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y_tambe さんが語る、抗生物質と抗菌薬と薬剤耐性

ただで読むのは、気が引けるほどの、抗生物質(antibiotic)、抗菌薬(anitimicrobial)の由来や歴史の読み物になっていると思います。
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NHK科学文化部 @nhk_kabun

【WHO「耐性菌感染 世界で広がっている」】WHO世界保健機関は、主要な抗生物質が効かず治療が困難な耐性菌の感染について報告書を発表し、世界すべての地域で感染が広がっているとして、国際社会が一致して対策を取ることが必要だと強調しました。http://t.co/Md6ZzT0fWd

2014-05-01 11:15:10
リンク t.co WHO「耐性菌感染 世界で広がっている」 NHKニュース WHO=世界保健機関は、主要な抗生物質が効かず治療が困難な耐性菌の感染について報告書を発表し、世界のすべての地域で感染が広がっているとして、&
Y Tambe @y_tambe

@yoh2 WHOの見出しが"antibiotics"なので「抗生物質」の訳でも仕方ないかも。本文はちゃんと"antimicrobial resistance, including antibiotic resistance," http://t.co/GSKIzh2A5J

2014-05-01 11:22:55
Y Tambe @y_tambe

抗生物質 antibiotic と 抗菌薬(抗菌剤) antimicrobial は使い分けるクラスタ

2014-05-01 11:56:39
Y Tambe @y_tambe

「抗生物質じゃない抗菌薬」の代表が、サルファ剤とニューキノロン系

2014-05-01 11:57:44
KGN @KGN_works

唐瘡(梅毒)については江戸期にももちろん処方はあるんだけど、病原体のスピロヘータを殺せる薬は全くなくてつまり「高いお金かけて無駄なことをやってるだけ」という結果だった。 通仙五宝散なんかこれ「とにかく高いもの使えば何とかなるんじゃね?」的な行き当たりばったり感満載だしなあ。

2014-05-01 18:57:06
KGN @KGN_works

手元にある書きうつしによると、通仙五宝丹(先の表記は間違い。通霊五宝散、ともいったらしい)「鍾乳粉・辰砂・琥珀・竜脳・真珠を粉砕し、山帰来を煎じたもので内服する」という非常に高価な代物。 で、これだけ高いもの飲まされて全く効かなかったというオチがつく。 抗生物質は偉大だねえ。

2014-05-01 19:05:32
堀 成美 @narumita

耐性菌の問題: 製薬会社と医者のせい的な浅い理解ではこの問題は整理できません。 医療には適正使用の提案、市民にはかぜに抗菌薬は不要、残薬を他人にあげないもらわないなどの基本的な啓発が必要。 厚労省は未着手案件。 畜産業や農業での適正使用は農水省HPに対策の資料があります。

2014-05-01 19:08:54
KGN @KGN_works

「医は仁術」展に医学天正記の展示がありますが、天正6年に太閤秀吉が風邪をひいたとの記述が。ここで処方されてるのが桔梗湯なんですが、これなんでか「陳苓(陳皮と土茯苓だろうか?)、木咠(これも判らん)、桔梗、芍」などとある。使いすぎじゃないかという感じ。

2014-05-01 19:17:04
Y Tambe @y_tambe

梅毒は、まぁ確かに恐ろしい病気ではあったのだけど、他の感染症に比べると進行が遅いこともあって、洋の東西を問わず、なんというか、割と軽く考えられてた部分があったのも事実で。それでも、特に神経梅毒に至ると大変なので、同時に治療薬探しも熱心だった。水銀療法なんか有名。

2014-05-01 20:53:29
Y Tambe @y_tambe

水銀には殺菌作用があるのは確かで、マーキュロクロム液、いわゆる「赤チン」は有名だけど、古くは、この他カロメル(塩化水銀、甘汞)軟膏などが傷の消毒に使われた。それと水銀中毒による神経症と、後期(III期)の神経梅毒の症状が似ているとして、同種療法的な考えから梅毒に使われた面がある。

2014-05-01 20:58:15
Y Tambe @y_tambe

ただし梅毒の水銀療法は、水銀の毒性から、治療するよりも多くの被害を出した。シューベルトの死因も、梅毒治療のための水銀による中毒死だという説が有力。最初の治療薬の出現は、20世紀初頭まで待つ事になる。

2014-05-01 21:04:27
Y Tambe @y_tambe

世界初の梅毒の治療薬には日本人が深く関わってる。ドイツの研究者エールリッヒと、日本の細菌学者、秦佐八郎先生が共同で開発したサルバルサン(1910)。これが世界初の抗細菌薬でもある。が、抗生物質(微生物由来の抗菌薬)ではない。

2014-05-01 21:08:37
Y Tambe @y_tambe

サルバルサンの名前の由来は「救いのヒ素(救世主 salvator + ヒ素 arsenic)」から。その名の通り、ヒ素化合物で毒性も強かったため、現在では使われていない。こうした薬の開発は、19世紀末にコッホが「感染症の原因は病原微生物(細菌)である」と証明したことから実現した。

2014-05-01 21:11:54
Y Tambe @y_tambe

コッホらがいうように「感染症の原因が、ヒトとは違う、別の小さな生物によるもの」だと言うならば、その病原微生物の性質を解明して、その生物には毒性を示すがヒトには毒性の少ないものが「薬」になるというアイデアが出てくる。その第一号がサルバルサン。

2014-05-01 21:13:45
Y Tambe @y_tambe

@LingkoNIKI ええ、関係あると考えられてます。

2014-05-01 21:16:22
Y Tambe @y_tambe

サルバルサンもそうなのだけど、初期の抗菌薬の開発は、色素の中から行われたものが多い。これは細菌を顕微鏡観察するための染色法を検討していくうちに、色素の中には、細菌を良く染めるけど、ヒト細胞をあまり染めないものが見つかったことから発想されたもの。

2014-05-01 21:19:51
Y Tambe @y_tambe

重要な抗菌薬として、次に「見つかった」のがペニシリン。これはフレミングが最近の培養実験に失敗して、アオカビを混入させたことから見つかった、有名なエピソードで知られる。ただしこのときはまだ、ペニシリンの精製が不可能だったため実用化もできなかった。実用化ではサルファ剤が先行する。

2014-05-01 21:24:09
Y Tambe @y_tambe

サルファ剤はドマクによって開発された抗菌剤で、これも色素から見つかったもの。これは葉酸(別名:ビタミンM)の合成を阻害する薬。ヒトにとって葉酸は、ビタミンの一種で自力で合成できず、元々食事から採るしかない。だが、細菌は葉酸を自力で合成してるため阻害されると生育できなくなる(続

2014-05-01 21:30:30
Y Tambe @y_tambe

承前)サルファ剤が実用化されることで、「細菌とヒトの生物的な違いから、細菌には強く効くがヒトにはあまり作用しない薬」が現実のものになったと言える。ただし、それでもまだ効力や副作用で十分とは言えなかった。

2014-05-01 21:33:14
Y Tambe @y_tambe

先の、サルバルサンの開発が1910年。その後、第一次大戦を挟んで、ペニシリンの発見が1928年。サルファ剤の開発が1935年。そして、1940年頃に、とうとう「世界初の抗生物質」ペニシリンの精製が実現する。

2014-05-01 21:34:59
Y Tambe @y_tambe

二人の科学者、フローリーとチェインが、アオカビの培養液から抗菌性の成分を分離することに成功(実は有効成分は複数あり、ペニシリンF, G, K etcと名付けられた)。この後に第二次大戦が勃発するのだが、一次大戦と比べ、ペニシリンのおかげで多くの傷病兵が命を救われた。

2014-05-01 21:38:59
Y Tambe @y_tambe

ペニシリンとは、そして「抗生物質」とは何なのか。一言でいうと、それは「微生物が作り出す化学兵器」。環境中で生育している微生物は、他の微生物との間で激しい生存競争を繰り広げている。それを勝ち抜くために作り出すものが「抗生物質」。

2014-05-01 21:41:22
Y Tambe @y_tambe

あるいは微生物が作り出す、一種の「アレロケミカル」と言ってもいい。 http://t.co/ydaTq5MtEo

2014-05-01 21:43:37
Y Tambe @y_tambe

発見の時系列から言うと、順番が逆で「ペニシリンが発見されたことから、『微生物が、他の微生物の増殖を阻害する物質を作っている』ことが明らかになった」と言える。で、この「微生物が作り出す、他の微生物の増殖を阻害する物質」が、"antibiotic"と名付けられた。これが「抗生物質」

2014-05-01 21:45:48
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コメント

luckdragon2009(rt多) @rt_luckdragon 2014年5月3日
インフル等での耐性菌とか、そうなんですが、発生した耐性菌を封じ込めるのが重要になったりする。要は遺伝子変異の特定の部位が継承されないのが重要なので。タミフル耐性菌とか。
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luckdragon2009(rt多) @rt_luckdragon 2014年5月3日
ちなみに、今のインフルエンザ耐性菌発生状況です。 > http://www.nih.go.jp/niid/ja/influ-resist.html
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