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2014年5月12日

シモニタ神話・しもにたうさぎのはなし

シモニタを覗くならば、シモニタも等しく貴方を見返す......シモニタ神話学の第一人者・シモニタキャンディチャン飴屋女史の語る、シモニタせいぶつの神話。
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シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

【シモニタ神話・しもにたうさぎのはなし】

2014-05-11 21:28:15
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

ある時造物主シモニタ博士は、ウサギとその他諸々をしゅじゅちゅし、シモニタウサギを生み出した。シモニタウサギは、「くがじろー」という名のウサギめいた動物(ここでは動くものという意味とする)を飼育している。

2014-05-11 21:28:23
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

ある時シモニタウサギは、くがじろーと共にシモニタの森の中を散策していた。シモニタの森は広く、また時々形を変えるため中に棲んでいるシモニタせいぶつ達も森が今どんな形をしており、森の何処に何があるのかは明確には知らないことが多いのだ。

2014-05-11 21:28:49
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

すると、シモニタウサギが数秒目を離した隙に、くがじろーは近くの地面に空いた不自然に大きな穴に飛び込んでしまった。シモニタウサギはすぐさまくがじろーの後を追って穴に入った。穴の中は土竜が掘ったような通路になっていた。

2014-05-11 21:29:11
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

シモニタウサギがくがじろーに追いついた時、くがじろーとシモニタウサギは通路の出口に着いていた。外は、シモニタの森の中でも外界に近い辺りであった。

2014-05-11 21:29:29
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

シモニタウサギとくがじろーが穴の中を移動している頃、(その時)シモニタの森の近くにあった人間の社会では、伝染病が流行する最中に、ある一匹の獣が現れて騒ぎとなっていた。虎ほどの大きさの化け猫が出て、近隣の人間や動物を襲って喰っていたのだ。

2014-05-11 21:29:50
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

何人もの人間が退治に向かったが、悉く腹と喉を食い破られた無惨な死体となるばかりであった。化け猫の針のような体毛は刃物どころか銃弾にも僅かも譲歩せず、またその爪は鉄の鎧さえも問題としなかった。

2014-05-11 21:30:08
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

女性や子供は無論のこと、男性も夕方以降出歩く者はいなかった。 シモニタウサギとくがじろーがそのような事情を知る由もなく、ふたりはその化け猫が出るという近辺をうろうろしていた。するとくがじろーが徐に立ち止った。

2014-05-11 21:30:46
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

シモニタウサギがくがじろーにどうしたのかと問いかけると、くがじろーの頭部の意思疎通用画面に点滅する赤い光が灯った。それは危険信号であった。シモニタウサギがくがじろーに再度詳細を問いかけたその時、ふたりの前に巨大な影が躍り出た。

2014-05-11 21:30:50
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

二股の尾を撓らせ、燃える牡丹の様な真紅の口からずらりと並んだ牙を覗かせた、虎ほどの巨躯を誇る化け猫であった。シモニタウサギとくがじろーは、しかし別段焦るでも驚くでもなかった。

2014-05-11 21:31:14
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

シモニタせいぶつの中には、このような化け猫の外見など物の数にも入らぬくらい(遠まわしに言えば)珍妙な外見のせいぶつが幾らでもいるのだった。

2014-05-11 21:31:18
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

そしてくがじろーは、今現在は諸事情により縫いぐるみほどの大きさだが、かつては全長5mほどのロボットであった。くがじろーは口(にあたる部位)を開くと、中からレーザー砲を発射した。「ぎゃおおおう!」化け猫の絶叫が響いた。

2014-05-11 21:31:43
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

レーザー砲は化け猫の二股の尾を途中からぶっつりと千切っていた。化け猫は身を翻して逃げていった。くがじろーはシモニタウサギを見た。シモニタウサギは追いかけなくてもいいと言った。シモニタウサギは、先刻くがじろーが焼き切った化け猫の尾を見た。

2014-05-11 21:31:58
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

尾はぼろぼろと崩れ、見る間に骨の集まりのようなものに変貌した。くがじろーは再度シモニタウサギを見た。シモニタウサギとくがじろーは、化け猫が走り去った方へと歩いて行った。大きな足跡と骨の欠片の様な物を追って暫く行くと、やや開けた場所に出た。

2014-05-11 21:32:16
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

そこには、先ほどの化け猫がいた。化け猫は、地面から何かを掘り起こしては食べていた。化け猫がそれを食べる度、先ほど焼き切られた尾が少しずつ修復されていく。食べているそれは猫の死体であった。シモニタウサギがふと見ると、くがじろーはいつの間にかいなくなっていた。

2014-05-11 21:32:35
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

どこに行ったのかとシモニタウサギが驚いた矢先、くがじろーは何処からか戻ってきた。あるシモニタせいぶつを伴っていた。シモニタウサギの知るシモニタせいぶつであった。

2014-05-11 21:33:02
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

背にはライフルや猟銃、腰には拳銃の類と何故かスプーンを吊り武装したそのシモニタせいぶつは、手を合わせなにやら唱え始めた。それはお経であった。化け猫はぐるぐる唸ったが、飛び掛かっては来なかった。どうやら効果があるらしかった。

2014-05-11 21:33:20
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

経文を唱え終わる頃には、化け猫の体躯は大量の猫の骨に瓦解していた。シモニタウサギとくがじろーとあるシモニタせいぶつは、その場の大量の猫の骨や死体を埋めた。あるシモニタせいぶつが、持ってきた手ごろな大きさの石に鑿で哀悼の意を(シモニタ語で)彫り付けた。

2014-05-11 21:33:44
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

そしてあるシモニタせいぶつは武装したままシモニタウサギとくがじろーと別れ近隣の人間の村へと去り、シモニタウサギとくがじろーは帰宅の途へ就いた。

2014-05-11 21:34:16
シモニタキャンディチャン飴屋 @poisonous_pink

【シモニタ神話・しもにたうさぎのはなし】終わり。

2014-05-11 21:36:10

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