世界の艦船平成3年(1991年)5月号 特集ダメージコントロール

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フォークランドのシェフィールド

ふゅ〜りあす @tebasaki_s

シェフィールドの被弾 エグゾゼ一発が命中するも不発のまま、右舷通路、調理室、全部補機室を経て全部機械室で止まる。固体ロケットの残存燃料、炸薬の爆発による高熱で火災が発生。機械室においては燃料及び潤滑油に引火して深刻な火災に。 #世艦 #436

2014-05-02 20:55:54
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

初期消火 火災は通風ダクトや電纜を通じ、他区画へ拡大。 電纜の燃焼により電源が失われ、被弾後30分後には消防主管は機能を失う。 「バケツにロープをつけて海水を汲み上げて火にかけた」という話すらある。 特にアルミは関係してこないが、ある意味この時点で命運が決してる #世艦 #436

2014-05-02 21:02:36
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

延焼 直接被害を受けなかった後部機械室、後部補機室の機能も逐次消失。 被弾から5時間後フリゲイト「アロー」が救援に到着、外部から注水するなど消火活動を強化されるが、火災は艦内の2/3に達する。 #世艦 #436

2014-05-02 21:07:18
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

総員退去 前部弾薬庫に誘爆の恐れが生じた事もあり、1800(被弾は1150)に総員退去が下令、艦は放棄される。火災は丸2日ほど続いて鎮火。鎮火後アセンション島へ曳航中、荒天のため沈没。曳航困難のため処分したとの説も。 #世艦 #436

2014-05-02 21:10:58
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

初動時の分析 艦の中枢部である艦橋直下の被弾により通信線断絶、指揮機能の低下が影響か。 しかし応急通信線の展開、可搬消化ポンプの使用、艦内閉鎖の実施により、火災の拡大を減速出来たのではないかという疑問が。 つまり、ハードよりは運用に問題が無かったのかと。 #世艦 #436

2014-05-02 21:15:39
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

二次被害の分析 電線絶縁物や合成樹脂の艤装品による有毒ガス発生が、消火活動を大きく阻害。 機関部の通風ダクト、および記紀出し入れ口が高温により融解、密閉消化も不可能に。 #世艦 #436

2014-05-02 21:19:36
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

他区画への延焼 通風トランク、鎧装のない電線の延焼により拡大、居住区を区切るアルミ隔壁の焼け落ちも一因に。 ここでようやくアルミ構造物の問題が出てくるが、もはや主要因とは云えない。 #世艦 #436

2014-05-02 21:21:00
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

同記事で米FFGスタークの被弾が比較されているが、似たような状況でありながら、結果にダメコンの差がはっきりと出ている。 ともにエグゾゼSSMを被弾しながら、1発の不発弾を受けたシェフィールドは沈み、不発弾1、爆発1をほぼ同じ位置に受けたスタークはまがりなりにも沈没は免れている。

2014-05-02 21:25:40
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

もっとも南太平洋の荒天下で沈んだシェフィールと比べると、被害水域が平穏なペルシャ湾だった事がスタークに有利に働いているが。 WW2をみるにダメコンが成功しようと、艦を放棄せざるを得ない状況は珍しくない。

2014-05-02 21:29:18

ダメージをコントロールする

ふゅ〜りあす @tebasaki_s

ダメージコントロールのあゆみ WW2時の、機関科応急長→防御指揮官内務長 の改変の流れ、日米だけでなくPoW戦訓で英でも云われてるのが出てくる。しかしシェフィールドは沈んだのだよな。 戦後の応急長兼運用長のC&R科の分解、機関長の下で応急士がダメコン担当の流れも。#世艦 #436

2014-05-02 21:40:31
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

ダメコン対応のための内務長の設置については、天倉本でも触れられている。たぶんオフィサー軍制物語だと思うが。

2014-05-02 21:45:01
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

ドクトリンは組織の編成に現れる という言葉もあるくらいで、「軍制なんかどうでもええわ」と云う人にも一読をオススメするが、「ダメコンなんかどーでもええわ」と云うのなら無理に勧める気はない。

2014-05-02 21:47:26
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

まとめを更新しました。「シェフィールド喪失とアルミ」 http://t.co/12xqMot5yn

2014-05-02 23:06:07
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

木造時代の船は燃えたらお終いである。 ホーンブロワーで浸水して積み荷の米が水を吸って沈没、なんてのがあって当然浮力の喪失も危ないが、火が着いたらそれどころじゃない状態になる。 木造だから当たり前なのだが。

2014-05-02 23:57:05
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

「中国は大型ジャンクに永年水密区画を採用していたのに、ヨーロッパやアメリカでは、木造船の時代には実質的にまったくまったく考えられていなかった。鉄の船が導入されて初めて、外板が木造船より容易に破壊されること、水密区画を儲けるのに鉄船は容易であることから採用された」ホフガード教授

2014-05-03 00:00:35
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

水密区画と装甲で沈みにくいはずだが、僚艦とぶつかって戦艦ヴィクトリアが沈んだのが1893年。反対に、直接浮力を失う水中爆発には弱くても、バイタルパート、エンジンが無事なら意外とタフなのが判明したのが日清、日露戦争。日本海海戦といっていいのかもしれないが。

2014-05-03 00:06:14
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

陸戦と同じように海戦でも、日露戦争と同じことが規模を拡大して繰り返された。WW1、なかでもユトランド沖海戦である。 詳細は省くが、ダメコンが上手くいった艦は生き残り、上手くいかなかった艦は沈んだ。事前の対策、戦訓反映も含めて。

2014-05-03 00:12:04
SUDO @sudo_simoigusa

艦艇工学入門の被害例には大西洋で被害受けた艦の例もいくつか載ってるのだが、太平洋に比べるとふっ飛ばされてる区画が少ない・・・同じようなアメリカ駆逐艦なのにな・・・酸素魚雷とか91式航空魚雷の恐ろしさを魂で理解した・・・

2014-05-03 00:17:12
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

船匠兵とかおったにせよ、ダメコンって概念が本格的に考えられたのは、鉄の船になってからって気がする。そりゃダメージを負えば修理しないと船は沈んだのは同じだが、「応急修理」から「被害を制御する」まで考えられる余裕は木造船の時代には生まれなかったと思う。そりゃ個人では考えていただろうが

2014-05-03 00:20:18

客船の安全性

ふゅ〜りあす @tebasaki_s

クルーズ時代を迎えて 客船の安全性を考える 船舶の安全に関する基本ルール 1.SOLAS条約 「海上における人命の安全のための国際条約(The International Convention for the Safty of Life at Sea) #世艦 #436

2014-05-05 03:03:53
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

国際満載喫水線条約(International Convetion of Load Lone) 環境汚染の観点から、海洋汚染防止条約、衝突防止条約などもIMO「国際海事機関」を中心に作られている。 以上、政府間の機構。 #世艦 #436

2014-05-05 03:08:01
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

2.船級協会(Classification Society、単にクラスとも) 主要な海運国には一つづつあり、英ロイド(LRS)、米ABS,日NK などがある。 船が安全、確実に運行されるために、船体、機関の構造、装備の規制を決めたり、政府の検査の代行を行う。 #世艦 #436

2014-05-05 03:12:54