【登場人物】 ゆりちゃん:2.3歳くらいの女の子(以下ゆ) お母さん:ゆりちゃんの母親(以下母) 歯医者:女性の歯医者(以下歯) 助手:歯科助手の女性(以下助) 僕:モブ。彼女無しキモオタ(以下僕) 歯医者さんはいつものおじいちゃん先生ではなく女性の方でした。
2014-04-24 11:59:04ゆ「ギャーーーウワーーーーー」 歯「イスに座ってみようか?」 母「ほら、イス座ろ?」 ゆ「ギィィヤーーーウワァアアア」 僕、隣の席に座る。 歯「すみません、見学者がいます」 僕「え」 助「御協力ください」 僕「えぇ~…」 ゆりちゃん見てる。イスに座ったキモオタを見てる。
2014-04-24 12:02:33歯「イスを♪倒しますね~♪」 助「わぁ!イスが倒れた~!」 僕「…わぁ、イスが倒れたぞ~!」 ゆ「…ヒック…ヒック」 三人の目が合った 「「「(効果あり・・・!)」」」 しかし別の席から歯医者特有の機械音が。 キュイーーーーーーーン ゆ「ギィィイイイヤァァアウワァァ」
2014-04-24 12:07:33ゆ「ギヤアアアアンウワァアアア」 歯「お口をゆすいでください♪」 助「すごい!お水が勝手に出てきた!」 僕「なんだろう!いつもの水より若干美味しい気がするぞ!」 ゆ「ヒック…ヒック…」 心の中で三人とも親指を立てていた気がする。 ちなみに僕の治療は前回作った型をはめるだけ。
2014-04-24 12:12:21歯「じゃあ型をはめますね~♪」 助「お口を開けてください~♪」 母「ほら、ゆりちゃん楽しそうだね♪」 僕「あーーーーー♪」 涙と鼻水まみれのゆりちゃんが母親の腕のなかで口を開けるキモオタを見下ろしている。どういうプレイなんだ。ここが地獄かと思った。
2014-04-24 12:17:56まぁ型をはめるだけなので特に問題も無く(というか僕は口を開けていたので喋れなかった)、ゆりちゃんも段々落ち着いてきた。 が、 型をはめた後だった。3人は油断していた。歯医者と助手と彼女いない僕は、この勝利がほぼ決まっていた状況で完全に油断していたのだ。
2014-04-24 12:22:11型を固定した後、 歯「じゃあセメントの余分なところを取りますね♪」 助「ほらゆりちゃん、お掃除だよ~♪」 ゆ「ジーー」 母「キレイキレイだよ~♪」 僕「痛ッ」 隣の歯の虫歯に、何かが当たった。僕は忘れない、歯医者と助手の、あの、役に立たない豚に向けられるような失望した目を。
2014-04-24 12:27:21結局ゆりちゃんは母に抱かれ帰った。 僕「…なんか、すみません…」 歯「…こちらもなんかすみません」 助「御協力ありがとうございました…」 僕たちは負けた。戦争に敗れたのだ。ゆりちゃんはあまりに強く大きかった。
2014-04-24 12:33:49アニメならゆりちゃんは今頃治療を受けているのだろうが、現実は所詮現実でしかなかった。しかしこんなアニメのような体験を実際するとは思ってなかったので後悔は無い。というよりその瞬間まで隣に虫歯があるなんて知らなかったんだ・・・次回はその虫歯の治療です。終わり。
2014-04-24 12:39:07