10周年のSPコンテンツ!

名古屋の掃除機の埃からホットパーティクルって?

アーニー・ガンダーセン氏の分析担当者マルコ・カルトフェン氏(化学分析会社社長でWorcester Polytechnic Instituteの博士課程終了見込み)http://bit.ly/1swaKTl が名古屋の掃除機の埃から4x10^19 Bq/kgというとてつもなく高い質量あたり放射活性を示すホットパーティクルを検出したという動画(2014年4月3日づけ) http://www.fairewinds.org/hottest-particle/ が出回った時に作ったまとめです。このデータはカルトフェン氏の学位論文の一部で、大学内の学位論文コンテスト用のポスター http://bostonchemicaldata.com/wpi/mKaltofenNagoya2014.pdf でもう少し詳しい内容を知ることができますがいろいろ不明点が多いです。雑誌Health Physicsに投稿したという氏の論文が公表され次第その内容を追加して公開するつもりでしたが、待てど暮らせど論文公表の兆しがないので公開に踏み切りました。 続きを読む
科学 掃除機 名古屋 ダストサンプリング 走査型電子顕微鏡 放射性セシウム 特性X線 放射性微粒子
13
nao @parasite2006
名古屋の掃除機の埃からホットパーティクルとはアーニー・ガンダーセン氏の分析担当者マルコ・カルトフェン氏の話ですかhttp://t.co/fwP7VxG6bn http://t.co/5qxK8tnfD2 靴ひもからCs80Bq/kg氏http://t.co/hqFqsqmm07
ツイートまとめ 「靴ひもからセシウム80 Bq/kg検出」をめぐる議論 目の前で進んでいた議論を捨て置けず、大急ぎでまとめました。 出発点はブログ記事「土ぼこりを吸わないで!福島の子どもの靴ひもから80ベクレル検出」(http://ameblo.jp/vaccine/entry-11073723211.html )ですが、大元のデータは米国マサチューセッツ州にある工科大学(Worcester Polytechnic Institute)の博士課程に在学中の環境分析会社社長Marco Kaltofen氏が震災後の今年4.. 4210 pv 59 4 users
nao @parasite2006
オリジナルの英語ページの動画http://t.co/5qxK8tnfD2 を見ると最初に出て来るのは車のエアフィルターをX線フィルムに載せて感光させたオートラジオグラフィ(2011年10月の学会発表でも見た既出データhttp://t.co/2DiKMDPeut p.13)
リンク Fairewinds Energy Education The Hottest Particle - Fairewinds Energy Education Three years ago, Fairewinds was one of the first organizations to talk about hot particles that are scattered all over Japan and North Americas west coa | black dust, featured, Fukushima, hot particle
nao @parasite2006
(余談ながらカルトフェン氏の話に切り替わってから3分20秒ほどで白い防護服に全面マスクの人が2人立って人を誘導する場面が出てくるのは、どう見ても3年前の事故直後の状況、ヘルメットに「郡山広域」の文字。日付の表示がないため漫然と見る人は現在のことと誤解する)

γ線スペクトルではなく特性X線スペクトルでした

nao @parasite2006
動画http://t.co/5qxK8tnfD2 4分付近で名古屋の掃除機の埃のγ線スペクトルが出てきたが、横軸の目盛の単位は確かにチャンネル番号ではなくkeVなのに、ピークの位置が妙すぎ。どうしてCsのメインピークが500 keVはおろか450 keVもないような所に出るのか

(↑最後の文は明らかに勘違いしていました。注意してよく見ると、横軸の数字はすべて2桁です。これまで見てきた食品や土壌のγ線スペクトルでは、どれも横軸のエネルギーの表示はkeV単位で3桁、右端近くの大きな数字で4桁というところ)

みゃんころ @Ikaushi
特性X線解析のスペクトルでしょうか。どっちにしろ酷すぎますね。 http://t.co/IC3l1Kcj91 RT@parasite2006: 動画http://t.co/L62LZDDUNJ 4分付近で名古屋の掃除機の埃のγ線スペクトルが出てきたが
みゃんころ @Ikaushi
X線解析もGeも定性をソフト頼みにしちゃいけないでしょう。「家電じゃあるまいし」 って久しぶりに言う。
nao @parasite2006
@Ikaushi ご教示有難うございます、横軸の数字がγ線スペクトルよりずっと小さいのに気づくべきでした(γ線スペクトルでCs134、Cs137を見るなら横軸はkeV単位で3桁の数字が並ぶ)。ナレーションでγスペクトルと言っていたのに引きずられてしまいました。
hiromiddlewest@barkingbox @hiromiddlewest
@parasite2006 これ、見慣れたU/Raスペクトルにしか見えない。FeというピークもBi214(609keV)ではないのでしょうか? http://t.co/umIQS9S6k8
拡大
nao @parasite2006
@hiromiddlewest@Ikaushi さんから教えていただきました。この図http://t.co/kISLZdaJ2w はγ線スペクトルではなく特性X線スペクトルhttp://t.co/t2L6FLw122 です。横軸のエネルギーの大きさがγ線スペクトルとは全然違う
拡大
リンク t.co MST | EDX(エネルギー分散型X線分光法) EDXは、電子線照射により発生する特性X線を検出し、エネルギーで分光することによって、元素分析や組成分析を行う手法です。多くの場合、SEMまたはTEMに付属しています。

(↑エネルギー分散型X線分析装置=EDS(Energy Dispersive x-ray Spectroscopy)またはEDX(Energy Dispersive X-ray spectroscopy)は走査型電子顕微鏡=SEMまたは透過型電子顕微鏡=TEMにオプションとしてつけられることが多いとされています。動画に出て来る粒子の走査型電子顕微鏡写真の中には元素の名前が書き添えられているものがありますが、おそらく電子顕微鏡写真の撮影と同時に特性X線分析を行ってどのような元素が存在するかを調べた結果を表示したものと思われます)

hiromiddlewest@barkingbox @hiromiddlewest
@parasite2006 @Ikaushi X線でしたか。ビデオを観たのですが、その部分は聞き逃していました。ではもう一度集中して観てみます。
hiromiddlewest@barkingbox @hiromiddlewest
確かに後の方で長時間X線でなんたらと言ってる。で、サンプルを注意深く取り出し顕微鏡で観測したと。
hiromiddlewest@barkingbox @hiromiddlewest
@hiromiddlewest Nope. 蛍光X線装置の類を使ったと言ったのでなく長時間感光させたと。http://t.co/FD3mdAuK2Y わざわざリスニングしなくともビデオの下の方に文字起こしがあったw
hiromiddlewest@barkingbox @hiromiddlewest
@hiromiddlewest ”The sample that we got came from the Goya in Japan. ” 名古屋だがやw
hiromiddlewest@barkingbox @hiromiddlewest
@hiromiddlewest ”In the case of the Goya, the sample blew in with the outside air” だから名古屋だがや〜ん! まあ外国人には日本語の地名は難しいよねw
hiromiddlewest@barkingbox @hiromiddlewest
蛍光X線で工場とかにあるエアコンでもなんでもいいから、フィルターダストを検査したら、どこでも同じ様な結果になるような気がしないでもないけど、どうなんだろ?
SW83A @SW83A
@hiromiddlewest @parasite2006 これ特性X線です。 私が以前に見た http://t.co/wc6us9NwOj とは形が随分違いますね。 どちらが正しいのだ?
SW83A @SW83A
@hiromiddlewest @parasite2006 LX線が強く出すぎな気がします。 K殻由来のX線で説明できるのに、重粒子由来との思い込みで無理にL殻持ち出しているのでは。

[2014.8.11追記]
筑波気象研の球状放射性微粒子(地面に落ちる前にダストサンプリングフィルターに捕集されたもの)の特性X線スペクトル(図3 http://bit.ly/1sC4r0z のd)とカルトフェン氏のポスター左下の名古屋の掃除機の埃からみつかった放射性微粒子の特性X線スペクトルhttp://t.co/PYSexPOC9q を比較すると、後者の低エネルギー側、4 keVより左側に見えるピークの数が前者より多いだけでなく、その種類が前者とかなり違うのに気づきます。とりわけ3 keV台の後半から4 keVまでの間に見える大きい2つのピークを筑波気象研は
K(カリウム)のKαピーク:3.312 keV
Ca(カルシウム)のKαピーク:3.690 keV
と読んでいるのに対し、カルトフェン氏のポスターでは
Sn(スズ)のLαピーク:3.443 keV
Te(テルル)のLαピーク:3.769 keV
と解釈しています。電子顕微鏡付属の特性X線測定装置で0.1 keV台のスペクトルのピーク位置の違いを識別できるかどうかはさておき、どうして氏がこのように解釈したのか聞いてみたい気がします。

ここまでの議論にはこちらの特性X線ピーク一覧表http://bit.ly/RhN2h0 を使いましたが、カルトフェン氏のポスターの特性X線スペクトル上の0.5 keVより左側にSn(スズ)のピークが検出されているのが気になって、付録2で早野先生に教えていただいたもっと情報量の多い特性X線データベースを検索したところ、一番エネルギーの低いピークは3.044 keVでした。同じ範囲にTe(テルル)の特性X線ピークも検出されていますが、同様に調べたところ、一番エネルギーの低いピークは3.334 keVでした。氏の特性X線スペクトルピークの読みは再検討が必要かもしれません。

残りを読む(207)

コメント

nao @parasite2006 2014年8月10日
筑波気象研究所の屋上で、福島第一原発事故後最初に空間線量率が上昇した2011年3月14-15日にダストサンプリングで捕集された放射性微粒子が直径2 μm前後のきれいな球状だったのに対し、カルトフェン氏が提供を受けた掃除機の埃の中の放射性微粒子は(名古屋、茨城とも)電子顕微鏡写真で見る限り非常に不規則な形をしています。
nao @parasite2006 2014年8月10日
筑波気象研究所の屋上で、福島第一原発事故後最初に空間線量率が上昇した2011年3月14-15日にダストサンプリングで捕集された放射性微粒子は地上に落ちる前に捕集されたもの。
nao @parasite2006 2014年8月10日
これに対しカルトフェン氏が提供を受けた掃除機の埃の中の放射性微粒子は地上に落ちる直前、もしくは地上に落ちてから別の粒子にさらに結合した結果、形の不規則な大型粒子として捕集されたのではないかと思われます。
nao @parasite2006 2014年10月1日
カルトフェン氏が大学院博士課程の最終学年に在学していたボストンのWorcester Polytechnic Instituteでは、2014年8月28日http://bit.ly/1tgucST から学部・大学院とも新学年の講義がすでに始まりましたが、氏が会社HPに掲載している履歴書http://bit.ly/1tguHwk (学歴欄はp.2)では相変わらずPhD candidate(博士課程の学生)のままです。
nao @parasite2006 2014年10月1日
学位論文はすでに2014年3月中旬の学内の学位論文コンテストに応募できるほど完成しており、学位審査の時間を考えても5月17日の大学院の卒業式http://bit.ly/1sMMu3Y で課程修了で博士号を授与されるには十分間に合ったはずですが、どんな事情があったのか窺い知るすべはありません。
nao @parasite2006 2014年10月1日
保健物理分野の代表的な論文誌のひとつHealth Physics誌に投稿した論文原稿の運命も不明なままですし、名古屋のハウスダストについて詳細を知る機会は2014年11月に開催される米国公衆衛生学会での発表http://bit.ly/1sMN0z5 に待つ他なさそうです。
nao @parasite2006 2014年11月20日
今日は2014年11月20日で、2011年11月17日に行われたカルトフェン氏の米国公衆衛生学会での発表http://bit.ly/1sMN0z5 関連の新しい情報は氏の会社HPの実績公表コーナー http://bit.ly/1xVObw2 には何も出てきていません。
nao @parasite2006 2014年11月20日
またHealth Physics誌http://bit.ly/1xVOh6U に投稿した論文原稿の運命も、投稿後7ヶ月たっても依然不明のまま。ガンダーセン氏の動画チャンネルhttp://bit.ly/1xVOmr5 にも2014年4月に投稿された名古屋のハウスダストの動画以降福島関連の新しい動画はありません。
nao @parasite2006 2014年11月27日
カルトフェン氏の米国公衆衛生学会での発表スライドbit.ly/1FqOiSJ を読んだところ、「名古屋のハウスダスト」は5.4x10^14 Bq/kgと報告。4×10^19 Bq/kgが聞いてあきれる!詳細はまとめをご覧下さい。
nao @parasite2006 2015年4月20日
久しぶりにカルトフェン氏の履歴書http://bit.ly/1swaKTl をチェックしたところ、2015年3月12日に学位論文の公聴会が行われ、論文http://bit.ly/1H37No2 はここhttp://bit.ly/1H35ZeS に公開されていました。
toumei-unicorn @monstar81053 2015年4月20日
えー!こんなので公聴会開けてしまうんですか?
nao @parasite2006 2015年4月20日
monstar81053 学位論文http://bit.ly/1H37No2 の1ページを見ると、2015年4月5日づけで学位審査合格が認められています。
nao @parasite2006 2015年4月20日
名古屋のハウスダストの話はカルトフェン氏の学位論文http://bit.ly/1H37No2 のp.101-109に出ています。去年秋の米国公衆衛生学会での発表スライドhttp://bit.ly/1FqOiSJ ならびにこのまとめともじっくり照合してみます。
nao @parasite2006 2015年5月26日
久しぶりにカルトフェン氏の履歴書http://bit.ly/1swaKTl をチェックしたところ、学位のトップにPhDの文字が入り、学歴欄に大学院の修了式の日付が"May 16, 2015"と入っていました。雑誌Health Physicsに投稿したはずの論文は一向に出てくる気配がありません。
nao @parasite2006 2016年10月23日
久しぶりにカルトフェン氏の履歴書http://bit.ly/1swaKTl をチェックしたところ、マンハッタン計画で出た核廃棄物の保管場所近くの土壌中とハウスダスト中の放射性物質を分析した論文を2016年3月に出していたことがわかりました。名古屋のハウスダスト論文は出た形跡がなく、雑誌Health Physicsを不採択になったか投稿を取り下げたかどちらかのようです。
nao @parasite2006 2018年1月17日
名古屋のハウスダストの電子顕微鏡写真を含むカルトフェン氏の論文(ガンダーセン氏と共著、有料)が2017年12月31日発行のScience of The Total Environment誌に掲載されていたことが判明しました。http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969717317953
nao @parasite2006 2018年1月17日
論文のタイトルページを見ると投稿受付は2017年4月21日付、改訂稿の受付が2017年7月7日で11日には採択され(これを見ると初稿の審査結果通知は「修正後採択」だったようです)、27日にはプレプリントとしてオンライン公開されています。
nao @parasite2006 2018年1月17日
論文の中には大学の学位論文コンテストのポスターhttp://fukushimavoice2.blogspot.jp/2014/04/blog-post.html で使用した名古屋のハウスダスト中の放射性粒子の電子顕微鏡写真や蛍光X線スペクトルに加え、この動画http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education/hottest-particle の02:00付近に出てくる車のエアフィルターのオートラジオグラフィー写真も使われています。
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする