「美味しんぼ」から始まった状況についての高岡滋医師のつぶやき

水俣病問題に取り組んでいる高岡滋医師のツイートをまとめました。 関連まとめ 「リスクを語れ、そしてリスクを減らせ(高岡滋医師)」 http://togetter.com/li/485525
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高岡 滋 @st7q

鼻血くらいたいしたことないという意見がある。福島でも必ずしも皆が目撃した光景ではないであろう。しかし、医療保健分野では、例えば1万人に一人目撃された現象が千人に一人目撃されるようなことがあればこれは大々問題で、直ちに対策が取られ、このような仕組みで社会の安全が保たれてきた。

2014-05-17 09:41:27
高岡 滋 @st7q

例えば、薬などは、服薬した人に異常があらわれた場合、因果関係が明確にならなくとも報告され、添付文書に掲載、周知される。ごく少数の事例でも重大事例は緊急に報告される。ところが、放射線に関わることがらでは全く逆の現象が起こるということ。「悪」とされるということ。

2014-05-17 09:42:21
高岡 滋 @st7q

今回の「美味しんぼ」の件は、政府と一部メディアが国民をまきこみ、放射線リスクを国民に語れなくするためのキャンペーン。「風評被害」の名のもとに、バッシングを受け、ものを言えなくさせられるということ。ある意味「美味しんぼ」が原因ではない。他の類似例でこのような事がなされたに違いない。

2014-05-17 09:42:45
高岡 滋 @st7q

このようなやり方は、1973年に第三水俣病による水銀パニックが起こった時と非常によく似ている。政府は調査を深めることなく「風評」対策。新潟水俣病に貢献した椿教授が火消し役をさせられることになり、その後、認定基準も厳しくなった。http://t.co/Yc1204Hz4M

2014-05-17 09:44:38
高岡 滋 @st7q

今形作られようとしているのは、放射線リスクを語れない社会。水俣病を口に出来なかった水俣が、いまや全国で再現されようとしている。 警告!「リスクを語れなくなる社会は、確実にそして格段にリスクが高くなる」

2014-05-17 09:46:18
高岡 滋 @st7q

人は目先の利益や、今の心の安定を最優先する。行政は、それを知って利用し、国民を誘導しながら、安全を保つための仕組みと(リスクを感じる、人間が自分を守ろうとする)心を壊している。風評被害があったなら、それは汚染を引き起こした政府と東電が責任を負うべきもの。

2014-05-17 09:46:52
高岡 滋 @st7q

政府は何もしてくれないからあてにしないという人がいるが、それはただの諦め。何もしてくれないことが分かっていても、言い続けること。たとえ言えなくても、許さないこと。皆が黙らされていく中で、そういう人々が存在しつづけたのが水俣の歴史。相手は漫画家や出版社ではない、政府。

2014-05-17 09:47:32
高岡 滋 @st7q

水俣もそうであったが、環境汚染の起こった現場ほど、本当のことは言えない。安心したいし、日々「危険と共にある」と受け止めるのは難しい。必ずしも症状が出るわけでもない。行政の責任者は、それを逆手に利用し、なすべき責務も忘れ、人の心を惑わすことばかり試みている。

2014-05-17 09:51:58
高岡 滋 @st7q

かつて水俣病患者を差別した人々の多くも水俣病であった。他人の不安や危険を語れなくするなら、いずれ、あなた自身ものが言えなくなる。自分も守れなくなる。それがミナマタの経験。 繰り返してはならない

2014-05-17 10:00:41