2014年5月19日

神奈子様とのお話 妖怪と迷信と"安易な理由付け"について

八坂神奈子様とお話をしたときのまとめ。何かが起きた時に妖怪のせいにするようなことを、人間は今でもナチュラルに行っているのではないか、というお話です。※ややなりきり注意
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飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

車の前にのぶすまらしき影が突然現れて急停止。なんだったんだあれは。

2014-05-17 23:57:32
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

のぶすま怖かったようという話を神奈子様にしたところ「そうだねえ……ちょうどいい機会だ。妖怪のことについて、少し考えてみようか」と言うのである。まずはお茶を淹れて、後ちょっとした食べ物を用意するとしようか。

2014-05-18 01:31:01
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「人は昔から理解できないものを妖怪のせいにしてきた。例えば洗濯狐。夜中に洗濯する音を聞いた人間が、狐が洗濯をしているのではないかと想像したことに起因する。じゃあ、なんでお前は今回、野衾だと思ったのかな」 突然現れて、身を翻して視界を邪魔する妖怪という知識があったから、だと思う。

2014-05-18 01:40:30
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「知識があったから、かい。じゃあ視点を変えて見てみよう。お前は今、炭酸水を持ってきた。これが泡立つのはなぜだい?」 液体の中に二酸化炭素が溶けて…… 「そうだね、その知識があるから、お前は炭酸水を前にして、妖怪泡ブクブクのしわざだと言わないわけだ」

2014-05-18 01:42:42
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

すなわち、先入観と思い込みと知識から妖怪に限りなく近いものが生まれる、と神奈子様は言うのである。もし炭酸水の知識が無ければ、人はそれを「妖怪泡ブクブクの仕業だ」と言うかも知れない、と。「現に、妖怪イヤホン絡ませなんていうのだって生まれてるじゃないか」と。

2014-05-18 01:46:26
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「イヤホンのコードが絡むのはなんでだろう? という考えがまず生まれる。そこから、本当に賢くて手間暇を惜しまない人間は、推察と検証から科学に基づく答えを導き出すかもしれない。そして、そこまででもない人間は、妖怪の仕業にすることがあるんだよ」 乱暴な……本気で信じてるわけじゃないよ。

2014-05-18 01:48:34
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「科学が広く常識となった現代の日ノ本では、妖怪を本気で信じる者は少ないかも知れない。ところが"安易な理由付け"という視点で見れば、似たような現象は今でも消えずに残っている」 そんなものがあるわけ…… 「そう思うかい? そうだねえ。じゃあ、2つだけ事例を挙げようかね」

2014-05-18 01:52:13
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「例えば、仕組みの複雑な機械があるとしようか。その機械は様々な操作を経て、製品を作る。ところがある日、調子が悪くなってしまった。困った操作者は、機械の蓋を開いて掃除をしたら、機械は正しい製品を作るようになった……どう思う?」 機械の調子が悪くなって、掃除をしたら直ったんでしょう。

2014-05-18 01:57:27
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「種明かしをすると、実際は汚れが不良の原因じゃなかったのさ。不良が発生する度に、操作者は良品が出るまで掃除を続けた。そしてある日、とうとう掃除をしても良品が出なくなった。そのとき、操作者はどう言ったと思う?」 ……わからん。 「いつもこうすれば直るんですけどね、と言ったのさ」

2014-05-18 02:02:17
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

それが妖怪と何が関係あるのさ。 「似た構図を見たことがないかい? そうだね、例えば……雨が降ると氾濫する川がありました。その川の神様に生贄を捧げたところ、川の氾濫は止みました。ところが、生贄を捧げても氾濫は止まなくなりました、とか」 ……そういうパターンだと、生贄が増えるよね。

2014-05-18 02:05:17
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「そういうことだ。仕組みの分からないものに対して、"何かをしたら偶然改善してしまった"場合、それが原因だと思い込むと、他の事例でも同じことをしてしまう。機械で問題が起きた時に盲目的に掃除をしてしまうのは、川で氾濫が起きた時に盲目的に生贄を捧げるのと、なんら変わらないんだよ」

2014-05-18 02:08:22
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「じゃあ、2つ目の事例だ。アパートに越してきた男が、体調を崩してしまった。男は友人知人から、そのアパートの建材に有害物質が含まれていると聞き、別のアパートに引っ越した。すると、体調は元に戻った。さっきの考えを応用するとどうなる?」 本当に有害物質が原因かわからないのが問題?

2014-05-18 02:13:54
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「そう。そしてこれには大きな問題が1つある。1度改善してしまったら、前の問題について考えるのをやめてしまうことだ」 でも男の人は体調が良くなったんなら、それでいいじゃないか。 「さて、それはどうかねえ。彼の知人が件のアパートに引っ越そうとした時、彼はどうすると思う?」

2014-05-18 02:15:14
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

普通に考えれば、引っ越しを止めるでしょうね。 「うん。そして、アパートに関する話を知人にするだろう。俺はアパートに引っ越したら体調を崩した、恐らく建材に有害物質が含まれているせいだ、個人差はあるから大丈夫かも知れないがやめた方がいい……と。そこまでは言わないかも知れないけれどね」

2014-05-18 02:18:33
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「妖怪の話に置き換えるならば、そうだねえ……あの長屋の空き部屋に入ったら体調を崩した、きっと霊が住んでいるんだ、入ってはいけないよ、とかね」 正しいか間違っているかわからない話が、噂程度に他人に伝わっていく状態になるのか。 「うん。そして聞いた方は、なんとなく警戒するようになる」

2014-05-18 02:23:04
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「この話のミソは他のところにもあるんだよ。私は最初になんと言ったか覚えているかな」 最初? どれだね……わからん。 「先入観と思い込みと知識が、妖怪と似たものを産む、という部分だ。この話だと、有害物質や霊は人の体調を悪くする、というところがそれにあたる」

2014-05-18 02:28:01
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「有害物質を摂取すると体調を崩すという知識と、建材に有害物質が使用されていてもおかしくないという先入観、そして実際に使用されているんじゃないかという思い込み。これらが、アパートの部屋と体調不良を結びつけてしまうんだ」 じゃあ毎回詳細な調査をすればそんな誤解を無くせるね。

2014-05-18 02:34:18
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「ふふん、さらっと言ったね。でも私は、全てを把握することなんて不可能だと考えている」 不可能って……なんでさ。 「今の話だけ見てみても、把握しなきゃいけないデータが多すぎるのさ。そして前提が間違ってることもある。体調を崩すと言われている物質が、実際は無害だったりね」

2014-05-18 02:37:54
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

それを言い出すとキリがないじゃないか……。 「そうだね。実際に"良く理解していて知識もある人"が、データの間違いやそのときの科学パラダイムの間違いにはまりこんで、"思い込みの入った話"や"推察に過ぎない話"を正しいものとして発表することはよくあるんだよ」

2014-05-18 02:41:18
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「そして……普通の人ならば、もっともらしいことを言われれば、思考を止めて信じてしまうんだよ。ああ、なるほど、とね」 神奈子様は、多くの民は思考停止をして情報を受け取るだけだと申されるか。 「お前、トゲのある言い方をするねぇ……そうじゃなくて、人はそうなりやすいと言いたいだけさね」

2014-05-18 02:47:44
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「さて……今話した2つのお話について、だけれど……これらは、いわゆる"迷信"と言っていいものだね。川への生贄や霊の出る長屋はわかりやすいけれど、機械の故障と掃除やアパートの有毒物質についても、検証をせず……もしくは検証が出来ずに、盲目的に信じるそれらは"迷信"と言うに相応しい」

2014-05-18 02:51:26
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「長い間人間を見てきたけれど、ヒトの本質は変わらないように思えるんだよ。理解できないことについて理由をつけるやり方が、霊や妖怪から、科学や知識に変わっただけでね」 それじゃあ何時まで経っても迷信は無くならないじゃないか…… 「別に私は、迷信自体を悪いものだと言うつもりはないよ」

2014-05-18 02:56:42
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「ただ、まあ。全く的外れなことを信じて、風評被害を広げたり、あてずっぽうな対策をするのは良くないと、そう思うところはある。川が溢れるのが本当に妖怪の仕業ならば、妖怪を退ければいい。機械が汚れて不調になるのが確かだと思えるならば、掃除すればいいのさ」 その証明は難しそうだけどねえ。

2014-05-18 02:59:55
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

「その証明の仕方については、私は何も言わないこととするよ。なんせ、ヒトが"神様"ではなくて"科学や技術"を信仰するようになったからこそ、私は力を落としたわけだからねえ。そうでなければ幻想郷へも来なかったかも知れない」 あ、はい……苦労なさってるんですね…… 「ま、ねぇ」

2014-05-18 03:04:18
飛騨牛エグチ(Hidagyu Eguchi) @bluetomcat14

お茶とお菓子を出していたはずが、いつの間にか神奈子様が酒を持ちだしてぐいぐい呑みまくり、なんかグチグチ言い出したので、ここで終了です。かにゃこしゃますき。

2014-05-18 03:07:11

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