、「電子書籍になっても追いかけて買ってくれる人数」はまだ3000人には至っていない。この「新刊とあれば電子書籍でも飛びかかって買う」という熱心なファンの人数が3000人を超えれば、電子書籍はビジネスになると思う。

2014-04-17 07:31:05
加藤AZUKI @azukiglg

つまりは、知名度という、努力ではある意味どうにもならないところに落着しました(^^;)

2014-04-17 07:31:26
加藤AZUKI @azukiglg

悪名も名なり、というけど、炎上マーケティングであっても話題になりさえすれば、手に取ってくれるかもしれない人のところまで、新刊情報が「届く」。とはいえ、自分の悪評を自分で煽り立ててそれに耐えられる人というのは、まあそれはそれで稀有な能力だろうとは思うので、オススメしない。

2014-04-17 07:32:47
加藤AZUKI @azukiglg

Twitterでフォロワーが7000人近くいるからといって、新刊が出るたびにその7000人全員が買ってくれるわけじゃないわけですw もしそうだったら、僕はもう電子書籍だけで食えてるw

2014-04-17 07:33:38
加藤AZUKI @azukiglg

本日の結論。 「電子書籍は、(読者の)数だよアニキ!」(by ドズル)

2014-04-17 07:36:38