鼻血と被曝影響に関するTBS報道(美味しんぼ報道)について

サイボーグ001(@cyborg0012 )さんのツイートをまとめました・
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cyborg001 @cyborg0012

鼻血と被曝影響に関するTBS報道(美味しんぼ報道)について TBSが「風評被害」を全面にだし、井戸川町長の発言に否定的な報道をしています。この点について、政府の関連資料をもとに、簡単に考えてみたいと思います。

2014-05-03 09:50:58
cyborg001 @cyborg0012

井戸川さんは双葉町元町長なので、「鼻血が出た福島の人はたくさんいる」という発言は、主に原発事故時の初期被ばくによる「避難民」(双葉町民)の症状を指していると思われます。そこで、原発事故時、避難民がどの程度の被ばくをしたのか、政府の各種資料を使って整理したいと思います。

2014-05-03 09:51:52
cyborg001 @cyborg0012

政府資料は以下3点になります。 政府資料① 政府事故調「中間報告」(2011年12月) http://t.co/zpAdMkaTf5

2014-05-03 09:54:37

平成23年12月26日

東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会

中 間 報 告 (本文編)

http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/senmon/shidai/bousin/bousin2012_11/ssiryo6.pdf

cyborg001 @cyborg0012

政府資料② 被ばく医療分科会「スクリーニングに関する提言(案)」(2011年) http://t.co/SePNIYQ8o6 政府資料③ 文部科学省「緊急被ばく医療の知識」(平成15年) http://t.co/CNw80Ry65K

2014-05-03 09:56:23

スクリーニングレベルに関する提言(案)

平成 24年 1月 12日

被ばく医療分科会

http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/senmon/shidai/hibakubun/hibakubun029/siryo3.pdf

緊急被ばく医療の知識

避難所等における初期被ばく医療活動

平成15年3月 財団法人 原子力安全研究協会

http://www.remnet.jp/lecture/b03_01/b03_01.pdf

cyborg001 @cyborg0012

チェルノブイリ原発事故では、事故後1週間に鼻血を経験した避難民は5人に1人に上りました(広河隆一氏調査、『暴走する原発』より)(以下図)。鼻血が被曝症状の顕著なケースであることは、およそ否定困難な事実と言えるでしょう。 http://t.co/nDGsEwyFXB

2014-05-03 09:59:59
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cyborg001 @cyborg0012

福島の避難民について事実関係の確認。3月12日に1号機のベント、水素爆発が起こり、政府は20キロ圏内住民に避難命令を発令。原子力災害対策特別措置法に基づき、福島県は緊急被ばく医療マニュアル(文科省および県のマニュアル)に従って、避難民に対する緊急被ばくスクリーニングを開始します。

2014-05-03 10:04:17
cyborg001 @cyborg0012

緊急被ばく医療スクリーニングとは、急性被ばく障害を防止するための医療措置です。避難民の身体をGM管サーベイメータによりスクリーニングし、猛烈な被ばくをした住民を選り分け、人体除染、内部被ばく検査(甲状腺検査など)、緊急被ばく医療機関への搬送、などを迅速かつ集中的に行う医療行為です

2014-05-03 10:07:46
cyborg001 @cyborg0012

福島県保健福祉部の発表では3月中だけでも20万人近くの避難民が緊急被ばく医療スクリーニングを受けました(政府資料①、③)。

2014-05-03 10:09:27
cyborg001 @cyborg0012

少し専門的になりますが、緊急被ばく医療スクリーニングでは、三つのスクリーニングレベルが設定されています。第一は、汚染拡大防止のための物資のスクリーニングです。1,300cpm以上の汚染物(表面汚染密度4bq/cm2)は放射線管理区域外に持ち出すことが禁止されています。

2014-05-03 10:10:42
cyborg001 @cyborg0012

つまり、物については1,300cpmがスクリーニング・レベルになります(政府資料②)。この基準を超えると、汚染物を除染し、基準以下に下げるか、それが不可能なら警戒区域(強制避難区域)の外への持ち出しが禁止されます。

2014-05-03 10:15:08
cyborg001 @cyborg0012

第二は人間に対するスクリーニング・レベルです。緊急被ばく医療マニュアルでは、体表面汚染密度40bq/cm2に相当し、これを超える場合人体除染が緊急に必要とされます。更衣、体表面の除染が実施され、また創傷や鼻腔汚染、甲状腺被ばく検査などが重点的に行われます。

2014-05-03 10:18:08
cyborg001 @cyborg0012

3月13日、福島県は40bq/cm2の体表面汚染密度は1.3万cpm(β線換算)に相当するとし、スクリーニングを開始しました(福島県は、汚染密度40bq/cm2は6,000cpmに相当するとの現地対策本部の助言を拒否し、13,000cpmを採用)(政府資料①、②)。

2014-05-03 10:20:15
cyborg001 @cyborg0012

ここで注意して欲しいのは、13,000cpmという数値は、汚染物の拡大防止基準(放射線管理区域持ち出し禁止基準)1, 300cpmの10倍!に相当するという点です(政府資料①、②)。

2014-05-03 10:21:43
cyborg001 @cyborg0012

3月13日に福島県が緊急事態として設定した1.3万cpmというスクリーニング基準は、決して人の健康に配慮したものではなく、それ自身大変な被ばくなのです(赤ちゃんであれば、甲状腺被ばく100ミリ~200ミリに相当します)。

2014-05-03 10:23:32
cyborg001 @cyborg0012

こうした高いスクリーニング・レベルを採用したものの、福島県は翌日(3月14日)には基準をさらに100,000cpmに引き上げました。断水、物資不足などの理由もありますが、何よりもサーベイ・メーターの針が振り切れる住民がたくさん出てしまった(長崎大学松田尚樹教授)ためです。

2014-05-03 10:24:36
cyborg001 @cyborg0012

原子力安全委員会は反対し、1.3万cpmに据え置くように助言しましたが、福島県はこれを拒否し、10万cpmの運用を続けました(政府資料①)。この点の経緯は、ウォールストリート・ジャーナルが克明に記録しています(以下図)。 http://t.co/XxF71U6e18

2014-05-03 10:27:49
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cyborg001 @cyborg0012

10万cpmとはどのくらいの被ばく量なのか。被ばく医療分科会によれば、「急性障害防止レベル」になります(政府資料②)。具体的には、皮膚から10センチの位置で1マイクロSv/hの線量率が計測される(政府資料①、②, IAEA 2006)という猛烈な被曝が10万cpmです。

2014-05-03 10:29:48
cyborg001 @cyborg0012

体表面10センチの位置で1μSv/hがカウントされるというのは、身体が放射化していることを意味します。人が近づくと二次被ばくの恐れもあり、迅速な医療措置を講じる必要も出てきます(政府資料②)。

2014-05-03 10:31:28
cyborg001 @cyborg0012

これを聞くと、「嘘を言うな」、「不安を煽るな」と言う人が出てくるかもしれませんが、被ばく医療分科会の報告書(政府資料②)に書いてあります。以下図はその報告書に掲載されている図の抜粋です。 http://t.co/qb2ZL1RYnJ

2014-05-03 10:33:46
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cyborg001 @cyborg0012

被ばく医療分科会は10万cpmが急性障害防止レベルであることを明記し、「今回の事故対応において急性障害のおそれがある状況は、事故後数週間でほぼ無くなっていたと考えられる」との記述もあります。つまり「事故後数週間は急性障害の恐れがある状況であった」と、政府の委員会も認めている訳です

2014-05-03 10:37:23
cyborg001 @cyborg0012

このようにして、福島の避難民数十万人が原発事故時に緊急被ばくスクリーニングを受けた訳ですが、その結果はどうだったのか?政府資料①や福島県保健福祉部によれば、1.3万cpmを超えた住民が902人、10万cpmを超えていた避難民が101人と公表されています。

2014-05-03 10:38:40
cyborg001 @cyborg0012

以下図が1,003人という数字の出典です(政府資料①)。先ほど言ったように、汚染物質の持ち出し禁止基準が1,300cpmです。13,000cpmを超えた避難民が公式発表で1,003人に上るというのは、とても深刻なことです。 http://t.co/ZeP34Ssn3W

2014-05-03 10:42:29
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