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2014年4月26日

シモニタ神話・しもにたらいおんのはなし

シモニタを覗くならば、シモニタも等しく貴方を見返す……シモニタ神話学の第一人者・シモニタキャンディチャン飴屋女史の語る、シモニタせいぶつの神話。
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シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

【シモニタ神話・しもにたらいおんのはなし】

2014-04-23 17:31:07
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

造物主シモニタ博士は、ある時一匹のライオンとその他諸々をしゅじゅちゅし、シモニタライオンを生み出した。シモニタライオンは、その外見は普通のライオンに近い。だが シモニタライオンは二足歩行を可能とし、また人語を話すことも可能である。

2014-04-23 17:31:26
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

シモニタライオンはシモニタの森の中にある、シモニタ草原で暮らしていた。シモニタライオンは、草原地帯の王であった。ある時、シモニタの森に一人の人間の青年が迷い込んだ。こういうことは往々にして起こるものである。

2014-04-23 17:31:40
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

彼は見知った道を歩いていたはずであったが、気づけば見知らぬ森の中に居た。彼は元来た道を引き返そうとしたが、何処をどう間違えたのかさらに森の奥へと迷い込んでしまっていた。

2014-04-23 17:32:01
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

方位が分かるようなものも持っていなかったので、彼は取り敢えず太陽の位置を確認しながら歩いていた。すると徐々に周囲が明るくなってきた。彼は森の出口だろうかと思った。

2014-04-23 17:32:16
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

とりあえず何かがそろそろはじまりそうなので前篇はこの辺で!

2014-04-23 17:32:50
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

【シモニタ神話・しもにたらいおんのはなし】後編

2014-04-24 21:10:00
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

が、彼はシモニタの森の中の草原地帯に出ていた。シモニタの森は広大なのだ。彼は森の中に突然草原が現れたことに驚き、周囲を見渡した。爽やかな風が吹きわたり、さわさわと草を揺らしていった。

2014-04-24 21:10:05
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

彼は見やすくなった太陽を見ながら、また森の出口を探して歩き出そうとした。その時である。ガサガサと、青年のすぐ近くの草が揺れた。青年ははっとして腰の銃に手を伸ばし、音のした方を振り向いた。

2014-04-24 21:10:18
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

すると草叢から、ライオンが現れた。シモニタライオンである。青年は激しく驚愕した。シモニタの森へ迷い込む前まで彼の歩いていたところはサバンナの近くでもないし、そもそも森もない。それなのに、今彼の眼前にはライオンがいるのである。

2014-04-24 21:10:37
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

だが、よく見るとライオンは縫いぐるみか何かのような、なんだか可愛らしい容貌であった。それでも青年は一応銃を抜き、ライオンに向けて威嚇した。ところが次の瞬間、更に彼の全く予想しえなかったことが起こったのである。

2014-04-24 21:10:52
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

「私に銃は効かぬぞ」なんと目の前のライオンが言葉を発したのである。しかも顔に似合わぬ、やけに古式ばった口調であった。

2014-04-24 21:11:12
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

青年は想像を超える事態に絶句し、開いた口が塞がらなかったが、彼は気丈であった。彼は自分の射撃の腕前には若干の自負があった。ライオンに銃を向けたまま、やってみなければわからないと答えた。

2014-04-24 21:11:25
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

するとそのライオンは悠然と言った。「小僧。お前に私を倒すことはできぬ」このような可愛らしい顔のライオンに小僧呼ばわりされては、男としての沽券に関わる気がして青年も退けなかった。

2014-04-24 21:11:45
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

彼は銃を構え直し、数歩後ずさって間合いをとった。そして引き金に指をかけた。どぅん!銃口が火を噴いた。

2014-04-24 21:12:00
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

彼はまさか外すような距離ではないと思っていた。しかし。見ればライオンは先ほどとさして変わらぬ位置に立っているではないか。シモニタライオンは必要最低限体を動かしただけで、弾丸を見事躱していたのだ。

2014-04-24 21:12:13
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

「効かぬと言っただろう。悪い腕ではないが、正確な射撃程躱しやすいものだ」シモニタライオンは青年の目線、銃の角度から狙う位置を看破し、尚且つ弾道を見切っていたのだ。青年はそのことに気付き、愕然とした。これでは幾ら撃とうと当たらないだろう。青年は銃を捨てた。

2014-04-24 21:12:26
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

そして腰を落とし、格闘する構えをとった。シモニタライオンはそれを見て、ゆっくりと前脚を挙げ何らかの構えをとった。「ふむ…諦めぬか。その意気やよし。我が獅子の構え…破れるか?」

2014-04-24 21:12:45
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

シモニタライオンと青年は、円を描くようにじりじりと移動した。やがて青年が仕掛けた。シモニタライオンの爪と牙を警戒し、マウントポジションを取るべく、シモニタライオンの下肢めがけてタックルを仕掛けたのだ。

2014-04-24 21:13:00
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

だがシモニタライオンはひらりと体を躱すと、揚げていた前脚で青年の背に素早く連続パンチを叩き込んだ。青年は地面に倒れこんだ。実力の差は歴然としていた。しかし青年は、再び立ち上がった。シモニタライオンもまた、再び構えた。

2014-04-24 21:13:13
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

「なかなか骨があると見える…よかろう。我が奥義、受けるがいい!」高かった日が落ちかかるまで、彼らの戦いは続いた。青年が顔面にシモニタライオンの拳を受け気絶してから再び目覚めると、そこは彼がシモニタの森に迷い込むまで歩いていた辺りであった。

2014-04-24 21:13:27
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

彼は、自分は夢でも見ていたのかと思った。だが彼が自らの頬を触ると、確かに腫れており痛んだ。擦り傷も疲労感もあった。やはり夢ではなかったのだ。だが、周りを見回しても森などどこにも見当たらないのである。

2014-04-24 21:13:42
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

青年は、何度も首を捻りながら家路を急いだのであった。彼は気づいていなかったが、彼の服の襟首のあたりには、牙のある動物が銜えたような穴が開いていたのであった。

2014-04-24 21:13:53
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

【シモニタ神話・しもにたらいおんのはなし】終わり。

2014-04-24 21:14:35

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