人はなぜゲームにハマるのかとナラティブのメモ

新刊「人はなぜゲームにハマるのか」をさらっと読んで、自分のナラティブゲーム論との脳内比較をつぶやいたメモ。 恐らく日本でも社会構築主義的ゲームデザインとか言っているのは俺くらいじゃないかしら。 ナラティブセラピーとゲームのナラティブの類似性、そこから勝手に作った造語「サブジェクティブリアリティ」について思考を巡らせている。 フロー理論についてはもうよく知られているが、インナーゲームにまで論を進めたのも俺くらいだろうか。 続きを読む
ゲームデザイン ゲーム論 ビリーバブル ゲーム ナラティブ
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企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
@o_ob @cedec_official おめでとうございます。俺は落ちたので、CEDECが興味を持たなかったナラティブの話という講演イベントをやります。バズワードと思われているナラティブについて、話さなければならない事があります。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
ゲームの企画について、実装していれば企画も作れるようになると思っている人がいるが、毎日スパーリングしていれば強くなれると言っているのと同じで、確かに間違いではないが、正しい知識や技術や高度な戦略、広い視野での判断は身につかないので、カンと場数に頼るずさんな喧嘩屋が量産されがち。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
美学、という学問があることを知らない人が多い。重要なのにな。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
来週は社内で講演する機会をいただいたので、契約終了前の最後のご奉公としていい話をしなければ。という訳で、今日は任天堂の呪いPowerPointを作り直す。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
あとはナラティブ話をしてよくなったので、CEDDEC用にとってあった内容もだし惜しみなく出来る。論理を披露して最初の反応が見られるのは、こちらも良い勉強になる。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
色々読まなくてはならないゲームの専門書や思想書があるが、土日は録画も処理しないとハードディスクがオーバーフローする。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
「なぜ人はゲームにハマるのか」を通しで読んだ。細かい考察が行われており、非常に参考にはなったが、ルド・ストラクチャーとやら(フロー理論を理解していれば説明できる法則なので、とくに目新しくは無い)が「競技性を伴わない体験にもある」と言う事については言及されておらず、不満が残る。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
ナラティブがどう達成されるのかについてはあやふやだ。情報は揃っているのにそうなるのは、切り出して分析する際に、本来つなげて説明するべき項目が分断されて分析と説明が行われており、重要な関連性が見えにくくなっている。もっと「脈絡」について突っ込んで説明した方がいいという印象。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
一本のゲームを制作する時、どんなゲームは何を重視することで競技的に満足させるのか、体験的に満足させるのかがデザイナーとしては知りたいところだが、そういう話はあまりない。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
解釈論は多かったが、たとえばその中には俺がゲームクリエイターが知るべき97のこと2にも書いた、バイオのように提供したい体験のためにあえてゲームを壊すデザインをする事がある。という事例は無かったように見える。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
アクションゲームは一般的に競技性を壊してはならない。フロー理論やルド・ストラクチャーに基づいてもおそらくはそうだ。プレイヤーが正当なアクションを行った場合、たとえばゾンビにハンドガンで最適な射撃を行った場合、ゾンビはプレイヤーに噛みつく直前で撃退されるよう作られるだろう。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
プレイヤーがフロー状態を維持するためには「解決できる程度の難易度」と「技術、経験、現在の能力」のバランスが必要である。正当な手続きをすれば、ぎりぎりの所で「サバイバル出来た」という成功報酬を与えなければフローは成立しない。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
しかしバイオでは「プレイヤーがゾンビに噛みつかれ、振りほどいたのちにもう一発撃ったら死ぬ」バランスに調節されるのだ(三上さんの指導を受けた企画しか知らない理論なので、4以降は俺には分からない)。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
つまり、バイオでは正当な手続きを踏んだプレイヤーに成功報酬を与えず、気分の悪くなる気持ち悪いゾンビとの接触とダメージを与えるのです。アクションゲームとしては壊れている。しかし、それで良いのです。なぜならばイオはサバイバルゲームである前にホラーなのだから。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
バイオは見た目上アクションゲームでありながら、ゲームとしての成功報酬がプレイヤーの目的では無い。恐怖体験、サバイバルよりもアクションよりも前にホラーを味合わせることが何よりの報酬だと三上さんは明確に意図しているわけです。この場合、ゲームとしては崩壊するはずだがそうならない。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
プレイヤーは与えられた能力の中で裏切られるが、しだいに経験を増やすことで適応する。それまではゾンビに遭う度に無力感を感じ、びくっと震えて、銃を撃ってもムダだと感じるが、最終的には適度に撃った後に構えをといて一、二歩下がって撃てばいいということに気づく。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
その瞬間に絶望的な状況を克服し、はじめて競技としての報酬を与えるわけです。ルド・ストラクチャー的には一度裏切って、それよりも上の段階でバランスさせる。だからサバイバルとして成立する、という構造です。それはあの本では説明されない。まあ、それは研究者の本なので致し方ない。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
ここでホラーだけに囚われて、バランスを壊しただけで「克服させる」ように作っていなければ、それはやはりクソゲーになる。バイオの場合はゾンビを克服した瞬間にすぐハンターが登場して首狩りを仕掛けてくるので、再びムリゲーは始まる。その繰り返しで報酬要素を交互に与えているのだよね。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
言ってみればバイオは上質なSMなのです。アメもムチも報酬として作ってある。これが表向きだけ見て真似して作ったゲームの多くが「ムチで死んでしまう」拷問になっているパターン、もしくは「甘すぎてマゾが女王に説教しはじめたくなる」ような事になるわけですよ。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
あの本の文脈だと、いや、ほとんどの解説書がそう書いてあるだろうが、「バランスをとれ」「バランスの最適解を見つけ出すのがゲーム」というくだりで終わっている訳です。それだと少なくともバイオみたいなゲームは作れない。目的に向かって最適解を求める時、時にバランスは破壊される。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
バイオだけではなくやってみたら分かるのは、PS2のメダルオブオナー史上最大の作戦。このゲーム、スタートボタン押してフィールドに投入された瞬間に問答無用で即死する。意味が分からない。チュートリアルも無い。しかし状況的には当然だ。「だってお前はオマハビーチに投入された新兵なんだよ」。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
何度も死んでリプレイして、ようやく浜辺のくぼみにたどり着き、バリケードを爆破すればあとは乱戦になって生き延びることが出来る。そこまでいければあとは普通のFPSだ。そしてこのゲーム、最大の難関がこのオマハビーチで、あとは最後まで普通の戦闘難易度なのだよ。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
忠実にプライベートライアン体験をさせるために、ゲームバランスとかは全く関係なく冒頭で即死連発する。オマハビーチさえ生き残ればなんだってやれるぜと言う気になる。それがこのゲームの正解であり、勘どころだ。やれば分かるがこんなバランスなのにとても面白いゲームに仕上がっている。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
これはCEDEC講演の前ふりにするくだりでしたが、落選したので思い切り話しても良い。
企画屋@川村(最近ポエム控え気味) @yas_kawamura
フロー理論を語る時、注目しなければならない点がある。「なぜ人はゲームにハマるのか」でもおろそかになっていたポイントなような気がする。というか触れていない。それはすなわち「インナーゲーム」についての言及だ。ここはとくにCEDEC講演でも話したかったポイント。
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