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福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
全国学力テストについて朝日に投稿した文章、残念ながら不採用との連絡が届いたので、ネット各所で公開します。わざわざ連絡くれるとは親切だと思ったが(笑)
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
読売・毎日も考えましたが投稿できる欄がなさそうでした。
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1)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)については、テスト結果の公開の是非についての議論がもっぱらである。しかし、それ以前に問われるべきは、テスト問題そのものの「質」ではないのか。
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2)私は国語専門塾の教師であるから、国語についてのみ述べる。 ひとことで言えば、このテストの設問は、拡散している。限定されていない。どんな能力を問おうとしているのか、その輪郭が浮かび上がらない。曖昧である。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
3)私は、国語力とは論理的思考力のことであり、論理的思考力とは「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」、すなわち、抽象・具体の関係を整理する力、対比関係を整理する力、因果関係を整理する力の「3つの力」であると明確に定義している。
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4)一方で、このテストは、そういった明確な定義のもとに作られてはいない。当然である。定義の曖昧な学習指導要領に基づいて作られているのだから。とりわけ国語科の学習指導要領は、他教科以上に不明瞭である。
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5)「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を養い、国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる」。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
6)これが、小学校学習指導要領(平成二〇年告示)に記された、国語科の大目標である。中学もほぼ同様だ。想像力。言語感覚。曖昧な言葉が並んでいる。ゆえに、それをもとにした学力テストでも、問うべき能力が定まらない。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
7)この平成二〇年の改訂では、「言語活動」がクローズアップされた。そこには、報告・記録・討論・創作・編集・紹介といった活動例が示され、それらを通して国語の力を育てよと書かれている。だから、学力テストもそういう色合いを出そうとする。
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8)その結果、「これは話し合いの一部です」「創作中の物語の下書きです」「調べて貼った付箋のメモです」といった素材ばかりになる。端的に言えば、不要な演出である。こういうものが重なれば重なるほど、問うべき能力は拡散し、不透明になる。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
9)過度に多様性を許容した「話し合い」の文章を読ませそれを参考に自分の考えを書かせるといった、採点基準の疑わしい自由度の高い記述設問も、そういった演出の産物だろう。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
10)学習指導要領を定める文部科学省には、「国語力とは何か」という問いに改めて向き合ってほしい。
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11)そして、学力テストの問題を作っている国立教育政策研究所には、二百万人以上の子どもたちを断罪するテストだという自覚を持ち、演出を減らすことで剥き出しの思考力を正確に問うことのできる設問を増やすよう、切に要望したい。
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